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  • ハードSM小説『奴隷姉妹』 第10章 – 別れ

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    I:別れ

     

    8月3日。5月31日に女医に余命2ヶ月と宣告されてから2ヶ月と4日目。朝8時になると服を着た飯森と裏沢が玄関から入ってきた。キャリーケースは持っていなかった。玄関先で出迎えた4人は息を呑んだ。 ……まさか。

    「……ペロが死んだ」

    飯森は七海に向かって短く言った。

    「…………」

    七海は、裏沢がキャリーケースを持っていない時点で嫌な予感がしていたが、いざその事実を告げられると頭が真っ白になった。他の3人も同じで、4人は玄関先で呆然と立ち尽くした。

    「…………」

    「今朝雑用係が9号室に入ったら、もう冷たかったらしい。その後市川医師が死亡を確認した。今から1時間ほど前だ」

    「うそ…… おね…………」

    七海は膝がガクガクの震え出し、立っていられなくなってその場に崩折れた。陽葵がすぐにしゃがみ込んで七海に寄り添う。

    ……予感はあった。予告された日は過ぎていたし、光希はもはや生きているのが不思議な状態だった。身体は骨と皮だけになり、流動食も受け付けず、点滴だけで生き永らえていた。記憶も大半が消え去り、顔と名前を覚えているのは奴隷4人と美海と飯森だけ。もう両親の顔すら思い出せなかった。七海も、他の3人も、覚悟はしていた。特に昨日、別れを予感させる出来事もあった。でも。でもっ!

    「おねえちゃん…… ひくっ…… おねえちゃん……! ひっく! おねえちゃんっ!!」

    うわ言のように姉を呼ぶ七海の目からは涙が滝のように溢れている。顔は真っ青だ。

    覚悟はしていたけれど、今日じゃないと思っていた。昨日も、一昨日もそうだった。今日じゃないと毎日思ってきた。特に昨日はあんなことがあったけれど、それでも今日じゃないと思っていた。8時になったら裏沢がキャリーケースを持ってきて、姉に会える。一昨日も、昨日も。今日もそうなると七海は思っていた。何の根拠もなかったけれど、七海はそう信じていた。今日を生き延びて、明日も生きて、明後日も生きて、そのうち1週間経って1ヶ月経って。点滴だけで生きていけるのなら、寿命なんて関係ないのかも。その間に下痢が止まって、体重も徐々に元に戻って。また前みたいに一緒に笑い合える日がもしかしたら来るんじゃないか。だってほら、余命2ヶ月を既に4日も超えてるんだし。もしかして……。七海は姉の死を覚悟しつつも、奇跡をひたすら願い続けた。

    ……奇跡は起きなかった。

    「やだ…… やだ…… っ!」

    七海は床に座り込んだまま両手で頭を抱えてうずくまった。七海の中で悲しみの感情がまるで風船のように膨らんでいく。身体の中を満たし、身体を突き抜け、身体をすっぽり包み込むまでに大きく膨らんで。ゴムの耐性限界を超えてまだ膨らんで。玄関の空間を全て埋め尽くすほどになってもまだ膨らんで。 ……そして弾けた。

    「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」

    そこにいる全員の耳が1つ残らず潰れてしまいそうなほどの、凄まじい絶叫だった。陽葵は堪らなくなって七海に抱きついた。

    「七海! 七海! しっかりっ!!」

    「おねえちゃあああああああんっ!!!! 死んじゃやだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」

    もう恋人の声も届かない。あらん限りの声を張り上げて泣き叫ぶ七海。

    「七海ぃ! 七海ぃっ! ……ひっく!」

    陽葵も今にも泣き出しそうだった。でもダメ。これまで何度も七海に助けてもらったんだから。今度は私が七海を助ける番。七海の支えにならなきゃ! お姉さんにも誓ったんだから! ……陽葵は七海を強く抱き締めつつ、飯森に話しかけた。

    「あの、七海を光希さんに会わせてあげてください。お別れを言わせてあげてください」

    「無理だ」

    「えっ?」

    「今、火葬中だ」

    「!!!!」(えええっ!!?)

    「!!!!」(そんな…… もうっ!?)

    「!!!!」(なんてことを……!)

    これには陽葵も玲香も今日子も呆然とした。信じらんない。亡くなったの、ついさっきなんでしょ? まだお通夜もお葬式もしてないのに。もう火葬しちゃったの? 奴隷だからお葬式はさせてもらえないのかもしんないけど、いくら何でも早すぎ! お別れも言えないじゃない!!

    七海は未だ大声で泣き叫んでいるので、飯森の言葉は聞いていなかったようだ。と、玲香がいつになく険しい顔で飯森に話しかけた。

    「今日1日、七海ちゃんの調教はお休みにさせてあげてください。お願いします」

    「ああ、そのつもりだ。お前たちも休め。七海のことは任せた」

    「…………はい」

    玲香は目の前の男を張り倒してやりたい衝動をどうにか抑えた。この男、どこまで身勝手なの!? 私たちに任せるって…… 七海の主人だと言うのなら、傷心の彼女を慰めるくらい自分でやりなさいよ! 面倒なことは奴隷に全部任せて、自分はいたぶるだけいたぶって、それで愛!? ふざけんじゃないわよ!! ……でも、こんな最低のクズに任せてなんておけない。七海は大切な妹なんだから! 光希から託されたんだから! 私たちでなんとかするわよ! だから今すぐ出て行って!! 顔も見たくない!! 消え失せろ、この外道!! 犯罪者っ!!!

    玲香は心の中で飯森に罵声を浴びせると、飯森と目を合わせないようにしながら感情のない声で言った。

    「私たちだけにしてもらえませんか? ……いつかみたいに」

    「わかった。ただし監視しているからな。余計なことはするなよ?」

    「わかってます」(わかってるわよ、そんなこと! とっとと出てけ!! クズ野郎!!!)

    ……こうして4人だけとなった。その直後、七海以外の風船が一斉に割れた。

    3人とももう限界だった。風船はパンパンに膨らんでいた。それでも飯森がいる間はなんとかこれ以上空気を送り込まないよう我慢していたのだが、ドアが閉まった瞬間に急激に膨張し、一瞬で弾けた。4人は玄関に座り込み、一斉に号泣した。凄まじい泣き声に、寝室兼育児室のベビーベッドで寝ていた美海も飛び起き、すぐに5人での大合唱となった。そう。話し合うのは後だ。まずは泣こう。泣いて弔おう。大声を出せば天国に旅立った光希にも聞こえるかもしれない。泣いて泣いて、声が枯れるまで泣いて、涙が涸れるまで泣いて、盛大にお別れをしよう。

    何分そうしていただろう。さすがに泣き疲れてきた4人は、美海の泣き声を聞いて我に返り、寝室へと移った。4人で美海をあやして寝かしつけてから、4人は七海のベッドの上に円陣を組むように座った。

    「あのね? 落ち着いて聞いてね?」

    「陽葵……」

    「さっき七海が泣いてる時に飯森様が言ったんだけどさ。お姉さんの遺体…… もう火葬しちゃったんだって」

    「……!!」

    「ヒドいよね…… お別れもさせてくれないなんて……!」

    「そんな…… おねえちゃん…… おねえちゃん……! ぐずっ!」

    七海は再び泣き出し始めた。話し掛けたのは、玲香だった。さっき飯森に対して発した声とはまるで別人のように優しい声で、七海の目を優しく見つめながら。

    「お別れ。昨日したでしょ? ……忘れちゃった?」

    「…………」

     

    前日の昼休み。午前の調教の汚れをシャワーで落とした後、光希はシャワー室で4人に話し掛けていた。死を悟ったのか、その内容は別れを強く意識したものだった。彼女の脳からは記憶だけでなく言語も失われつつあり、時々止まりながら、ゆっくりゆっくり言葉を紡いでいった。

    光「七海、これまでありがとね」

    七「おねえちゃん…… どうしたの?」

    光「私、もう限界、みたい……」

    七「そんなっ! そんなこと言わないで! おねえちゃんっ!」

    光「大丈夫。七海はもう、私がいなくてもやっていけるよ。こんなに素敵な恋人と、お姉さんと、おばさんと…… なにより美海がいるんだから」

    七「でもっ!」

    光「それに七海…… ほんとに素敵な、女性になったね。強くて賢くて、誰よりも優しくて。私、それが一番嬉しいよ」

    七「そんなぁっ! おねえちゃんの方がずっと強くて賢くて優しいよ! 私の憧れだもん! 昔も今も、大好きだもんっ!」

    光「ありがと…… ありがとね、七海…… 私の、自慢の妹だよ……」

    七「ぐすっ! おねえちゃん……」

    光「陽葵ちゃん……」

    陽「……はいっ」

    光「七海のこと、好きになってくれてありがとね。世界一お似合いの、カップルだよ」

    陽「……ひっく」

    光「七海のこと、よろしくね?」

    陽「はいっ! 任せてくださいっ! ずっと一緒にいます! ずっとずっと! 一生愛しますっ!」

    七「陽葵ぃ…… ぐずっ」

    陽「それにアタシ、七海に助けられてばっかで…… でもこれからは七海のことも助けられるようになんなきゃ! 誓います、アタシ! 助けて、助けられて、2人で支え合って生きていきます!!」

    光「ありがとう…… とっても嬉しい。 ……玲香さん」

    玲「うん」

    光「あとはお願いしますね」

    玲「うんっ」

    光「ずっとお願いしっぱなしで…… 頼りっぱなしで…… ごめんなさい」

    玲「そんなっ! 謝らなくていいから……!」

    光「玲香さんのこと、ずっと、お姉さんみたいだって思ってました。できたら…… 七海のお姉ちゃんに、なって、もらえませんか?」

    玲「うん。任せて? もうずっと前からそう思ってるから!」

    七「玲香さぁん…… ひっく」

    光「ありがとうございます。 ……今日子さん」

    今「はい」

    光「美海ちゃんのこと、よろしくお願いします」

    今「ええ」

    光「陽葵ちゃんを、こんな素敵な子に、育てたんだもの…… 七海に色々アドバイス、してあげてくださいね」

    今「……わかりました」(……私も変わらなきゃ!)

