『白亜の館』…第1話

 21世紀を迎えた7月の下旬、この年の梅雨はいつになく早めに終わり連日の猛暑が続いていた、しかし、ここ伊豆修善寺では、都会のうだるような暑さとは無関係のような涼しげな風が高原を吹き抜けていった。
 この日、伊豆高原駅にハルは一人で降り立った。
 服装は、強い日差しを避けるように、白い大きな帽子と、袖と胸元にバラの刺繍が施された純白のワンピース、荷物も小さなバッグだけであった。
 抜けるように広がる真っ青な空を、眩しそうに眺めていたハルに、真夏というのに黒のスーツを着た初老の男性が静に声を掛けてきた。
 「ハル様でいらっしゃいますか?」
 ハルは、ついにこの日がきたと胸が高鳴るのを感じながら、静に振り向きながら答えた。
「はいそうです。」
「遠い所までお疲れ様でした。私は、執事の谷田と申します。ハル様のご到着を皆様がお待ちかねです。どうぞこちらに、車を待たせてございます。」
 と言うと、谷田はハルの足元に置いてあったバッグを持って待たせてある車に向かって歩きだしたのであった。待っていた車は、黒塗りのロールス・ロイスのファントム、谷田がドアを開けた。
ハルは、会釈をして車内に乗り込んだ、車内は心地よく冷房が効いてた。
「それでは、出発いたします。約20分程度で到着いたします。冷房は寒くはありませんか?」
「いえ。ちょうど良いです。」と答えると車は静に走り出した。
ハルは、シートに寄りかかりしばらく車窓眺めていたが、静に目を閉じて今日、ここ来るまでのいきさつを思い出してみたのであった。
 それは、一年前のことであった。いつものように友人とメールの交換をしようと、インターネットを開いたところ、「あなたの願望を叶えます。」という差出不明のメールが届いていたが、迷惑メールやイタズラメールがこのところ多く届いているのナ無視していたが、何故かそのメールが気になって、開いてしまったのであった。そこには、「あなたを食べてあげます。」とだけ書かれていたのであった。
 それは本当に唐突な一言ではあったが、ハルのに深層心理に突き刺さるものであった。
「食べられたい」突然として心の中に浮かび上がる願望、いつしか忘れかけていた遠い記憶
 そう、昔読んだ「注文の多い料理店」その主人公を想像して何度も何度も興奮したことを。
 でも、それはあくまでも想像でしかなかった。結婚をして子供も2人いるのに誰がそんな、ハルの忘れかけていた願望を知っているというのか。ハルは、悪いいたずらと思いそのメールを削除したのであった。
 その夜、十字架に磔つけられ乳首を切り取られ、腹を裂かれて食べられていく夢を見たのであった、夢の中のハルは、とても恍惚とした表情であり、目がさめた時あまりにもリアルな夢であったので、思わず胸を触って乳首があることを確認してしまった程であった。その日は一日中昨夜の夢を思い出しては、家事が手につかなったのであった。
「食べられたい」そんな願望がふつふつと心の底から沸いてきて、その夜、SEX中に「乳首を噛んで!ちぎれるくらいに」と絶頂へと向かう瞬間叫んでしまったのであった。次の朝。
「夕べ、すごかったな!乳首を少し噛んだら、簡単にイッテしまうなんて、今までなかったよな。でも、スゴクよかったよ」と言われたが、乳首を噛まれたあと、あまりの快感で頭の中が真っ白になりその後のことは憶えていないのであった。
 次の日、また差し出し不明のメールが届いていたのであった。そこには、
「あなたの願望、受け賜りました。今宵、乳首をいただきに参上」と書かれていたのであった。
 ハルは、夢のこともあり気味が悪くすぐに削除してしまったのであった。
 その夜、また夢のなかで、シャンデリアが輝く大広間の中央で十字架にハルは磔つけられていた。白い調理服を着た男に乳房を愛撫され乳首が硬く突起していくのがわかった。
「どうです!この食材は、もう最高級ですよ!こうして、愛撫しているだけで、食べられることへの興奮で乳首が硬く立っているし、アソコはもうヌルヌルですよ!では、さっそく調理しましょうか。」と言うと男は、ハルの右の乳首を左の人差し指と親指指で摘むと、少し引っ張りながら、右手に持った包丁の刃を乳輪のところに添えるとゆっくりと包丁を動かしたのであった。
 包丁が動いて、乳首が切り取られていくのをハル観ているが、痛みはなく出血もすくなかった。やがて、乳首は切り取られ大きな皿に載せられて、顔はぼやけて判らないが男性のところに届けられ、男性が切り取られた乳首を摘んで口に入れると食べ始めたのであった。回りはシーンと静まりかえり、乳首を噛む「コッリ!コッリ!」とういう音がハルの耳にも届いたのであった。
「これはウマイ!本当に最高級だ!スバラシ!!」と感嘆の声をあげたのであった。
 それを聞いたハルの目からは、涙があふれていたのであった。それは、自分の乳首を食べてくれて最高級と評価してくれたことへの感激の涙であった。
「では、こんどは、左の乳首にいきましょうか?」と調理人が声を出したところでハルは、目が覚めたのであった。
