『宴のビーナス』(第12夜)

作:九尾きつね  薄暗い地下の廊下を一団の影が歩いてくる。  男の影がふたつと、それに挟まれるように足下で這い蹲って蠢いている影がひとつだ。   足下で蠢く影は、懸命に進もうとしているようだが、思うように身体を動かせないでいる。 「何をもたもたしているんだ!。さっさと歩けっ!」  足下で蠢く者の後ろにいる男が、イライラしたように怒鳴ると、手にしている鞭を打ち下ろした。  ビシィィーッ!。  乾いた … 続きを読む 『宴のビーナス』(第12夜)