    光「みんな、ありがとう…… 言えてよかった…… いつ死んじゃうか、わからないしね…… よかった……」

    七「そんなっ! そんなこと言わないで、おねえちゃん! 明日もこの時間にみんなで話そ? 明後日も、その次の日も、毎日話そ? ねっ?」

    光「そうだね…… そう、しようね…………」

    途中から5人とも涙で前が見えなかった。皆七海と同じ思いだった。この5人でずっと一緒にいたい。明日も明後日も、ずっと。寿命なんて来なければいい。一緒に、いつまでも一緒に。 ……でも、そうはならないだろうことは皆心のどこかで感じていた。たとえそうだとしても、お別れも済ませずにいきなりいなくなるよりは余程よい。そうだ。これから毎日、この時間はお別れを言う時間にしよう。泣いて笑って、最後の思い出を1日でも多く紡いでいこう。そうしよう……

     

    だが、その時間は二度と訪れることはなかった。たった1回で終わったしまった。わかってる。一度も別れの挨拶を交わさないよりはいい。そんなことはわかってる! でも! でもっ! たった1回だなんて!!

    ……最初に口を開いたのは今日子だった。

    今「たった1回でもお別れの言葉を交わせて良かった。そう思いましょ? ね?」

    七「…………」(おねえちゃん……)

    玲「……そうですね」

    陽「……うん、ママの言うとおりだよ」

    今「七海さんも、ね? お姉さんの想い、しっかり受け取ったでしょう?」

    七「…………はい」

    今「私も、美海ちゃんのこと、任されましたからね。これまでも色々アドバイスしてきたけれど、これまで以上にしっかりしなくちゃ!」

    七「……ありがとう、ございます」

    今「その前に…… もう1回だけ言わせてもらうわね? まずは陽葵から…… 今まで本当にごめんなさい」

    陽「えっ?」

    今「あなたのことずっと放ったらかしで…… いくら仕事が忙しいからって、あなたが学校で何をやってるか、私全然知らなかった。あなたが苦しんでいるのに気づけなかった。ごめんなさい。」

    陽「ママ……」

    今「それから、七海さんも。陽葵が酷いことをしてしまったこと、改めてごめんなさい」

    七「そのことは…… ホントにもう気にしてないので……」

    今「ありがとう。だからね? 謝るのは今回で最後にするわ? ……七海さんと光希さんと、陽葵を見ていて思ったの。過去の過ちをいつまでも引きずってくよくよしていても意味がないって。今からでもちゃんとしなくちゃって。美海ちゃんのお世話だけじゃない。陽葵、あなたもね」

    陽「え? アタシぃ?」

    今「未成年の教育は親の義務ですから。親子で奴隷になったんですもの。この場所に相応しい教育っていうのをしっかり考えて、あなたを一人前の奴隷に育て上げなきゃ」

    陽「はぁぁ? なんでそうなるわけぇ!?」

    今「なんででも!」

    陽「アタシ、今日から反抗期……」

    今「あら…… 奴隷が反抗して良いと思ってるの?」

    陽「ママだって奴隷じゃんっ!」

    七「……ぷっ」

    陽「あー! 七海、いま笑ったでしょ! 笑うトコじゃないんだからね!?」

    七「うん、ごめん」

    陽「謝んなくっていいよ。それよりさ。昨日お姉さんと話したこと。アタシ、守るからね!」

    七「……うん」

    玲「……昨日はうるうるモードだったけどさ。陽葵のアレ、なんか結婚式の宣誓みたいだったよね」

    七「そ、そうですか?」

    今「言われてみれば確かに」

    玲「一生愛しますとか、一生支え合いますとか。ほんとラブラブだねぇ、キミたち」

    陽「いやぁ、それほどでもぉ♥」

    七「でも私、嬉しかったよ、あの言葉。私も一生愛するからね。一生支えるからね」

    陽「うんっ! ありがとっ! 七海、大好きっ♥ 愛してる〜っ♥♥」

    玲「あー、はいはい。そういうの、今はいいから…… 私もね? 昨日あの後色々考えたんだけどさ……」

    七「……はい」

    玲「七海を頼むって光希に言われたわけだけど、なんか最近の七海、カッコ良すぎてさぁ…… 私より全然しっかりしてるっていうか…… 姉と妹のポジ、逆転してないっ!?」

    七「そ、そんなことないですよっ!」

    陽「ぷぷっ! 確かにー!」

    玲「それにさぁ。七海のお姉さんになるってことは、七海よりたくさん奉仕して、たくさんうんち食べなきゃなんないってことじゃね!? それって超ヤバくね!!?」

    陽「ヤベぇ…… ご愁傷さまでっす♬」

    玲「うっわ、かわいくね〜! このガキ、いっぺんシめたるかぁ!」

    陽「おいおい! なんかキャラ変わってませんかぁ? 玲香パイセン!」

    玲「変わってないわよ! 私は外では元々こんな感じだったの!」

    陽「へぇえ? 光希お姉さんが知ったら、七海を頼むって言ったこと、後悔するかもぉ?」

    玲「んだとぉ!?」

    七「ぷっ! あははははっ!」

    玲「ちょっ! 七海まで笑うわけぇ?」

    七「ごめんなさい。なんだか可笑しくって」

    玲「……いいんだよ、それで。いつか話し合ったでしょ? その日が来たらみんなで泣いて悲しんで、最後は陽気に送り出そうって」

    七「……そうでした」

    玲「光希もさ、いつまでもうちらが泣いてたら成仏できないと思う。笑ってた方が安心して旅立てるんじゃないかな」

    七「そう……ですね」

    陽「うんうん。アタシもさ、なんか吹っ切れちゃった。これからも大変だろうけど、頑張っていこっ!」

    七「そうだね」

    今「大丈夫です。この4人なら、どんな困難も克服していけるわ。絶対!」

    七「はいっ!」

    陽「あ、じゃあさ。ひとつ提案があるんだけど……」

    七「ん?」

    陽「今日って1日お休みなんでしょ? この4人でレズプレイしまくらない?」

    玲「はぁっ?」

    今「さすがに今日は喪に服すべきでは……」

    陽「えーっ! アタシたち奴隷なんだよ? モとか意味なくない? モフク持ってないし」

    七「……いいかも」

    今「えぇぇ……」

    玲「マジっすか」

    七「奴隷に相応しい陽気な送り方って、セックス……かも?」

    陽「さっすが七海! アタシの言いたいこと、わかってる〜♬」

    玲「ま、七海がそういうなら」

    今「いいですよ」

    陽「よっしゃ! 今日は盛り上がっていこうぜ!!」

    七「うんっ!!」

     

    ……モニターを見ながら、飯森は心の底から安堵した。姉の死という最大の試練を七海に乗り越えさせることに成功したのだ。まさか皆でレズプレイを始めるとは予想外だったが、陽葵・玲香・今日子、この3人がいなければ七海は恐らく壊れてしまっていただろう。もちろん美海もいるが、重要なのは言葉のやり取りなのだ。

    モニターの中で七海と陽葵がキスし合っている。七海は、例の蕩けそうな表情をしている。だがまぁ、陽葵が相手だし大目に見るとしよう。七海は飯森に対しては決してあの表情を見せない。七海にとって飯森は恋愛の対象ではなく、あくまで服従の対象。七海はそこをきっちりと区別している。ならば良い。七海はさらに今日子や玲香ともキスをしていく。この3人と美海がいれば、七海は今後も理想の奴隷でい続けるだろう。

    飯森は長い溜息を1つつくと、8日後の計画を練り始めた。七海が光希の死を乗り越えられるかどうかが不安で、準備どころではなかったのだが、8日後は8月11日。七海の処女を散らしてちょうど1年の記念日だ。七海だけでなく3人も使って、どんなイベントを企画するか、飯森はニヤつきながら思考を巡らせ始めた。

    モニターの向こうでは4人が肌を合わせていた。七海と陽葵、玲香と今日子がそれぞれペアになって、キスやクンニ、貝合わせなどを繰り広げる。やがて絶頂に至ると、七海は玲香と、陽葵は母親と絡み、さらに七海と今日子、陽葵と玲香が絡む。奴隷は1日じゅう犯され、虐待されるのが仕事だ。体力は常人よりも遥かに高い。しかも女同士だから賢者タイムがない。ベッドのシーツをグショグショに濡らしながら、レズプレイはエンドレスで続いていく。

    やがて物足りなくなってきたのか、ペニスバンドや双頭ディルドーを使い出す4人。プレイ内容はどんどん過激になっていき、今日子は食糞に慣れるための教育と称して、娘に自らの糞便を食べさせ、自分も娘の糞便を食べた。陽葵はさらに、愛する七海の糞便を身体じゅうに塗り、同じく玲香の糞便を身体じゅうに塗った今日子と抱き合って、吐き気と闘いながら糞まみれの母娘ディープキスを繰り広げた。やがて陽葵は七海と、今日子は玲香とレズプレイを再開し、4人は茶色一色に染まっていく。

    昼休みになると、4人は流動食を浣腸器に入れて自らの肛門に流し入れ、糞まみれのまま四つん這いで円環状に並ぶと、隣の人の肛門に口を直接付けて糞便混じりの流動食を啜り合った。午後からはSMプレイも加わった。玲香は、散々軽口を叩いた陽葵を天井から吊るして鞭打ちし、その横では七海が今日子を吊るして妊娠8ヶ月目の腹を慎重に避けながら鞭でメッタ打ちにしていった。

    皆わかっていた。陽気に振る舞おうと頑張っても限度がある。ふとした瞬間に喪失感に襲われる。悲しみと絶望の渦に飲まれそうになる。だから肉欲に溺れるのだ。快楽を貪り、苦痛や悪臭に悶え、愛する者と無理やりにでも肌を合わせるのだ。 ……昼が過ぎ、夕方になっても4人はレズプレイを続けた。