 その日、夢の記憶があまりにも強烈であったので時々胸を触っては、乳首があることを確認するのであった。
 ハルは、夢のこともありメールを開くのに躊躇したが、期待にドキドキしながらメールを開いたのであった。
 そこには、「美味しくいただきました。次はどこがご希望ですか?」とあった。
 ハルは「あなたはだれ」と思わず返信したのであった。
 すると「あなたの願望を叶えることが出来る者です。」と返事が来たのであった。
 それからハルは、ナゾの相手とメールの交換を始めたのであった。
「わたしは、食べられたくなんかありません。」
「いいえ。あなたは、小さい頃から食べられたと望んでいたし、食べられる夢をみたのではありませんか?」
「なぜ、そんなことがあなたに、解るのですか?」
「それは、あなたの願望を感じ取ることができる能力があるからです。」
「ウソです。そんなことがあるハズはないわ。」
「では、あなたが見た夕べの夢を話ましょうか?」
 そのあとナゾの相手はハルの夢の内容をメールしてきたのであった。
「どうです!わたしは、あなたのすべてがわかるのです。」
 メールを読み終わって少し呆然としていると。
「無理もありません。突然、心の中に秘めた願望を知らない人物から叶えると言われても、信用できる訳がありませんよね。」
「でも、あなたの、そのスバラシイ体をこのまま、ただの肉として土に還してしまうのは、とても残念でしかたがありません。あなたも、そんなことは、望んでいないはずです。」「わたしは、あなたの夢・願望・欲望を叶えます。あなたのその、スバラシイ体を最高の方法で調理してあげます。よろしですね!!」
「ハイ!」と頭の中が混乱して訳もわからずハルは、答えてしまったのであった。
「では、おって詳細について連絡します。あ!それからわたしは、‘根呂’と言いますよろしく。」
 ‘根呂’なる人物とのメールの通信にいつのまにか、ペースに引き込まれ、終わった感じあった。
 ハルはいつのまにか根呂が言ったことを信じるようになっていたし、願望を叶えたいとも思うようになっていた。
 結婚して子供を産んだわりには、身体の線も崩れてもおらず、ミニスカートを履いて町を歩けば男達の視線を感じることも度々あるのである。
 ある夜、布団の中でハルは、夫に「ねえ!わたしってどう?」「どう?って!」「食べたくない?」「気持ち悪い事聞くなよ。疲れてるから寝る。」というと背中を向けてイビキを掻きながら夫は寝てしまったのであった。
 ハルは、布団から抜け出すと全裸を姿見に映し出してみたのであった。
 乳房はまだツンと上を向き腹部も弛んではなく本当にまだまだイケル身体がそこにあった。
 硬くなった乳首を揉みながら股間に指を這わせるとそこはもうヌルヌルに濡れており硬く尖った肉芽を摘むとハルは、崩れるように座り込んでしまった。隣で寝息をたてている夫の横で自慰にふけるるのであった。
 それから毎日根呂とのメールのやり取りが続いた。
 内容は、いかにしたら美味しい身体になることができるのかについての指導であった。
 そして、最高級品として食べられることが、いかにスバラシことであるのか。
 最高級品を全世界で食べることができるのは、ほんの一部の人間であり、最高級品に選ばれるのも、年に数人位でしかないことをハルは知る事ができたのであった。
 メールを交換しているうちに、ハルは少しづつ選ばれたことに対する満足感と誇りを感じるようになっていくのであった。それからは、いつ呼び出しが来るのかを心待ちにしていたのであった。
 そして、一週間前「7月21日、伊豆修善寺に午後2時。」とメールが届いたのであった。ついにその日がきた。ハルは胸をトキメかせながらメールを読んだのであった。
 「あと少しで到着いたします。」と谷田の声でハルは我に返った。
 車は、高い塀の横を走っていたが、スピードを緩めて重厚な門を潜った。
 車が通過すると門が重い音をあげながら閉じるのを聞きながら、「もう戻れないのね!望みが叶うのね」と小声でハルはつぶやいたのであった。
 車が止まり窓から覗くとそこには、白亜の洋館が夏の日差しを受けながら静に佇んでいるのであった。
 谷田がドアを開けると、「さあどうぞ。お部屋にご案内いたします。」というとゆっくりと玄関の大きな扉に向かって歩き始めたのであった。
 しかし、ハルは、不安と期待で足が震えて歩き出すことができなかった。
 ハルは、一つ大きく深呼吸をすると扉に向かって背筋をピント伸ばして歩き出したのであった。
 扉の前にくると谷田が会釈をしながら静かに扉を開けたのであった。
 一歩中に足を踏み入れると、館の中は、心地よく空調が効いてた。
 玄関の正面には大きな扉がありその左右には、廊下が続いており幾つかの部屋があるようであった。
 玄関の右横の壁には外国の風景画が飾ってあり、左の壁際には大きな花瓶に季節の花が生けてあった。
