制作中である『Fantia』のコミッション『退魔士の双子姉妹が淫魔に退治されました』で、4ページ目に一コマだけ入れた月城ルナの土下座をもっと見たい人がいるのではないかと思い、背景を入れ替えたバージョンです。
本編では背景が分かりにくいかもしれませんが神社がモチーフなことから、こちらは教会にしてみました。
脱糞はしていません、念のため。
おそらく、お尻を洗うことを許されたのでしょう(笑)
前回、お話し忘れましたがルナが淫魔メアの能力を、瞼を瞬く間に「一千通りの夢を見せられる」と言っているのは、本当か分かりません。
ルナが恐怖心や畏敬の念を込めて、話を盛ってる可能性もあります。
ちなみに、人間が1回のまばたきにかかる時間は平均100~150ミリ秒だそうで、1ミリ秒は1秒の1000分の1(0.001秒)です。
シナリオの段階では「百通りの夢」としていたのを物足りないと思い、でも1万通りだと今度はイメージしにくくて怖くないなと考え、「一千通り」としました。
まぁ、1000分の1秒の間に一千通りの夢を見るというのも、走馬灯より頭を駆け巡るのが早そうですが。
ページを増やしてルナの回想シーンをもっと入れることも出来なくはないものの、コミッションやリクエストなどの納期期限は先延ばしができません。
昔の売れっ子漫画家さんなんかは、締め切りに間に合わないと印刷所に輪転機を止めて待機してもらっていたというエピソードがありますが、交渉すら出来ないのです。
前回の話題同様、交渉できないというのは困ったもので、安易にページ数を増やすと1ページに掛けられる作業量を減らさざるおえなくなり、見映えにも影響してきます。
また、3人姉妹とはいえ長姉のルナは、あくまで脇役ですから、過度に目立たせては主役の双子の影が薄くなってしまうのを避けなければなりません。
その一方で、双子の方は最期まで完堕ちしないと決まっているため、もし2人が完堕ちしたなら……という姿を見せるのが、作劇上におけるルナの役割でもあります。
作劇のお話では私の場合、事前に用意した設定やシチュエーションなど多くの要素や素材を、作品を作る過程で捨てています。
若い頃に演劇活動していた当時、とある脚本家に師事して最初に出された課題は、旅行の感想を400字詰め原稿用紙3枚に書くことでした。
そして今度は、それを原稿用紙1枚に収めるという課題を出されました。
自分の一番の想い出、人に一番伝えたい部分を削り出し、濃縮していくことを学びました。
あと、これは自分だけではないはずと思うのですが、エロ同人作品で特に基本画にセリフや文章が入っていて「差分」が数百枚あるのを、価格的にはお得と思いながら、でも実際に閲覧を始めると「エロ作品を愉しむ」というより「エロシーンを眺める」ようになっていき、そのうち作業か苦行のように感じてしまうことがあります。
作品自体は面白かったり、好きなシーンがあったとしても、疲労感のほうが勝ってしまう。
最近の映画業界では「洋画離れ」が問題になっているそうで、その原因の一つとして上映時間が長いことが指摘されています。
日本の映画も昔は180分とか平気でありましたが、娯楽の少なかった時代だからこその話で、現代では一つの娯楽の時間は短く多種多様なのが求められているのかもしれません。
そうでなくとも、劇場上映された後に発売される円盤のディレクターズ・カット版は、更に長くなったうえに内容が間延びして上映版より評価が低くなった作品が少なくありません。
余談ですが、イラスト生成AIの学習アルゴリズムは、情報を追加していくのではなく「削っている」のだそうです。
批判されている他の絵師の画風に似せる場合、人間は絵のドコを強調すれば似るかという学習をするのに対して、石や木を削って彫刻を作るかのように情報を間引いていくのだとか。
ちょっと連想が面白くて書いてみただけですが、こうして取り留めもなく文章を綴っていくと結局「何を言ってるのか、だんだん焦点がボヤけて分からなくなってゆく」ということが分かっていただけるのではないでしょうか。
そんな訳で、このイラストのセリフも2~3倍くらい考えて、そこから削って残したモノです。
本編で漫画のコマに原画をハメていくときにも、いろいろな構図を検討して採用するのは一つか二つということになります。
そして捨てた画像を供養するために、こうして少し手を加えて投稿したり、国民の皆様には残りの構図違いを用意しましたので、よろしければお愉しみ下さい。
この記事の続きは、『鬼畜主義人民共和国』の国民にのみ公開されています。
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