    それでもさすがに疲れたのか、夜は4人でたっぷり美海をかわいがった後、グチャグチャになった寝室の掃除を行い、ゆっくりシャワーを浴びてからベッドに入った。陽葵は七海のベッドに入り、2人きりで色々なことを話した。途中からちょっと気分が盛り上がってきたので、互いの身体を優しく愛撫し合い、軽く絶頂してから2人抱き合って眠った。

    ……同日深夜、JSPFの施設内。人があまり立ち入らない区画を1人の女が歩いていた。崩壊に向けてのカウントダウンは着々と進んでいた……

     

  • ハードSM小説『奴隷姉妹』 第5章 – 奴隷100日目

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    I:奴隷100日目 – 朝

     

    3月28日、七海が奴隷となって100日目。七海とペロの叛逆が失敗に終わった18日後。

    朝6時、起床のブザーが鳴ると、89番ベッドで寝ていた七海は飛び起きた。心臓がドクンと跳ねて耳がキーンとなる。100日も奴隷をやっていると色々なことに慣れてくるが、この音だけはいつまで経っても慣れない。

    いつものように小窓が開いて流動食と小便の朝食だ。七海はここ4日ほど朝も晩も糞便の入っていない流動食にありつけている。つまり調教中にお仕置きを食らっていないわけで、それだけここの生活に慣れてきたということだろう。早速歯のない口で流動食をグチャグチャとすり潰す七海。歯茎だけで物を食べる行為にも次第に慣れつつあるが、悲しみや屈辱は完全に消え去ってはいない。

    相変わらず味も匂いも最低だ。だが糞便が入っていないだけでかなりマシに思える。あの日、ペロとポチとともに大量の糞便にまみれた一夜を過ごして以来、七海は飯森にも客にもさらに過激なスカトロプレイを要求されるようになった。出して、食べて、吐いて、塗って…… 毎日そればかりだ。そのおかげか知らないが、食糞にもだいぶ慣れてきた。だが慣れたからといって、あんな汚物を美味しいと感じるはずがない。不味くて臭くて堪らない。できれば食べたくないに決まっている。激マズ流動食を食べながら、今日はうんちを食べたくないなと七海は願った。

    食後は奴隷としての最低限の身だしなみを整えていく。大きな鏡の前に立った七海は、なんとなく半年前のことを思い出した。

    昨年の10月、七海がまだ木下家で凌辱されていた頃。七海は自室の鏡の前で、刺青や肥大化した乳首を隠そうと、泣きながら下着を引っ張っていた。あの頃はまだ妊娠2ヶ月目で、身体の表面に変化はなかった。

    それがどうだ。妊娠8ヶ月目を迎えて腹はまるまると膨れ上がり、あの頃の数倍に膨れ上がった乳首やクリトリスは、メラニン色素によって黒々と変色してしまっている。太鼓腹とは対照的に身体は痩せ細り、あばら骨がくっきり浮き出ていた。歯を失った頬はそれ以上に痩け、まるで老婆のようだ。刺青も身体中至るところに掘られている。そしてその無様な身体全体を無数のミミズ腫れが覆い尽くしていた。

    もはや涙も出ない。なんて醜い身体なんだろう。こんなんで身だしなみとか意味あるんだろうか。七海は自嘲気味に溜息をひとつつくと、ペロと玲香が待つメス犬区画へ歩いていった。

    「おはようございます」

    「おはよう」

    「おはよう、七海ちゃん」

    9号室の扉を開けていつもの挨拶を交わす3人。いつもの会話、いつもの臭い。だが、この部屋に来てこの臭いを嗅ぐと、いつもあの時を思い出す。七海にとってトラウマになってしまった、あの時……。

     

    ……あの時、大量の糞便にまみれてレズプレイをしながら、七海とペロとポチは玲香がやってくる午前7時をひたすら待った。嗅覚も味覚もどういうわけか全く麻痺してくれず、臭くて臭くて気が狂ってしまいそうに臭くて、そんな中、互いの糞まみれの膣や肛門や乳房を刺激しながら過ごす2時間は、永遠とも思えるほどにとてつもなく長い時間だった。あまりに臭いので、どれだけ性器を刺激してもちっとも気持ちよくならなかった。……ポチ以外は。

    玲香は何も聞かされていなかった。いつものように7時に9号室の扉を開けた途端……

    「ううっ!!!?」

    一瞬にして胃液が口の中まで逆流した。なんとか飲み込んで押し戻したが、あまりの凄まじい悪臭に、息をすることさえできない。扉の横にあるスイッチを押して室内灯を点けると、床一面茶色一色だ。その茶色い海の真ん中に大きな茶色い塊が3つ。玲香は当初、それら全てが糞便の塊だと思った。いったい何千人ぶんのうんちを集めたらこんな量になるんだろう。なんでこんなことになってるの? あれ? 光希がいない……。 …………え? これってまさか、ひと? 人間!? 光希!!? あとは…… ポチと…………

    「げほっ! げほっ! れいか……さん…… たすけ……て…………」

    「七海ちゃん!!!!」

    「げぼっ! げぼっ! おげええええぇっ!!」

    七海が吐いた。ドボドボと吐き出された吐瀉物は、胃液の色ではなく糞便そのものだった。

    「なんてこと……!!」

    「やあ、玲香。おはよう」

    振り向くと飯森が立っていた。

    「これを付けて、3人の洗浄と部屋の掃除をしてくれるかい?」

    そう言って、飯森は手にしていたガスマスクを玲香に手渡した。

    「…………」

    反射的に受け取ったけれど、あまりの状況、あまりの光景に、流石の玲香も言葉が出て来ない。それに…… この人、この凄まじい臭いの中、何も着けてなくても平気なの……?

    「頼んだよ」

    それだけ言うと飯森は去っていった。呆然と立ちすくむ玲香。こんなの着けたことない。どうやって着けたらいいの? 何なのよ、このおぞまし過ぎる状況は!! ……でもなんとかしなきゃ。掃除とか以前に、早くこれ着けないと私、耐えられないっ! 吐くっ!!

    なんとかマスクを装着すると、無臭の空気が口と鼻に入ってきた。取り敢えず安堵する玲香。だが、冷静になって辺りを見回して見れば、凄まじい惨状だ。こんなの、未だかつて見たことがない。どうやってこれを片付けたらいいの? こんな大量のうんち、いったいどうしたら……

    その時、スピーカーから飯森の声が流れてきた。

    「ウンコは1人分ずつくらいに分けてトイレに流してくれ。全部で60人分くらいだから60回に分ければ問題ないだろう。一度に大量に流したら便器が詰まるから気をつけろよ。あらかた流したら風呂場で3人を洗ってやってくれ。床にこびり付いたウンコは3人の舌で全て舐め取らせること。そこまで終わったら脱臭器を持っていくから、それで換気を行う。 ……今日の午前中の調教は休みとする。半日かけて4人で部屋の掃除だ。いいな?」

    ……それからが大変だった。いくらガスマスクを着けているとは言え、誰のものとも知れぬ排泄物を素手で掴み、トイレに持って行って流す。それを60往復だ。1往復1分でも1時間。実際にはそれ以上の時間をかけてゆっくりと人の形を取り戻していく3人。その3人を風呂場に連れていき、シャワーで汚れを落としていく。排水口は大量の糞便ですぐに詰まってしまい、玲香は仕方なく排水口の蓋を開けて糞便を直接下水管へ流した。そうしてようやく露わになった肌。だが七海は真っ赤、ペロは紫色にそれぞれ腫れ上がっており、マトモなのはポチだけだった。しかもペロは左目に黒い眼帯を着けていた。

    「光希…… 目、どうしたの? 大丈夫?」

    「…………」

    ペロはそれには答えず、七海とともに身体を洗ってもらった礼を言うと、魂の抜けた幽鬼のような顔で部屋に戻り、舌で汚れた床を舐め始めた。2人の表情があまりに暗いので、ポチまで浮かぬ表情になり、黙って部屋に戻ると舌掃除に参加したのだった。

    しばらくして飯森が再び9号室に入ってきた。さらに、ガスマスクを着けた裏沢も、大きな脱臭器を持って入ってきた。床の上に置いて電源を点けると、大きな音を立てて脱臭が始まった。

    「さて、七海とペロの今後についてだが、これは玲香とポチにも聞いてもらう」

    4人は無言のまま視線を飯森に向ける。

    「七海とペロは昨日俺に逆らった。ペロはさらに裏沢のちんぽを噛んだ」

    「!!」

    「よって罰を与えた。2人は酷い折檻を受けた上に、ペロは左目を潰された」

    「そんな…… 光希………… あっ」

    その名はペロと七海の前でしか呼ばないようにしていたのに。動揺してついその名を口にしてしまった。その瞬間、何故か飯森のスマートフォンがピーッピーッと鳴り出した。

    「玲香。その名前を口にすることは金輪際禁止する。たとえペロや七海しかいない場所であってもだ。この部屋は常時録画中だが、「ミツキ」という単語が七海・玲香・ポチの3名の口から発せられた瞬間に俺のスマホが鳴るよう、音声認識アプリを連動させた」

    「「「「!!?」」」」

    「ポチ、試しに「ミツキ」と言ってみろ」

    「……光希」(ピーッピーッ)

    「こういうことだ。俺の声には反応しない。裏沢やペロの声にもな。あくまでお前ら3人だけだ。いいか? もし発したら、そいつはキツい折檻を受けた上で、ペロは右目も潰されて失明する」

    「「「「!!!!」」」」

    「そいつの名前はペロだ。いいな? ……七海」

    糞色でなく透明な涙が、七海の目から溢れる。ここまでするの? ……ご主人様の前だけでなく、おねえちゃんと2人きりの時でさえ、ペロと呼ばなきゃいけないの……?