 谷田が閉めた扉の音を聞きつけたのか若い女性が現れた。
「今日からハル様の身の回りのお世話をする事になっている‘ルミ’でございます。」と谷田が紹介すると、「ルミでございます。ハル様のお世話を一生懸命させていただきます。なんなりとお申し付け下さい。お部屋は、こちらでございます。」とルミは歩き出した。
 部屋は、ベージュを基調にした落ち着いた調度品で統一されていた。
 
 部屋の中を見渡していると、谷田が今後の予定について説明を始めた。
「今日は、このままゆっくりと旅の疲れを癒していただきます。明日は、健康診断を朝から受診していただきます。それでは、ごゆっくりとおくつろぎください。」と、言うと谷田は部屋から出ていった。
 すると、ルミが「今日は、大変暑い日でしたから汗をおかきでしょうから、まず、お風呂にお入りください。どうぞ、こちらです。」と、軽く会釈をしてバスルームに案内した。
 バスルームはまるで、映画に出てくるようなゴージャスなものであった。
 ハルがバスタブに手足を伸ばしてゆったりと浸かっていると、ルミがローションを手にバスルームに入ってきたのであった。
「お湯の加減はいかがですか?マッサージを始めますのでどうぞ、リラックスしてくださいませ。」
 バスタブの横にあるマッサージ台にうつぶせになるとルミが入念なマッサージを始めたのであった。
「いかがですか?きつくはありませんか?」
「とても気持ちがいいわ!こんなに気持ちのいいマッサージは初めてヨ!」
「このオイルには特別なハーブが調合されており、疲れやストレスにとても効くのです。」
 そんなルミの説明を聴きながらハルは、今日一日の緊張がほぐれるにしたがって、心地よい眠りに引き込まれていったのであった。
 どのくらいの時間がたったのであろうか、いつのまにか大きな天蓋付きのベットで、心身供にリフレッシュしたような心地いい眠りからハルが目覚めると、ゆっくりとベットから起きあがると、裸のままであることに気が付くと、下着を捜したが見当たらなかったが、ベットの上にあった純白のシルクのネグリジェのようなドレスに袖をとうしていると、ルミがそっとドアを開けてベットルームに入ってきたのであった。
「疲れはとれましたでしょうか?よくお休みでしたね!そろそろ夕食のお時間です。」と言うと部屋から出ていこうとするルミに「ランジェリーが無いんですけれど。」とハルが尋ねると「ランジェリーは身体を締め付けるので良くありませんので!」と言うとルミは部屋を出ていってしまった。ハルはしかたなくルミの後を追ったのであった。
 扉を開けると、そこにはテーブルが用意されており執事の谷田が控えていたのであった。
「明日は健康診断がありますので、夕食は軽いものを用意させていただきました。」と言うと野菜を中心とした料理が運ばれてきたのであった。
「今後の食事はハーブ野菜と魚だけのメニューとなります。肉を食べるとどうしても生臭くなってしまうのです。」
「健康診断の結果は、いつわかるのですか?」
「そうですね!1日位です。」
「もし、健康診断で悪い結果がでたら私は、どうなるんでしょうか?」
「その時は、残念ですが、お帰りいただくことになります。」するとルミが「でも診断の結果、最高級の評価がでると、名誉あるしるしが与えられるのですよ。」
「名誉あるしるし?」
「そうです。これがそのしるしです。」と言うと一枚の写真をハルの目の前に差し出したのであった。
 そこには、恥丘に「月桂樹に囲まれた王冠」の刺青を施された女性が映っていたのであった。
 さらによく見ると王冠の下に番号が刻まれていたのであった。
「その番号は、今まで最高級と診断された方々の数でございます。」
「999番!」
「そうです。1番は記録によれば、およそ300年以前に決まったとのこです。」
「もしかすると私が、1000番目になりうるのですね?」
「そうです。記念すべき1000人目の栄冠を獲得するかもしれませんね。」
「しかしその栄冠を手にしても、その後の健康管理には十分注意が必要です。」
「健康管理!」
「そうです。十分な睡眠と適度な運動そして、心と肉体のリラックスです。」
「適度な運動?」
「そう、適度な運動といっても、色々あります。あまり、身体を動かすと、お肉が筋肉質になり硬くなってしまいます。そこで、心地よい運動!それは セックスです。身も心も満たされた時、身体中にいきわたる、歓喜の成分がお肉を柔らくするのですよ。お嫌いですか?セックス」と、ルミが尋ねると「いえ!」とハルは答えたのであった。
「まあ、とにかく明日の健康診断の結果しだいです。よい、結果が出ますようお祈りしております。」と言うと谷田は会釈して部屋を出ていったのであった。
 翌日、大きな病院まで車で送られて入念な健康診断を受けたのであった。
 健康診断から帰った日、ハルは、簡単な夕食を取り、入浴後の入念なマッサージを受けながら深い眠りに落ちていったのであった。
 健康診断の翌日は、好きな音楽を聴きながら読書をしたりして、過ごしたのであった。
