『くノ一物語』第二章 忍び働きの巻  二、城勤め

 真由の黒鷹城入りは、午後からだった。  これは、前もって城側と打ち合わせていたことであろう。  農家の女房に連れられて、真由は城へ向かった。お供は伍平である。  こういう役目の女は、その村の有力な農家の嫁であることが多い。  城までは、それほど遠い距離ではない。  田畑の間を抜けた、小高い所に城はあった。  城といっても、何層にもなった立派な代物ではなく、大きな屋敷といった所である。  それでも … 続きを読む 『くノ一物語』第二章 忍び働きの巻  二、城勤め