    「……………………」

    「返事をしろ、七海」

    「……………………はい。わかりました」

    「それと七海。3つ目の命令は覚えてるな?」

    「はい」

    「今実行しろ」

    「……はい」

    七海は泣きながらしゃがみこみ、ペロに向かって言った。

    「……ペロ、裏沢様に謝って? おちんぽを噛んだこと。お願い…………」

    「……………………わかったわ」

    ペロは七海に素直に従い、4つ足を器用に使って裏沢の足元まで歩いていった。そして短い両腕で裏沢の片足を掴むと、足に向かって謝罪した。

    「すみませんでした、裏沢様。ペロは奴隷以下のメス犬の分際で、裏沢様のおちんぽ様を噛んでしまいました。本当に、本当に、申し訳ございませんでした」

    熱のある誠意のこもった声。ペロは心の底から謝罪していた。昨日の夜に七海と和解できたことで、ペロは完全に戦意を喪失していた。叛逆は……失敗に終わったのだ。

    七海が初めて則夫様に逆らった。だから私も昔を思い出して裏沢様に逆らった。その結果がこれ。そう。逆らっちゃいけなかったんだ。私も、七海も。歯を失って激昂する七海を宥めて、飯森様に逆らわないよう説得するのが私の役目だったんだ。それがどんなに七海を傷つけたとしても、どんなに七海に憎まれ蔑まれたとしても、2人がこの施設で生きていくためには、それ以外選択肢はなかったというのに。本当に、なんて愚かな姉なんだ、私は。

    身体中が痛い。麻痺していた痛覚が、嗅覚や味覚とともに目覚めたのだろう。早朝にレズプレイで気を紛らしていた頃から、全身の殴られた痕と左目の奥がズキズキと痛くて堪らない。だがこれは罰だ。愚かな自分に対する罰なんだ……。

    でも、七海はそんな愚かな私を許してくれた。だからもう迷わない。則夫様にも裏沢様にもこの施設の全ての男性にも、もう二度と逆らわない。淫乱変態マゾメス犬・ペロになりきる。否、なるんだ……!

    決意を込めて裏沢の足を見つめるペロ。ペロの舌は床掃除で汚れているから足を舐めたりはしない。ただ足を見つめ、全身の痛みに耐え、姉妹の悲しい運命を想う。

    「うう…… ううっ…… うううう……」

    静かな嗚咽とともに、ペロの残された右目から透明な液体が流れていく。その様子を静かに見守る七海の両目からも、同じ液体が溢れていた。

     

    ……あの時の臭い、あの時の記憶。あれから17日経った今でも、ここに来るたびに鮮明に思い出す。あれ以来、ペロは元の変態メス犬に戻り、七海はより積極的に飯森に奉仕するようになった。あの日から数日間は朝のこの時間も殆ど会話がなく、暗く重々しい空気に支配されていたが、玲香が努めて明るく2人に接したこともあって、ペロ、七海の順で徐々に以前の空気を取り戻し、今ではすっかり元通りになっていた。 ……「名前」以外は。

    「目の具合はどう? ペロ」

    「痛みはなくなりました。全身の腫れも引いたし、玲香さんのおかげです」

    「薬を塗るのが私の仕事だからねー。でも良かったわ、治って」

    「ありがとうございます」

    「七海ちゃんは? お腹は大丈夫?」

    「はい。痛くないです」

    「そ? 良かった。 ……あ、そうそう。七海ちゃん、今夜私たちに指名が入ってるみたいよ? 七海ちゃんがここに来てすぐの頃以来かしら」

    「そうですね。よろしくお願いします、玲香さん」

    「私の方こそ、よろしく」

    「お客様に奉仕してる時の七海って、どんな感じなんですか? 玲香さん」

    「前回はスカトロ責めの後だったから、あんま覚えてないなぁ。あ、でも、お客様の評判だと、最近の七海ちゃん、すっごい変態らしいわよ?」

    「ひどっ! 変態じゃないもん!」

    「そう? 昨日のこの時間も結構すごかったような……」

    「あうぅぅ…… ペロまで……」

    「じゃあ、今夜じっくり観察しないとね♪」

    「私もこの後改めて観察しようかな」

    「んもうっ! 2人とも意地悪っ!!」

    努めて、明るく。玲香だけじゃない。七海もペロも同じことを考えるようになっていた。暗く沈んだままでは心が死んでしまう。それに暗かろうが明るかろうが、されることは変わらない。ならば明るくしていた方が精神的にラクだ。それでいいじゃないか。どうせ逆らっても無駄なんだし、奴隷人生を楽しめばいいんだ!

    ……無論3人とも心の底からそう思っているわけではない。無理矢理にでもそう思わなければ、やってられないだけ。姉をペロと呼び、頑張って明るい会話を続けながら、七海は泣きそうになるのを必死に堪えていた。

     

    II:奴隷100日目 – 午前(1)

     

    朝8時、飯森が9号室の扉を開けると、七海が土下座していた。

    「おはようございます、ご主人様。今日も七海の身体をメチャクチャにしてください」

    「おはようございます、則夫様。今日もペロを拷問してください」

    七海の横で、四つ足で立っていたペロも、七海に続いて挨拶をする。叛逆心を完膚なきまでに叩き潰された姉妹は、すっかりおとなしくなって飯森に隷従していた。

    「2人とも顔を上げろ」

    「「…………!?」」

    飯森の足元に置かれたバケツ。中は真っ赤になった石炭で満たされ、その中に鋼鉄製の焼き鏝が1本突き刺さっていた。

    「ひぃっ!!」

    ペロが小さく悲鳴を上げる。尻に捺された「ペロ」の焼印。木下光希が歯と手足と失ってメス犬となり、新たな名を与えられた時に、一生消えないよう尻に焼き付けられた。あの時の屈辱と絶望、そして灼熱の激痛を思い出す。また? また捺されるの? それともまさか七海に!?

    「七海」

    「ひぃっ!!」

    今度は七海が小さく悲鳴を上げた。いやっ! いやっ! おねえちゃんのお尻みたいになるの、絶対いやああああっ!!

    「ふふっ ションベンちびってるぞ、七海」

    「や… やだっ……」

    「安心しろ。お前には捺さない。お前が捺すんだ。」

    「え?」

    「ペロにな」

    「「!!!!!!!!」」

    「ペロの腹にこいつを捺せ、七海」

    「……いやっ いやっ! いやですっ!!」

    七海が悲壮な顔で訴える。

    「ご主人様っ! 今日もちゃんとご奉仕しますからっ! 妊娠まんこでもケツまんこでも歯茎まんこでもご主人様のおちんぽ、しっかりご奉仕しますから! ご主人様のうんちも喜んで食べるし、ムチやロウソクでメチャクチャにしてくれていいですから! お願いしますっ! おね…… ペロにそんなの…… しかも私がなんて…… そんなの絶対いやですっ!!!」

    「七海…………」

    七海の必死の訴えを、ペロは俯きながら聞いていた。ダメだよ、七海。逆らっちゃ……

    「いいのか? 俺に逆らって……」

    「!!!!」

    「もっと小さいサイズの焼き鏝もあるからな……。そいつをペロの右目に突っ込んでやろうか?」

    「「!!!!!!!!」」

    「いいからやれ。これは先日の叛逆に対する罰だ」

    「え……? ペロの左目は……? 私がうんちまみれになったのは……!?」

    「言ったはずだ。ペロが左目を失ったのは裏沢のちんぽを噛んだことに対する罰だと。叛逆に対する罰ではない。お前らを糞まみれにしたのはただの折檻だ。叛逆に対する罰があの程度で済むはずがないだろう」

    「な……!!」

    「お前たちの叛逆が終わった日の午後にこれを発注したんだが、発送が遅れたとかで昨日の夜にようやく届いたってわけだ」

    「だって…… そんなの…………」

    「最愛の姉に焼印を推す、それが七海への罰。最愛の妹に焼印を捺される、それがペロへの罰だ」

    「うそ…… うそ…………」

    「…………七海、お願い」

    「おね……」

    「それ、私のお腹に捺して?」

    「!!」

    「ね? お願い」

    さっき焼き鏝を見た時には、咄嗟のことで動揺してしまったが、よく考えれば2回目だし、四肢切断や全抜歯の痛みに比べればあんなの全然大したことなかった……ような気がする。こんなのが罰だというのなら、正直、ラクなくらいだし、七海に捺されるなら本望だ。それよりも、七海がまた逆らって、失明して七海の顔が見られなくなる方がイヤだし、そんなことになったら七海が自責の念に苛まれて今度こそ再起不能になってしまうかもしれない。それだけは絶対にダメ!!

    「私なら全然平気だから。則夫様に逆らっちゃダメ」

    「うぅ……」

    「ね? 七海」

    「……………………うん、わかった。ごめんね……?(おねえちゃん……)」

    ペロは四つん這いの状態から器用に身体を回転させて仰向けに寝転んだ。七海はバケツから焼き鏝を抜いてゆっくりとペロに近づいていく。なんでこんなことしなくちゃいけないの? 一生消えないって、刺青だってそうだけど…… こんな熱そうなの…… すごいヤケドして…… 醜い痕が残って…… なんで? こんなの絶対おかしいよ!!

    涙と鼻水と身体の震えが止まらない。焼き鏝を落とさないように強く握り締めているため、手の震えが増幅されて棒に伝わり、真っ赤になっている先端部分が激しく揺れている。

    「力を抜け、七海。ヘソの上あたり、腹の真ん中に捺すんだ」

    「うぅぅ……」

    だめだよ! 力を抜いて落としちゃったら、おねえちゃんの上に…… そんなん絶対ダメっ!

    「七海、落ち着いて?」

    「あぅぅぅ……」

    「大丈夫。死ぬだけじゃないわ。ペンで落書きするのとおんなじ。ね?」

    「くくくく…… そうじゃないだろ? ペロ」

    「…………」

    「俺が命令して七海が捺すということは、俺が捺すのと同じことだ。言い直せ」

    「…………はい」

    どこまで私たちを貶めれば気が済むの? ……この男は。

    「七海様…… 則夫様に逆らったこの大罪人に罰をお与えください。痛いのが大好きな糞マゾ犬の私には、生半可な罰ではご褒美になってしまいます。痛くて熱くて死にそうになるくらい辛いお仕置きをお願いします。マゾ犬ペロの汚いお腹に、その焼き鏝を押し当てて、一生消えない醜い烙印を付けてください。七海様、則夫様、どうか、お願いします。ペロにお仕置きしてくださいっ!」

    「…………!!」

    聞いていられない。妹を様付けで呼んで、罰してくれ、焼き鏝が欲しい、お仕置きしてって…… 顔を見ればわかる。本心じゃない。やめて。わかったから。やるから。だからそんな悲しい顔で悲しいこと言わないで! おねえちゃんっ!!

    ジュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッ!!!!

    「ぐぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」

    「あぁぁぁ…………!!!!」

    「まだだ! そのままでいろ! 皮膚の真皮層まで焼かねば痕は残らん!」

    「あぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」

    「ひぃぃっ!!!!」

    鼓膜が破れんばかりの悲鳴。なんてことを…… なんてことをっ!! やめなきゃ! 今すぐやめなきゃっ……って、ええっ!!?

    ふらつく七海の手を飯森が握り、さらに強く押し当てる。

    「ぴぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」

    「あぁ………… おね…………」

    臭い。皮膚や産毛が焼け焦げる臭いと僅かに灰色がかった煙、壊れた肛門から一斉に流れ出す液便。あまりに恐ろしい声と臭気に、七海の手足はガクガクと震え、殆どパニック状態になっている。その七海を飯森が後ろからガッチリと支え、焼き鏝が動かないようさらに力を入れた。

    「あああああが…… ぐげ…… いぎゅ……………………――――――――」

    ついに失神するペロ。その直後、ようやく飯森は焼き鏝をペロの身体から離した。焦げた皮膚が剥がれる嫌な音がする。と同時に七海の手も焼き鏝から離させる。七海はショックでそのまま床に座り込んでしまった。

    飯森はホッとしながら焼き鏝をバケツに刺し戻した。七海がパニックになるのは読めていたので、七海を後ろから支えたまでは良かったが、混乱した七海が暴れて焼き鏝の先端に触れてしまったら、当たりどころが悪ければ流産もあり得たのだ。そうならずに済んで飯森は心から安堵していた。そんなリスクを冒さずとも、飯森が自分で捺して七海には別の罰を用意することもできたわけだが、飯森でなく「七海が焼印を捺すこと」が重要なのだ。

    姉妹がともに叛逆した当初、飯森は面白いことになったと思った。8月まで叛逆が続くとは流石に思えなかったが、1週間か2週間か、しばらくは反抗的な七海を楽しめると見込んでいた。が、ペロの自滅もあって叛逆はたった1日であっさり終了してしまった。

    こうなった以上は方針を転換せねばならない。2人が二度と逆らおうと思わぬよう、それどころか飯森に対して怒りの感情が湧くことすらも封じるために、目に見える形で罰を与えることにしたのだ。それが焼印だ。焼印を捺すという「行為」だ。最愛の姉の身体に生涯消せぬ烙印を自ら刻ませる。これによって七海は、今後ペロの腹を見るたびに、自らの罪を思い出すことになるだろう。

    そしてもう1つ。飯森が捺せば、七海の中で飯森への憎悪が再燃する可能性がある。だが七海が捺せば、敵(カタキ)は即ち自分自身。憎悪は自分へと向かうだろう。あとはその自責の念と自己嫌悪を、飯森に対する絶対服従へと昇華させるだけだ。

    飯森は、ペロを医務室に連れて行くよう玲香に連絡を取ると、座り込んだままの七海に話しかけた。

    「どうだ? 生涯消えぬ烙印を姉の身体に刻み付けた感想は?」

    「…………ぁぁ…………」

    「ほら、見てみろ。ペロの腹を」

    「…………!!!!」

    真っ赤に爛れた腹の中央に、横12cm縦6cmくらいの大きさで「姉犬」の2文字が刻まれている。「メス犬」の焼き鏝ならこの区画内にある倉庫に置いてあるのだが、この2文字を捺したくて、飯森はわざわざ特注で作らせたのだった。

    七海は呆然と姉の腹を見ていた。赤黒く浮き出た2文字よりも、重度の火傷を負って水ぶくれだらけの腹部の惨状があまりに酷くて見るに堪えない。だが目を逸らすわけにはいかない。私がこれをやったんだ。おねえちゃんのお腹を、私がこんなふうにしたんだ……!!

    「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」

    七海が絶叫しているところに玲香が入ってきた。ペロのお腹を見てすぐに状況を察する。七海の制止を振り切って飯森がペロの腹に焼印を捺したのだろう。幸い玲香自身は焼印を捺されたことはまだないが、奴隷が焼印を捺された直後の惨状は、これまでも何回か見てきている。だが何度見ても、重度の火傷というのは痛々し過ぎて正視に耐えない。しかも火傷を負っているのは、直前まで軽口を叩き合っていたペロなのだ。猛烈な吐き気を催しつつもなんとか堪える玲香。

    ペロも七海も、このところようやく以前の2人に戻ってきていたのに、またこうなってしまったのか。……でも仕方がない。奴隷とはこういうものなのだから。こうやって肉体と精神をボロボロに擦り減らしていくだけの存在なのだから。身体が震える。明日には自分もこうなるかもしれない……

    「医務室に連れて行きますね、飯森様」

    「ああ、よろしくな」

    患部に触らないよう気をつけながら、真っ青な顔をして意味不明の言葉を叫んでいる七海の心配をしながら、玲香は小さなペロの身体を抱きかかえて部屋から出て行った。

     

    「さて七海」

    「あぁああ……」

    パチンッ! 絶叫の後に放心状態になってしまっていた七海の頬を飯森が軽くビンタする。

    「七海」

    「…………はい」

    「なぜこうなったのかわかるな?」

    「ひっく…… 私がご主人様に逆らったから……です」

    「そうだ。せっかく俺が用意した誕生日プレゼントをお前が拒絶し、俺に逆らったからだ」

    「…………(コクン)」

    「そして、お前が逆らわなかったらペロも逆らわなかった。奴が左目を失うこともなかったし、腹に焼印を捺されることもなかったし、お前が捺すこともなかった」

    「…………(コクンッ)」

    「今回の事態、全ての元凶はお前にある。そうだな?」(全ての元凶は俺だがな!)

    「…………はい。ぐすっ……」

    「うむ。だがお前は、俺の命令どおり最愛の姉に自ら焼印を捺して罪を滅ぼした」

    「…………うぅぅ」

    「だから俺はお前を許そうと思う」

    「…………えっ?」

    「お前もペロも罪を犯した。そして罰を受け、犯した罪を全て償った。だからこの件でこれ以上お前やペロを責めない。2人を許す」

    「あぁぁ…………」

    「その代わり改めて誓え。二度と逆らわないと」

    「……はい」

    「次逆らったらペロは失明するわけだが…… 右目に焼き鏝を突っ込むのはお前にやらせるからな?」

    「ひぃっ!!」

    「わかったら、土下座しろ。そして俺の足の指を舐めながら誓うんだ」

    「はい」

    七海は、ペロが撒き散らした液便の泥の上で土下座すると、飯森の臭い足の指を一舐めしてから、足に向かって誓いの言葉を述べ始めた。決められたセリフを機械的に復唱するのではなく、自分の言葉で。

    そう。自分で考えるんだ。何も考えずにただ闇雲にご主人様に盲従して、何かあったらおねえちゃんや玲香さんを頼って、腹が立ったら後先考えずに暴走して…… そんなんじゃダメ。自分で考えるんだ。考えて行動するんだ。ご主人様が何を欲しているのか、そのためには自分が何をすればいいのか、何をしちゃいけないのか。自分で考えるんだ……!

    「私は、木下七海は、ご主人様の、飯森則夫様の奴隷です。二度と逆らいません。どんな命令にも絶対に従います。一生をご主人様に捧げます……」

    卑猥な形容詞などは一切なく、必要最低限のことだけを淡々と簡潔に述べる。罪は償ったのだから謝罪の言葉もない。それで良い。JSPFに来て101日目、七海の処女を奪って230日目。七海はついに完全服従した。七海の心が全て手に入ったのだ。深い充実感を味わう飯森。それとともに下半身が熱を帯び始める。

    「では七海。さっき言っていたな。3つの穴を使って奉仕すると。俺のウンコを喜んで食べると。鞭や蝋燭で虐めて欲しいと……」

    「……はい。ご奉仕させてください、ご主人様」

     

    III:奴隷100日目 – 午前(2)

     

    「まずはシャワーで足の汚れを落としてこい。ここは臭いからな…… 部屋を換えるぞ」

    「はい」

    七海は急いでシャワー室に行って汚れを落とすと、ペロが撒き散らした汚物を踏まないように気をつけながら、飯森に従いて部屋の外に出た。飯森は、メス犬区画から調教室が並ぶ区画へと上がり、その中の一室に入った。飯森が清潔なベッドにどっかと座ると、七海は再び飯森の足元に土下座をして口上を述べた。

    「では、改めてご奉仕させていただきます、ご主人様」

    「口が汚れる前に、まずは服従のキスだな。あとはお前に任せる」

    「……はい」

    七海は立ち上がると、まっすぐ飯森の顔を見た。相変わらず醜い顔だ。斑に禿げた頭、無精ヒゲが伸び放題の顎、鼻の穴から覗いている鼻毛がいかにも汚らしい。ヤニ臭い口、歯並びが悪く黄ばんだ歯、全身から漂う加齢臭。だが、この醜怪な男に七海は生涯を捧げると誓った。奴隷として仕えると、所有物になると誓ったのだ。その人を醜いだの不快だの思っていいはずがない。わかってる。そんなことわかってる。でも。でも、やっぱり気持ち悪い。せめて…… せめてイケメンなご主人様ならよかったのに……

    「ご主人様…… 私はご主人様の奴隷です…… 一生お仕えします…… ちゅっ」

    誓いのキス。こんなことにならなければ、いずれは自分も結婚していたのだろうか。素敵な男性と結婚式場で、姉や両親に見守られながら幸せなキスを交わしたのだろうか。それは10年後か20年後か…… 幸せな家庭を築いて、子宝にも恵まれて、やがて年老いて子や孫に見守られながら天寿を全うする。そんな幸せな未来はあり得たのだろうか。