 その日の夕食は野菜と魚を中心とした料理を終え食後のコーヒーを飲みながら、くつろいでいるところに谷田が、少し緊張気味に、健康診断の結果の報告に現れたのであった。
「健康診断の結果が出ましたので報告にまいりました。」
「早く読んで!でも、チョットまって。」
 健康診断の結果について、ハルは心待ちにしていたのであったが、いざとなるとこわい気持ちであった。
「結果をお願いします。」
「では、発表させていただきます。」
「・・・」
「健子診断の結果すべての項目について‘優’でございます。おめでとうございます。」
「最高級なんですね?」
「そうです。 最高級の中でも最高の‘超最高級’でございます。」
「ありがとうございます。とても、うれし!」
 ‘超最高級’と聴いた瞬間、頭の中が一瞬白くなりそして湧き上がるうれしさにいつのまにか涙するハルであった。
「これからは、今まで以上にお体には十分気をつけてくださいませ。」と言うと谷田は、静かに部屋を出ていったのであった。
 その夜ハルはなかなか寝つくことができなかった。
「もうすぐで、食べられる!それも超最高級の食材として多くの人々の賞賛を浴びながら。」
「超最高級のしるしがここに」とまだ剃毛していない恥丘をなでながらいつのまにか眠りに落ちていったのであった。
 朝食が終わるとルミが「これから、‘しるし’の刺青をいれます。でも、その前に剃毛をいたします。どうぞこちらへ。」
 ルミの案内された部屋に入ると「そのベッドに裸であお向けになってください。」部屋の中央に腰の高さの診察台のようなベッドがあり、そばのテーブルには刺青の道具や剃刀が並べられていた。
 ベッドに横になると「肌を傷つけないように少しこの蒸しタオルで暖めましょう。」と手に持っていた蒸しタオルをハルの恥丘の上に乗せながら「刺青は痛いかもしれません。このタオルを口に咥えていてください。少しは痛みが紛れると思います。」
「分かりました。我慢します。」
「では、剃毛しましょう。」
 ルミは、そう言うと蒸しタオルを取りながら手際良くローションを塗りながら剃刀でハルの恥毛を剃り始めたのであった。
 10分後入念に剃毛された恥丘にルミは慎重に位置を決め刺青の模様を下書き始めたのであった。
「では、始めます。」と言うと機械のスイッチを入れたのであった。
「ウィーン」と音がして、針が躰に刺さった瞬間思わずハルは悲鳴をあげそうになりタオルを強く噛んで激痛を我慢していたが、いつの間にか意識がもうろうとしているとルミが終わりを告げたのであった。
「よく我慢しましたね。できあがりは最高です。きめの細かい綺麗な肌ですと美しい刺青に仕上がりました。どうぞご覧下さい。」
 ハルはグッタリした躰を起こすと下腹部に施された刺青を満足した顔でながめ刻まれた「最高級の印」に今一度感激をしたのであった。
 その夜、入浴のさい、あらためて鏡に写った躰に刻まれた印にうっとりと見とれていると、ルミが3人の男達を連れて浴室に入ってきたのであった。
「このもの達がこれからハル様の心と身体のマッサージをいたします。きっとご満足いただけることとおもいます。では。」
 そう言うとルミは浴室からでていったのであった。
 3人の男に囲まれましてや裸のハルが戸惑っていると、一人の男がハルを抱き上げると浴槽まで運ぶと静にハルの躰を浴槽に横たえたのであった。男達はハルの躰を入念に洗うとマッサージ台に運ぶと香油をタップリつけやさしくマッサージを始めたのであった。
 マッサージはとても心地よく心身からリラックスしてゆくのであった。そして何よりも躰の奥底から浮かび上がる快感にすべてを忘れ欲望の赴くままに自然と男を求めるハルであった。
 目の前に突き出された男根にむしゃぶりつき、いとおしむように頬擦りしながら左右の手に握った男根かわるがわる、しゃぶりながら、もう一人に秘唇を舌で愛撫されながらハルは何が何んだか分からなくなっていったのであった。
 そして、男の上になり片手で男根を押さえながら秘唇にあてがうと静に腰を沈め、ゆっくりと動き出しさらに口に男根を咥えながら絶頂えと駆け上がっていると、背後に廻った男がアナルに男根をあてがうとゆくりと挿入を始めたのであった。
「そこは、ダメ!裂けちゃう。あっ!ダメ」
「ダメと言いながら、もう、半分は呑み込んでますよ。」
「あっ!ゆっくりお願い!本当に・・」
「もう、全部入りましたよ。」
「前と後ろから同時なんて、初めてで避けちゃいそう。」
「では、ゆっくりといきますよ。」
 前後から責められながら口に男根を咥えながらハル何度も何度も絶頂を迎えたのであった。そして、何度かの絶頂を迎えたときに、頭の中で白い光が爆発した後、ハルは深い暗黒に吸い込まれるように気を失ったのであった。
 頭の芯がボーとして、今、自分がどこにいるのか何時なのか分からずにいると、ルミが部屋に入ってきた。
「お目覚めですか?ご気分はいかがですか?昨夜のマッサージお気に召されましたでしょうか?」