    ……悪趣味な調教室で、ウェディングドレスはおろか下着の着用すら許されず、素っ裸に首輪のみ。膨れ上がった乳首とクリトリスに、全身を覆う刺青とピアスと鞭痕。本来あるべきだった未来より10〜20年も早く妊娠し、70年も早く歯を失ってしまった。そんな惨めな身体で、醜悪極まる男と唇を重ねる。誓いのキスではあるが、結婚ではなく隷属の誓いだ。お嫁さんではなく奴隷。家畜。所有物。

    「うううう…… ちゅぷ…… ぶちゅる……」

    早速飯森が舌を絡め始める。分厚い舌が七海の口内を、ぷにぷにの歯茎を蹂躙していく。嫁と愛を確かめ合うのではなく、自分の所有物の具合を確かめているだけ。最低の行為。だが受け入れざるを得ない。七海は奴隷なんだから。なると誓ったんだから。 ……固く瞑った目からは大粒の涙が零れ落ち、両手は固く握り締められている。七海の痩せた身体は、屈辱と絶望で細かく震えていた。

    飯森は七海の口内を舌で弄っていく。歯茎、舌、頬の裏側、あらゆる箇所を自らの唾液で汚していく。屈辱に震えつつも抵抗せずに舌を受け入れている七海。 ……こうでなくてはな! ペロやポチのような変態もいいが、七海には似つかわしくない。人によっては、奴隷が主人を盲愛し、まるで恋人のように振る舞うよう調教する者もいるが、そんなのは論外だ。かと言って、調教のしすぎで廃人にしてしまっては意味がない。嫌だけど従う。嫌だけど絶対服従を誓う。こうでなくては。飯森は七海を、自身が考える理想の奴隷に調教できたことを確信し、深い達成感を存分に味わった。

     

    「もういいぞ。奉仕を始めろ、七海」

    数分間キスを楽しんだ後、飯森は七海に言った。

    「ちゅぷ…… はい。まずは口で…… 歯茎まんこでご奉仕させていただきます…… ちゅっ」

    七海は飯森の目を見ながら口上を述べると、主人の足元にしゃがみ込んでペニスの亀頭に軽く口付けした。飯森のペニスに、おちんぽに、生涯を捧げるとの無言の誓いを込めたキスだった。そして舌を出して亀頭をひと舐めすると、頭を横に傾けてペニスの側面に舌を這わせ、歯茎を押し付けながら左右に扱き始めた。

    「あむ…… むちゅ…… ぐにゅ……」

    あの日の姉妹フルートフェラのような動き。だが今、隣に姉はいない。七海が一人で奉仕しなければならない。舌と唇と歯茎を総動員して竿、根元、金玉と舐めねぶり、そこから反転して竿、裏筋、亀頭を刺激していく。そして……

    「ご主人様にご奉仕するためだけに存在する私の惨めな歯茎まんこ…… お楽しみください」

    目を濡らしながら顔を赤らめ小さな声で、しかししっかりと飯森の目を見ながら言うと、七海は口を大きく開いて肉色の口内を飯森に見せてから、まずは浅く亀頭を咥え込み、舌で敏感な部分を刺激しながら亀頭を歯茎で甘噛みし始めた。

    七海が歯を失う前から毎日のように見てきたペロの歯茎奉仕。肥大化した七海のクリトリスをペロがフェラしてくれたことも何度もあるし、七海が歯を失って以降は、ペロが歯茎奉仕の手本を毎日のように見せてくれた。七海自身、飯森や客相手に既に百回以上歯茎奉仕をしてきた。その時の経験を、記憶を、全てペニスにぶつける。イヤイヤやってちゃダメ。ご主人様に誓ったんだから。この肉の棒に…… ご主人様のおちんぽに…… 気持ちよくなってもらう。私がやるべきなのはそれだけ。ただそれだけ! 集中しなきゃ!!

    「れろれろ じゅるっ! ぬぽっ! ぐぷぷぷ じゅろろ! かぷっ ぶもももっ!」

    歯茎で甘噛みすると飯森の体温が直に伝わってくる。唾液にまみれた肉と肉が卑猥な水音を立ててこすれ合う。やっと慣れ始めた異常な感触。ポチなどは、若くして歯を失くしたことにすらマゾヒスティックな快感を覚えると言うが、とてもそんな気になれない。気が緩むとすぐに涙が滲み出てくる。悲しみの渦に飲まれる。 ……ダメ! 集中しろ! 余計なことを考えるな!!

    「ぐぷぷぷぷぷ! ごもも! うぇっ! ぐぽぽぽ!」

    一通り亀頭に奉仕をし終えると、七海は巨根を喉の奥深くまで飲み込んでいく。命令を待ってちゃダメ。自分で考えなきゃ。喉が痛い。息苦しい。でももう慣れた。フェラ経験は半年以上、咥えた本数は延べ千本以上。それだけ咥えたら慣れるよ…… でも慣れたからって手を抜いちゃダメ! もっと奥へ! 1mmでも奥へ! そして……!!

    「ごえっ! ぐぽっ! がぽっ! ずろろろ! ぶちゅっ!」

    七海は猛烈なピストンを開始した。イラマチオにも引けを取らない激しい動き。そう。イラマチオと同じでなくちゃいけない。何故ならイラマチオとは、奴隷の口奉仕が物足りない時に、男の側が手本として行うものだからだ。七海を指名した客が以前そんなことを言っていた。その時は何を勝手なことをと心の中で毒づいたのだが……

    歯を失う前、七海はイラマチオが苦手だった。痛くて苦しくて死にそうで、無意識のうちにペニスに歯を当ててしまうことが度々あった。今思えば、男が奉仕の手本を示してくれていたのに、恩を仇で返していたわけだ。そっか、だから抜かれちゃったんだ……。男の立場で考えれば、一連の非道の理由が見えてくる。外の世界の常識で考えるからいけないのだ。この施設の常識で、男目線で考えるんだ。七海は目からウロコが落ちる思いだった。冷静になれば色々なことが見えてくる。ペニスが出ていく度に鼻で空気を吸える瞬間がある。喉の力を抜けば吐き気が軽減できる。歯茎を通じてご主人様の興奮が伝わってくる! そう! もっと興奮して、もっと気持ちよくなってもらわなきゃ! お手本を超えるんだ! ペロよりも! ご主人様のイラマチオよりも! もっともっと激しくっ!!

    飯森は凄まじい快感に襲われていた。飯森のイラマチオはJSPFの客の中でもトップクラスで激しく、七海だけでなく他の奴隷も度々歯を当ててしまっていたし、胃液や鼻血を噴き出しながら射精とともに失神する奴隷も多かった。抜歯に向けたカウントが進む可能性が他の客より高いので(5回ペニスに歯を当てたら麻酔なしで1本抜歯)、フェラ奉仕が苦手な奴隷は皆、飯森に指名されること恐れているくらいだ。

    その飯森のイラマチオすら凌駕する猛烈なピストン。しかもただ抽送するだけでなく、ペロやポチすら真っ青なほどに舌と喉と唇と歯茎を激しく動かして確実にペニスを追い込んでくる。未だかつで見たこともないような七海の激しい奉仕。 ……飯森は驚きつつも感動していた。初めて見るということは、七海は自分で考えて行動しているということ。命令を守るだけの機械になるのではなく、命令は守りながらも、奴隷に相応しい奉仕とは何か、自分で考えて実践している。飯森を主人と認め、自分が体得した技術を全て使って全身全霊で主人に奉仕している。誓いの言葉を実行しようと試行錯誤している。それが伝わってくる。なんて…… なんて健気なんだ!!

    猛烈な歯茎フェラによる肉体的快楽と、七海の心を手に入れたという精神的充足。飯森はあまりの快感に何もする気が起きず、七海の奉仕にただ身を任せた。イラマチオなどもはや不要、手を動かす気すら起きない。気持ちが良い。目眩がるすほど気持ちが良い。 ……やがて全身の快感が股間の一点に集まり、尿道を駆け上がっていく。射精が近いと悟った七海は、息を止めてペニスを喉の最奥まで飲み込んだ。七海の唇が、歯茎が舌が喉が食道が、飯森の長いペニス全体を力強く締め付ける。飯森は火花が飛び散るような猛烈な快感を得て、ペニスの先端から七海の食道に向け白濁の塊を猛然と解き放った。

    「ぐむぶうううううううううううううううううううううううううっ!!!!」

    射精が止まらない。七海のうめき声を聞きながら、10秒以上に亘って大量の白濁を七海の胃袋へと送り込んでいく。 ……なんという解放感だろう。これまでのどのイラマチオをも超える圧倒的な解放感だ。いつかのように気を失ってしまいそうだ。だが七海の奉仕はまだ始まったばかりなのだ。失神などしていられるか……!

    七海は、自らの喉を占拠していた剛棒をゆっくりと抜くと、しばらく咳き込んだ後、命令されずとも掃除を始めた。精液は殆どが直接胃袋に流れていったので、ペニスには殆ど付着していない。僅かに白く泡立っていた部分を舐め取ると、七海は飯森の方を見て静かに言った。

    「ぜぇ…… ぜぇ…… ザーメンごちそうさまでした、ご主人様……」

    その瞬間、飯森は思わずゾクッとした。七海の目! 顔! なんだ、この表情はっ!!

    喉奥での射精が相当苦しかったのか、七海は少しでも多くの酸素を取り込もうと荒い呼吸を繰り返し、目は涙で歪んでいる。口元に笑みはなく、大量の涎が泡となって口から汚らしく垂れている。そんな状態で、七海は涙や涎を拭うこともせず、控え目にこちらを見つめてくる。苦しげで悲しげで儚げで、そして何とも淫靡で妖艶なその目! 16歳の少女とはとても思えない、その表情!!

    意識してこんな表情をしているわけではないのだろう。奴隷として絶対の忠誠を誓った直後の奉仕を終えて、心の中では色々なことを考えているに違いない。その結果、無意識に生まれた表情だと思われる。だが、なんて蠱惑的なんだ! まるで男を誘惑しているようだ。奉仕もいいけど、もっと犯して。メチャクチャにして。声に出さず表情でそう訴えているようにすら感じる。奴隷が主人を誘惑するなどケシカランと思う。思うのに…… なんて…… なんてかわいいんだっ!!

    飯森のペニスがすぐさま復活する。こんな表情をされては堪らない! 今すぐ七海を押し倒して妊娠まんことケツまんこを犯しまくりたい! 七海を縛り上げてメチャクチャに虐め抜きたい!! ……だが駄目だ! せっかく七海が自主的に奉仕しているのだ!! まずはそれを堪能せねば!!!

    飯森が黒い欲望を必死で抑え込んでいる中、一方の七海は、荒い呼吸を続けながら全く別のことを考えていた。 ……めちゃめちゃ苦しかったけど、ご主人様は気持ちよさそうにしてるし、これでよかったのかな。えっと、次は…… おまんこかな。騎乗位でご奉仕すればいいのかな……。はぁぁぁ。こんなん、命令に従ってるだけの方がまだいいよ……。奴隷に何がふさわしいか自分で考えて行動するって…… 恥ずかしいし惨めだし……最低。最低の生き物になっちゃった気分。ご主人様よりも自分のことがイヤになる…… いっそいつもみたいに私の身体、めちゃめちゃにイジメてくれた方がまだマシ…… イヤなこと全部忘れて、痛いって泣き叫んで、気持ちよくイっちゃう方がマシだよぉ…… でもそれだと赤ちゃんが…………

    ご主人様を誘惑する気など毛頭ない。ただ、このまま惨めな奉仕を続けるくらいなら、ご主人様にめちゃめちゃに犯された方がいい。でもそんなこと言えない。言えるわけない。恥ずかしいし、そもそも奴隷がご主人様にそんなこと頼めるわけないじゃない。流産しちゃうかもしれないし。でも切ない。切ないんです、ご主人様。 ……口に出せない想い。それが目から溢れる。控え目な性格と合わさって、何とも言えない淫靡で妖艶な表情を作っていく。

    「じゃあ挿れますね? ご主人様ぁ……」

    ……互いに秘めたる想いを封じたまま、七海はベッドの上に仰向けになった飯森の上に乗ると、騎乗位の体勢で膣に自らペニスを迎え入れ、激しいピストンを始めた。刺激がワンパターンにならないよう、微妙に突き方を変えたり、たまにグラインドしてみたり、その都度強烈な快感に襲われながらも必死にまんこ奉仕をしていく。筋肉の少ない七海が無理にスクワットをしても、すぐに体力の限界を迎えてしまう。なので、七海の動きに合わせて飯森が僅かに動く、その動きを逆に利用し、飯森の動きを増幅するような形でピストンを行う。これなら筋力は殆ど使わずに済む。が、飯森の動きに完全にシンクロさせねばならないし、その上で動きに毎回変化を付けるなど、そう簡単にできるものではない。

    飯森は舌を巻く思いだった。これまで数多の女を抱いてきた飯森も、未だかつて見たことも聞いたこともないような複雑な動きだ。いったいどこで覚えたのだろう。否、今ここで、編み出しているのだ。筋力のない七海でも自分から動いて奉仕できる方法を。なんという創意。なんという誠意! フェラに引き続き感動しながら七海の顔を見上げると、七海はまたもあの妖艶な表情をしている。意図したものではないのだろうが、まるで「もっと動いてくれ」「犯してくれ」と懇願しているようだ。 ……堪らない! 七海の細い腰をガッチリと掴んで、下から猛烈に犯したい! でも駄目だ! 今は七海の奉仕に任せるんだ! それにあの顔をもっと見ていたい……!!

    「んっ♥ ふぅっ♥ くっ♥ あっ♥ ひぅ♥ んんっ♥」

    ……七海はもどかしくて堪らなかった。筋力を使わずに奉仕するやり方を発見したものの、ご主人様に有無を言わさず犯される時と比べると、快楽のレベルは圧倒的に低かった。 ……でもだから何だと言うの? 私は奴隷なんだから、ご主人様に奉仕する方が大事でしょ? ご主人様が第一、自分は二の次でしょ? ……そう考えている自分に腹が立つ。奴隷根性というのだろうか? 見も心も奴隷になり果ててしまったのだろうか、私は……。

    身体の底がうずく。もっと強い快楽を要求してくる。犯されたい。レイプされたい。めちゃめちゃにされたい! でもダメ! 奉仕が優先! ご主人様が一番!! ……調教されきった奴隷の肉体がさらなる快楽を求め、奴隷の精神が自制と忍耐を求める。両者が七海の中で激しく争っている。 ……そしてそのせめぎ合いを目の前で見つめる本来の七海。違う。こんなん私じゃない! ホントはイヤなの! 自分から奉仕するのも無理やり犯されるのもどっちもイヤなの! 私が私でなくなっちゃう! 怖いっ! でも気持ちいいっ! もう何が何だかわかんないよ……! 私、どうしたらいいの? ねえ、ご主人様ぁっ!!

    2人の想いはまたもすれ違ったまま、飯森は再び興奮の極致に達し、七海の膣内に大量に射精した。先程とは違って穴は行き止まっているため、精液が逆流して膣とペニスの隙間から滔々と溢れ出す。 ……飯森の射精とともに七海も絶頂した。が、飯森に激しく犯される時の絶頂とは比ぶべくもなく、しばしの沈黙の後、七海は尚も硬さを維持している飯森のペニスを今度は肛門に挿れ、あの表情を浮かべながら再び奉仕を開始するのだった。

    20分後、七海は肛門奉仕を終え、飯森のペニスを舐め清めていた。今日は未だ浣腸を行っていないため、ペニスには無数の糞カスが付いていたが、七海は全く気にすることなくカスを舐め取り、飲み込んでいく。

    「催してきたな…… 七海、便器になれ」

    「……はい」

    七海は小さく返事をすると、口を大きく開けて巨根を根元まで飲み込んだ。口と喉全体に広がる、硬さを失ったペニスの温かな感触が妙に心地よい。その状態で飯森が放尿を開始する。飲むという感覚ではない。喉の奥、食道に放水され、尿は直接胃へと流れ込んでいく。そんな異常な感覚にもすっかり慣れた七海は、引き抜かれたペニスに再び舌を這わせてこびり付いた残尿を舐め取るのだった。

    掃除が終わると今度は食糞だ。飯森のけむくじゃらの汚い肛門に口を付けて舌をねじ込む七海。飯森は糞を溜め込んでいるのか、すぐに苦味ある物体に舌が触れた。七海は気にせず舌を激しく動かして肛門を刺激し、飯森に排便を促していく。しばらくして排便が始まると、七海は姿を表した糞棒を、まるでフェラするかのように咥え込み、歯茎で押し潰しながら次々と飲み込んでいった。が、脱糞の勢いが速くとても間に合わない。七海は溢れ始めた糞便を仕方なく両手で受け止め、手の中でトグロを巻きつつある糞便をガツガツ食べていくのだった。

    ……飲尿も食糞もすっかり慣れてしまった。尿は、出したての新鮮なものであれば、美味しいとは思わないものの、不味いとも思わなくなっているし、糞便は未だ不味くて仕方ないものの、取り敢えず吐かずに食べられるようになってしまった。七海は、口を閉じて舌で口内の汚れをこそげ落として飲み込むと、綺麗になった舌で飯森の肛門を舐め清め、最後に汚れた手も舌で綺麗にして、再び土下座をして口上を述べた。

    「おしっことうんちを便器にお恵みくださりありがとうございました」

    「なんだ? 手を使ったのか? 便器失格だな。お仕置きだ!」

    「…………はい。お仕置きしてください、ご主人様」

    飯森は我慢の限界だった。お仕置きなど単なる口実だった。七海をメチャクチャに犯したい! 虐めて虐めて虐め抜きたい!! ……飯森は、妊婦腹に負担がかからないよう注意しつつ七海を縛り上げ、三角木馬を跨がせたまま拘束して、腹以外を鞭で全身メッタ打ちにした。

    「あああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」

    さっきから七海はイきっ放しだ。直前の2穴奉仕で絶頂欲求が高まっていたとは言え、七海の中のマゾの血が、瞬間的に沸騰して痛みを根こそぎ快感へと変えていく。身体の自由を奪われ自発的な奉仕ができない状態になったことで、奴隷的自制心をマゾの血が駆逐してしまったのだろう。もっと痛いことをして欲しい! ペロやポチのような変態マゾになって、卑猥な単語を喚き散らしながら苦痛と快楽で絶頂し続けたい! 私を…… 私を壊して!! 身体じゅうメチャクチャにしてぇっ!!!

    ……でもやだ。本来の七海が、最後の防波堤となって暴走するもう1人の自分を必死に抑え込む。やだ。そんなんやだ! 私が私でなくなっちゃう! 流産しちゃう! これ以上私を壊さないで! お願いっ!! でも痛い!! 気持ちいい!! 気持ちよすぎてどうかなっちゃうよ!!! ご主人様ぁっ!!!!