「いま何時?」
「そろそろお昼になります。」
「途中から何も憶えていないの。でも、あんなことは初めて。」
「それは、ようございました。身も心も満足され、快汗を流すと、女性ホルモンが分泌され、一層すばらしい躰となりますので。今晩もいかがですか?」
「そうね。どうしようかしら?」と答えながらハルは秘唇が濡れていくのを感じていたのであった。
 それからの2晩はこれまで味わった事の無い悦楽の日々を過ごしたのであった。
 そして3日後、ゆっくりと昼食を取っていると谷田が緊張した顔でハルの前に現れたのであった。
「祝宴の日が決まりました。」
「何時ですか?」
「明日の午後8時からと決定しました。」
 その日が何時になるのかとても気になっていたのであったが、いざ、明日と聞かされると胸が張り裂けんばかりに心臓が鼓動しているのをハルは感じていたのであった。
「明日。明日。私は、思いが叶えられるのですね。」
「今夜は、最後のお食事となります。どうぞお好きな物をご注文下さい。何かご希望は、おありでしょうか?」
「特にありませんが、多分あまり食べられないと思いますので、軽いものをお願いします。」
「では、私どもで最高の料理を用意させていただきます。」
 その夜ハルはなかなか寝つかれなかった。
 運命の日の朝は、とてもさわやかで穏やかな朝であった。
 何時の間にか寝てしまったハルの目覚めを待っていたかのようにルミがお盆に飲み物を載せて部屋にはいってきた。「今日これからは、食事をとることが出来ません。腸の中に物があると、見苦しい場合がありますので、腸内を綺麗にするために、このお薬をお飲み下さい。苦しいことはありませんから。」と言いながら飲み物を差し出したのであった。ハルは受け取るとゆっくりと飲み始めた。
 飲み物は少し甘く飲みやすいものであった。それから何回かハルはトイレに向かうこととなった。
 何回めかのトイレから出てくるとルミが「さらに、腸内を直接水溶液で洗浄しますので、浴室へどうぞ。」浴室には腸内を洗浄するための機械が用意されており早速、ハルはアナルに洗浄用のパイプを挿入されたのであった。何回かの洗浄をするとアナルから排出された水溶液は透明となった。「もう、これで十分です。お疲れになったでしょう?こんどは、ハーブのお風呂で躰を清めましょう。」
 ハーブ湯に浸かりマッサージをしてもらって。メークをしていると谷田が部屋にはいってきた。
「お時間です。どうぞこちらに。」と促されて一糸まとわない姿でハルは椅子から立ちあがったが、ひざが震えて真っ直ぐに立つ事ができなかった。
 するとルミが心配そうに手を差し出すと「大丈夫!一人で歩けます。」ハルは谷田の後ろに従ったのであった。
 大きなドアの前に立つと谷田が「よろしでしょうか。まいります。」とハルに最後の覚悟を尋ねたのであった。
「はい。まいりましょう。」
 ハルは静に目を閉じると大きく深呼吸をしたのであった。
 大きなドアを開く音がして、目を開くとそこには、スポットライトに浮かびあがるように、真紅のジュータンが部屋の奥へと導くように続いていたのであった。
 ハルは胸を張り前を見据えながら、一歩一歩、奥へと進んでいくのであった。
 ハルがゆっくりと進ごとにジュータンの両側にいる人々から感嘆の声があがったのであった。
 ハルの下腹部に刻まれた刺青を目にした人々があげた感嘆の声であった。
 ハルは誇らしげに刺青が見えるようさらにゆっくりと進んでいくのであった。
 やがて、一段高くなっている場所には一人の男性が佇んでおり、横には肘掛けのついた椅子が置かれていた。
 ハルが近づくと「ようこそ。私の目に狂いはなかったようだね。どうぞ、この椅子へ。」と会釈をしながら招いた。
「根呂様?」
「そう。根呂です。この日をどれほど待ち望んだ事か。」と言うと根呂は跪き椅子に腰掛けたハルの脚に接吻をしたのであった。
「そんなこと。恐れ多い事です。私は、根呂様のおかげでとても幸せです。」根呂は立ちあがりながら振り向くと「今日、ここにご臨席の皆様にご紹介いたします。ハルです。ハルはご覧のように超最高級の評価をうけた女性です。皆様方の期待は決して裏切る事はないと。私は確信しております。さあ近くに寄ってご覧下さい。」
 すると声を合図に椅子が動き始めたのであった。
 肘かけが肩の位置まで上がると、左右に開き、腰掛け部分が迫り上がりながら足も左右に開き、ちょうど十字架に架けられた様な格好になっていった。
 人々がハルの廻りに集まり入念に躰の隅々までチェックをしては、口々に賞賛の言葉をかけたのであった。
「さあ、そろそろ祝宴を始めましょう。いいね!ハル。」
「はい。いつでもどうぞ!」
「では、、まず 乳首からいただくことにしましょか。」というと根呂は興奮で硬くなったハルの左の乳首を左手で摘むと少し引っ張りながら右手に持ったナイフを乳輪にあてるとゆっくりとナイフの刃を食い込ませていくのであった。
 ハルは立ったままその様子を眺めていたが、ナイフの刃が食い込んだ瞬間、痛み感じて目を閉じたが、次の瞬間、痛みが無くなっていたのであった。
 なぜ、痛くないのかこれは夢なのかと思いながら目を開けると、切り取られた乳首が銀の皿に盛られていたのであった。
 目を乳房に向けると血を滲ませた乳首のない乳房がそこにあった。
「言い忘れたけれども、じつは、乳首を切り取ったと同時に君の延髄に麻酔の針を打ち込んだんですよ。だから痛みを感じないのですよ。これから、自分が食べられていく様子を見ていなさい。」
「乳首は、刺身でいただいてください。」
 根呂は手際よく右側の乳首も切り取ると、次に乳首を立てにスライスすると別の皿に盛り付けたのであった。
「なにも付けずにどうぞ。」
「うまい。この歯ごたえはたまりませんな。」と初老の男性が賞賛すると「まるで、最高級の鮑のようですわ。」とまだ30歳中頃の女性が皿に盛られた乳首のスライスに手をのばし、一片を前歯で咥えながらハルの前に立った「女の乳首は最高よ。私なんか一度食べた乳首が忘れられなくて、自分の乳首を食べてしまったの。ほら!」とドレスの前をひらいてハルの目の前に突き出された両方の乳房には、あるはずの乳首が失われていたのであった。
「ビックリしたでしょう?今回の祝宴まで我慢できなくて食べちゃったの。これからハルさん、あなたには、十分に堪能させていただくわね!」奥歯で「コリコリ」と乳首を噛みゴクリと呑み込むとハルの耳元で「とても、美味しいわ。もう、イキソウヨ!アソコはグチョグチョなの。」と囁くとハルにかるくキスをして他の客の方に戻っていった。
「私の乳首が食べられた。そして、皆が美味しいと賞賛してくれた。ああなんて、私は幸せなんだろう。」
 麻酔のため口に出して言うことはできないが、涙を流しながらハルは思うのであった。 
「さて、これからの調理は、中華料理の達人でもあるミスター陳にお願いしたいと思います。」と根呂が紹介するとスポットライトに照らされて小太りの陳がハルの前にたったのであった。
「紹介に預かりました。陳です。」と頭を下げると大きな拍手が会場をつつんだ。
「今日は中華風で調理したいとおもいます。」
「乳首については、生で召し上がっていただきましたが。もう、2品も生でお召し上がりいただきたいと思います。」
「それは、女性のシンボルであるラビアとクリトリスです。」
「ラビアについては、乳首と同じスライスで、ただ、クリトリスについては、1つしかないことと、小さいので、お一人に召し上がっていただきます。」
 説明を聞いて会場内がすこしザワついたが「クリトリスを食べたいとリクエストされた方々の中から抽選でお一人を選ばしていただきました。」
 一瞬静まると「その、幸運な方は、ミス、アントワネットです。」と紹介されるとスポットが当たった女性は、先ほどハルの前で自らの乳首を食べてしまったことを告白した女性であった。
 アントワネットは信じられないという表情でハルの前にくると「なんて、幸運なんでしょう。ハルさんありがとう。」と言うとハルの前に膝まづくと秘唇に舌を這わせるとクリトリスを掘り起こしたのであった。
 麻酔によって、感覚がないはずなのに、舌でクルトリスを転がされるとハルの躰は、ピクリと反応したのであった。
「感じるのね。女って不思議な生き物ね。これから切り取られて食べられてしまうのにね。」
「さあ。下がってください。調理をはじめるから。」とアントワネットを下がらせると、手にした包丁をラビアの根元に当てると手際良く切り取るとスライスして、銀の皿に盛り付けていくのであった。
 続いてもう一方のラビアも同じように盛り付けると。「それだは、秘芽(クリトリス)を調理するね。」
「まってください。」とアントワネットが陳の前に進むと「私が、噛み千切ってはだめですか?」
「それでは、調理にならないね。それに、根呂様がなんとおっしゃるか?」と根呂を振り向くと「ミス、アントワネットのお好きなようにさせてあげなさい。」
「ありがとうございます。根呂様!」
 深深と根呂に頭を下げるとハルの前に膝まずくとハルを見上げながら「では、さっそくいただくわ!」というと舌でクリトリスを愛撫すると舌の上でクリトリスが硬く大きくなっていくのがわかった。
 大きくなったクリトリスの根元に前歯を当てると一気に力を入れると「プチ」と言う音がしてクリトリスは噛み千切られたのであった。
 ハルもクリトリスが噛み千切られた瞬間その音を聴き、クリトリスに食い込む歯の感触を感じたのであった。
「なんて!おいしいの!もう・・」あまりの興奮のためアントワネットは、白目をむいて失神してしまったのであった。
 失神したアントワネットは近くのソファーに運ばれた。そんなアントワネットをほっておくかのように客達は、皿に盛られてハルのラビアのスライスに舌鼓を打つのであった。
「なんと!この歯ごたえ!」
「コリコリとした食感!たまりませんわ!」と口々にハルのラビアにたいして賞賛の言葉を挙げたのであった。
「うれし!本当にうれしい!皆さんに喜ばれて、ハルは幸せ!」と心のなかで叫ぶハルであった。
「さあ!では、これから本格的な調理をするから、躰を調理台まで運ぶね!」
 陳の一言で男達はハルの躰を調理台へと運んだ。
「気をつけて運ぶね!準備いいか?」
「せーの!」と言うと男達はハルの躰を抱えて調理台へと運びはじめたのであった。
 ハルはその時不思議な光景を目にした。首のない自分の躰が男達に抱えられて運ばれていったのであった。
「不思議に思うかもしれないが、実は、麻酔の針を打った直後から、首の切断手術が始められたのだよ。もちろん、全てを見ていてもらいたので人工心肺装置を装着したんだけれどね!」
「これから先は、自分の躰が食べられるのを、このモニターと自分の目で見ているんだね!。」
「私もいただくこととしよう!」と根呂は言うと調理台の方に行ってしまった。
 調理台の上にあお向けに載せられたハルの躰を前に陳が次の料理について説明を始めた。
「では、まず乳房からね!」と言うと乳房を鷲づかみにすると包丁で一気に切り取ったのであった続いてもう片方もあっというまに切りとってしまったのであった。
 あまりにも、あざやかな手さばきに見ている客達も呆然としていた。
「乳房は包み焼きにするね!まずは、香油を塗って。」と言うと香油をまんべんなく塗り、それを紙に包みさらに塩で固めたのであった。
「この塩は天然の塩、最高級ね!これを、竈でじっくりと蒸し焼きにするね!」
 陳が2つの塩で包んだ乳房を竈に入れると、「次の料理は、これまた、生で食べて欲しいね!」「それは、肛門ね!」と言うとハルの躰をうつ伏せにするように指示した。
 そして、膝を折り、臀部が高い位置になるようにすると肛門が客の目の前に晒されたのであった。
「きれいな、肛門ね!これ、本当においしよ!食べる人、手、上げる!」
 しかし、手をあげたのは男2に女1人の3人だけであった。
「だいじょうぶ。臭くないよ。私の腕前信じなさい。」
 するとひとりの白人が「以前食べたことがあったが、臭くて、臭くて、とても食べられたものではなかった。本当に大丈夫なのか?」「大丈夫ね!この数日ハルは、野菜を中心にした食事をしてきし、香草とハーブをおもに食べていたから、躰の中から綺麗になったね!そして、今日のために夕べから、腸内を特製のハーブ油をつかって綺麗にしたし、最後の仕上げとして、ハーブ湯で躰を洗ってきたから臭いことは、絶対ないね!臭かったのは、十分な下ごしらえが出来ていなかったからだと思うね。」「では、いただいてみよう。」
 その言葉を聞くと陳は、 細身の包丁を手にすると肛門を切り取り始めたのであった。
 直腸を傷つけないように慎重に肛門を抉り取ったのであった。
 抉り取られて肛門を4つに切り分けると「このままでもどうぞ。もし、臭うのであれば、特製のタレに付けて召し上がってくださいね。」
 一人の女が切り分けられた肛門をつまんで匂いを嗅いで「本当。臭くないは。」と匂いを嗅いでから口に入れ、ゆっくりと噛みはじめたのであった。
 まわりの客達は好奇心の目で覗きこむと「美味しい。本当に臭みはないし、とても柔らかくて、おいいしわ!」
「うん!硬いと思っていたが、この柔らかさはなんなんだ。」
「肛門は括約筋あるね!普通は排泄しないように硬くすぼまっているけど、緊張が解けて、丁度いい柔らかさになったね。」
「それにしても、病み付きになりそうだ。今度もぜひ、食べてみることにしよう。」
「今度は、分からないね。私は、秘伝のハーブ料理をハルに食べてもらったからね。他の料理人にできるか分からないね。」
「そうか。下ごしらえが全てなんだ。」
「さあ。今度は、内臓料理いくね。」
 ハルの躰を仰向けにすると、みぞおち辺りに包丁を当てると一気に臍の下刺青の手前まで切り裂くとポカリと切り口が開いて、ピンクの内臓が現れた。
「どうです、綺麗な臓物ではありませんか。」
 そう言われて数人が調理台のハルの腹を覗きこみ頷いた。
「ではまず。これね。」と切り裂かれた下腹部に手を入れると、手探りで目当ての臓物を探っていたが、「あったね。」とニコニコしながら取り出したのであった。
「これ、おんなの証ね。」と言うと取り出した臓物を台のうえに広げて説明を始めた。
「これが膣ね。その先が子袋、つまり子宮ね。そしてこれが、卵巣。で、これが膀胱ね。」
「まず、これ、膀胱からね。」
 陳は膀胱の出口、尿道の先から切り取ると尿道に金属製のストローを差込むと、息を吹き込み、膀胱を膨らませたのであった。
「こうして、膨らませたら、これに熱した特製の香油をかけながら揚げていくね。」と油の入った大きな鍋の上で膨らませた膀胱にまんべんなく香油をかけはじめたのであった。
 ジュウと音がすると香ばしい匂いがだだよいはじめた。
 何回か油をかけるながらまんべんなく揚げると、皿にのせ、軽く押すとパリと音がして、まるでポテトチップのように割れたのであった。
 一人が割れた一片を摘んで食べると「んーん!なんと。おいしい。この香油の具合といい、揚げ加減とういい、もうこれは、絶品です。」
「膀胱のこんな食べ方があったなんて。」
「さすがに、中華の達人。陳さんだ。」
「これで驚いていては、だめね。つぎは、これ。膣ね。」というと、鮮やかな包丁さばきで、膣を切り取ると、これを輪切りにしていくのであった。
「これも、香油で揚げるよ。それと、直腸もおなじく、あげるね。おなじ揚げ物でも、素材が違うから、味は全然ちがうね。」と、腹部に手を入れて、直腸を取り出して、切り取ると輪切りにして、香油の鍋に入れたのであった。
 きつね色に揚がった膣と直腸は、まるでなにかのリング揚げのようであった。もし、黙って出されたら、イカリングかオニオンリングと間違えてしまいそうな形であった。
「チョット、ケッチャップを付けるとさらに、おいしいね。熱いうちにどうぞ。そして、両方の違いも味わってね。」
「うん。おいし。直腸は、パリットしていて、歯ごたえもあって美味しいし、膣は、厚みがあって、噛むとじわっと肉汁が染み出て、噛み応えあって美味しいです。」
「そう。直腸は、もともと薄いから、油で揚げるとパリとなるね。膣はチョット肉があるから噛み応えもあるね。」
「さて、つぎは、子袋 子宮ね。これは、酢のものでいただくね。」
 子宮を切り取ると子宮口から包丁をいれて開くと、煮えたったぎった鍋の中で少し煮てから、細く短冊に切ると、塩、ごま油、酢で揉んでから、小さな器に盛り付けた。
「もう。本当に陳さんも料理には恐れ入った。この子袋の美味しさといったら、言葉にできないくらい絶品です。本当に今日は有難う。」
「私の腕もありけど。やはり、素材であるハルさんを誉めてあげてほしいね。」
 すると客達は、首だけのハルに惜しみない拍手をしたのであった。
「今日、最後の内臓料理は、卵巣ね。卵巣には、女性ホルモンが豊富だから、お肌プリプリ、しわもなくなるね、だから、この料理は、女性だけ食べることできるね。」
 陳は、卵巣を厚めにスライスすると、フライパンにオリーブオイルをひいて、焼きはじめたのであった。
 こんがりと焼きあがると女性の客達は、我先に料理を頬張るのであった。
「肌に良いと聞くと女性はスゴイですね。」と男性客が驚いている間に料理はアットいう間になくなってしまったのであった。
「この卵巣って、まるで、フォアグラみたい。」
「フォアグラよりもっとクリーミーですわ!」
「なんか、肌がみずみずしくなって、張りがでてきたみたい。」
「食べてすぐに効果がでる分けが無いのに。」と男性客があきれていたが女性客は真剣であった。
「これで、一応内臓料理は終了ですが、あとの内臓は、テリーヌにして、帰りのお土産とさせていただくね。
「ところで、そろそろ、乳房の包み焼きできたころね。」と、竈から塩で固めた乳房を取り出して皿に載せたのであった。
 皿に載せると、木槌で叩いて割り、乳房を包んだ紙を開けるといい匂いが広がったのであった。
 乳房に包丁を入れるとそれは、まるで、プリンのようであった。一口食べた女性客は、「トロトロしていて、口のなかで本当に溶けるようよ。」「乳房の脂肪がこれほど甘味があって柔らかいなんて。」とこれまた、賞賛の言葉を陳に浴びせたのであった。
「さあ、いよいよおまちかねの、肉料理お始めるね。」
「まってました。早く肉を食べさせてくれ。もう腹ペコだよ。」
「今日は、皆さんのリクエストした順に料理するね。そして、それを炭焼きで食べてもらうね。」
「じゃあさっそく、内腿を厚めに切って焼いてくれ。」
「はい、はい、そう、あわてない。」
 陳は鮮やかな包丁さばきで次々と客達の注文に応えて、ハルの躰から肉を切りとっていくのであった。
 それから、どの位の時間が経ったのであろうか、調理台に置かれたハルの躰には、一片の肉もなく、骨だけとなっていたのであった。
 ハルは、ずっと自分の躰が調理されて食べられていくのを見ていたのであった。
 「今日まで生きてきてこれほど精神的に感じたことはなった、身体が感じるよりも何十倍も気持ちがよかった。本当に良かった。幸せ。」とハルは思っていたのであった。
 ハルを食べ尽くした客達が会場を去るとき、一人一人がハルに賞賛の言葉とお礼の言葉をかけてくれたのであった。
 客達が去り最後に残った根呂がハルの前に立って「ありがとう。客人達はとても満足して帰っていったよ。私の選んだ目には間違えがなかったね。ハル!」
「ここにあるスイッチを切ると、人工心肺装置がきれハルも永遠の眠りに付く事が出来るんだよ。」
「それでは、さようなら。」とスイッチを切ると「そうだ、私が一番好きな処は、舌なんだよ。」というと根呂はハルにキスをしながら舌を吸い出すしながら噛み切ったのであった。
「美味しい!最高だよ。」
 根呂の言葉が遠くになり、目の前が暗くなっていきながらハルは幸せを感じていたのであった。
 ハルの意識が途絶える直前にハルの唇が「シアワセ!」と動いたのを根呂は知らなかった。