    七海の想いとは無関係に、飯森は自らの加虐欲求に従って暴虐の限りを尽くしていく。七海は逆さ吊りにされて浣腸を施され、噴出した液便を全身で浴びながらさらに鞭打たれ、逆さ吊りのまま激しいイラマチオを受け、鼻血が出るほど強烈なビンタを数十発食らって泣き叫びながら潮を吹いた。ようやく縛りが解かれると、今度は針・蝋燭責めを受けながら2穴フィストファック。最後はトゲ付きのペニスサックを付けた飯森の巨根で2穴を激しく犯され、喉が潰れそうなほど大きな声で絶叫した。

    ……七海は、ようやく訪れた強い絶頂を当初夢中で貪ったが、止まぬ暴虐に途中から困惑し、恐怖し、後悔し、絶望し、最後には白目を剥いて失神したのだった。

     

    IV:奴隷100日目 – 午後

     

    午後1時。七海はいつものように中央ホールでまんぐり返しのポーズになっていた。羞恥心などとうの昔になくなった。客に選ばれなければお仕置きされるのだ。無駄なお仕置きは体力を無駄に消耗して悪循環に陥るだけ。それがわかっている七海は、鞭痕だらけの身体を淫らに下品にくねらせて、肥大化した乳首やクリトリスをぶらぶらと振りながら、場末のストリッパーのように客に媚を売っていく。ストリップごときではピクリとも興奮しない百戦錬磨の客たちも、七海の独特な色気に目が釘付けになってしまう。七海の叛逆が失敗に終わって1週間くらい経った頃から、七海の色気は加速度的に増し始め、七海は今では客たちに大人気。今日も七海の周りには黒山の人だかりができていた。 ……それにしても今日の七海は一段と色っぽい。痩けた頬以外はまだ幼さの残る顔に、何とも言えない妖艶な表情を浮かべている。その瞳に射抜かれた男たちは、しばし呆然となって立ち尽くすしかなかった。

    最初に指名したのは私立清隷女学園の堀田理事長だった。昨年末(七海奴隷9日目)に初めて指名した時に七海が気に入ったのか、以来毎週指名してくる常連客となっていた。

    堀田は他に2人の奴隷を連れていた。一方は黒く艶のあるベリーロングのストレートヘアーが印象的な中年の女。もう一方は七海よりやや小柄で、髪を金色に染めた少女…… って、ウソ!! 同じクラスの……仁科さんっ!!?

    「ええっ!? 木下っ!!?」

    教室で七海の右隣に座っていた少女・仁科陽葵。七海は陽葵が苦手だった。他のクラスの生徒を集団でイジメていた問題児で、クラス内でも素行も悪く、七海はなるべく関わらないようにしていた。

    だが、悪臭騒ぎが始まってしばらくした頃から、陽葵は臭いの原因が七海だと疑い始めた。「出ていけウンコ女!」というメモ書きを最初に七海の机に忍ばせたのは陽葵だし、グループL○NEで最も過激な罵詈雑言を最も多く書き続けたのも陽葵だった。そして11月のあの日、陽葵は立ち上がって公然と七海に罵声を浴びせ、直後に七海は早退、数日後には退学したのだった。

    あの時、七海の退学手続きを進めたのが堀田理事長であり、クラスメイトから事情を聴いて回った際、素行不良だが容姿端麗な陽葵に目を付けたのだ。陽葵は学園内にある秘密の調教室に監禁され、年齢のわりに若々しい見た目の母親(39)もろとも、堀田の調教を受けることになった。そして堀田は2日前に母娘をJSPFに売り飛ばし、今日がここでの調教初日である。

    「くくく…… クラスメイト同士、感動の再会というわけだ」

    「…………」

    「な、なんで木下がここにいるわけ……? なんなのよ、その身体…… お腹…… ど、どうなってんの!!?」

    「…………」(私が奴隷になっちゃったことは知らないのかな、仁科さん。 ……と、顔が似てるからお母さん……かな? 2人とも奴隷にさせられちゃったんだ…… 理事長…… この人、ホント最低)

    「ひ、久しぶり…… 仁科さん」

    「まさか、アンタもご主人様に!? だからあんな臭いを……!」

    「えっと、ご主人様は違う人。でも臭いは……」

    「そうなんだ……」

    なんてことだ。陽葵もスカトロ調教はイヤと言うほど受けてきたが、まさか七海も同じだったなんて!! っていうか、七海が教室で悪臭撒き散らしてたのは、調教が原因だったの!!?

    「さて七海。こいつらは今日がお披露目でね。これからステージで豚真似をさせるつもりなんだが、手本を見せてやってくれないかね?」

    「…………かしこまりました」(はぁぁっ…………)

    七海は心の中で溜息を付くと、堀田から受け取った鼻フックを付けながら、ステージに向かって歩き出した。

    堀田に最初に指名された時は、確か鞭打ちされながら逆さイラマチオをされて、それから豚真似ショーをさせられたんだった。一緒に豚真似をした母娘は、仁科母娘よりだいぶ若かったが、ステージの上で見事(?)な豚真似を披露し、七海は顔を真っ赤にしながら母娘の真似をしたものだった。あれから3ヶ月。まさか立場が逆転するなんて! しかも相手は元クラスメイトだなんて!!

    七海がステージに上がると100人以上の視線が七海に集まる。いつものことだ。だが、気になるのはたった1人の視線。元クラスメイトの前であれをやるのか。あの惨めなショーを。私に罵声を浴びせてきたイジメっ子の前で……!

    忘れていた羞恥心が戻ってくる。顔が赤く火照り、全身が熱くなる。いやだ。やりたくない。でもやらなきゃダメ。奴隷なんだから! お仕置きされないために! ご主人様と堀田様に恥をかかせないために!! 考えて行動しろ!!! 豚になれ、私!!!!

    「ぶひぃぃぃぃぃぃっ!! ぷぎっ! ふごっ! ぶぷっ! ぶもぉぉっ!!」

    七海はステージの上で四つん這いになると、ホールの端にまで届くような大声で奇声を上げた。

    「ぶほっ! ぷごっ! ぶきっ! おごっ! ぶひょひょひょーっ!!」

    ステージの上を四つん這いで走り回り、時々止まっては観客席に向かって豚顔を晒し、涎と鼻水と、若干の涙を撒き散らしながら、尚も駆け回った。3ヶ月前に七海に手本を示してくれた母娘よりさらに下品に、豚っぽく。ホールのあちこちから嘲笑が巻き起こる。「いいぞ豚女!」「最低だな」「人間辞めてるわね」「あの腹、まさに豚ですな」…… 様々な罵声が七海のマゾ性に火を点ける。

    「ふごっ! ぶきゃっ! ぶぎぃ! ぶひゃあああっ!!」

    膣や肛門を曝け出し、ステージの真ん中で狂ったようにオナニーを開始する。久々に感じる羞恥心も加わって、七海の身体は高ぶり、あっという間に潮を吹く。

    「じゅるっ! べちゃっ! ふがっ! じゅぞぞ! ぷぎぃっ!!」

    飛び散った潮や尿を舌で舐め取り、その間も豚真似を続ける七海。否、豚。あまりに惨めで下品で無様な豚芸に、観客のボルテージはどんどん上がっていく。

    「「…………」」

    仁科母娘は呆然と七海を見つめていた。特に以前の七海を知る陽葵は大きなショックを受けていた。

    ウソでしょ!? 木下ってあんなことするヤツじゃなかった! ネクラなコミュ障っぽかったじゃん! 何よあれ…… ステージの上で豚みたいに鳴いて、四つんばいで走って、オナって、床ナメて…… 信じらんない…… どうやって調教したら、あの木下があんなふうになっちゃうわけっ!? 調教されすぎて狂っちゃったの!!?

    しかも、あのお腹、妊娠してるよね…… めっちゃ大きいし、臨月……? まさか昨年アタシの横に座ってた時も妊娠してたのっ!?

    「陽葵、今日子、お前らも行け。豚になってこい」

    「「!!!!」」

    「ご主人様…… ど、どうかそれだけは……」

    「ママぁ……」

    母親の今日子が真っ青な顔で訴える。あんな恥ずかしい真似、できるわけない。娘にもさせられないっ!

    「いいのか? 私に逆らって……」

    「「ひぃっ!!」」

    「母娘揃って「人豚」にしてやろうか? 手足を短く切って、鼻を肥大化させて、歯を1本残らず抜いて、全身ピンク色の刺青を入れて、豚小屋で本物のオス豚と一緒に飼ってやってもいいんだぞ……?」

    「そ、そんな…… お許しをっ……!」

    「ご、ごめんなさいっ」

    「ならとっとと行け」

    仁科母娘がステージに上がる。100名余の視線が痛い。陽葵にとってはそれ以上に七海の視線が痛かった。ホントにやるの? 木下の前で? 昔イジメてたヤツの前で? やだ…… やだよっ! ママっ!!

    陽葵はイジメっ子グループの一員ではあったが、主犯格ではなく取り巻きの1人であり、生粋の悪女というわけでもなく、根は小心者だった。他校の男子生徒と付き合うこともなく、援交やパパ活にも手を出さず、堀田に初めてを奪われた。調教が始まってすぐの頃は、堀田に威勢よく罵声を浴びせていたが、少し痛めつけられると母にしがみついていつも泣いていた。

    その母はと言えば、夫の死後はシングルマザーとなり、一人娘の陽葵を女手一つで育ててきた。だが仕事が忙しくて家は留守がち、教育方針ももっぱら放任主義で、娘が不良グループに入って集団イジメに参加していることなど全く知らなかった。夜遅く帰宅中に拉致され、気づいたら自分は見知らぬ男にレイプされていて、目の前では娘も堀田にレイプされていた。

    2人の調教は順調に進んで、1カ月後には母娘ともども堀田の奴隷になることを受け入れ、3ヶ月後にここに売り飛ばされた。そして今日がここでの調教初日。朝の特殊調教(母娘同時調教)で堀田と数名の客に散々犯された後、午後の集団調教を迎えたというわけだ。

    七海の前で恥を晒す…… だけでなく七海の真似をしろという。そんなことできるもんか! でも、やらなかったらどうなるんだろう…… こんな狂った施設で、狂った連中がいっぱいいる中で、ご主人様に逆らったら……

    「陽葵、やりましょ」

    「ママぁ」

    「やるしかないわ。ね? いい子だから」

    「ママぁ…………」

    母が先に四つん這いになる。鼻フックが痛々しい。だが陽葵はどうしてもできない。途端に周囲からヤジが入る。

    「陽葵、はやく」

    「ううううう…………!」

    陽葵は尚も立ち尽くしていたが、高まるヤジについに観念し、崩折れるように四つん這いになると、鼻フックを付けて七海の方を向いた。

    七海は迷っていた。最初はおとなしい感じに始めたらいいのだろうか。それとも最初っから全力でいったらいいだろうか。どうしよう。……だが、おとなしく始めて、お前は手本失格だとか言われてお仕置きされるのも嫌だ。仁科さんとおばさんには悪いけど、ここは全力でやるしかない!

    「ぶひぇぇぇっ!! ふごっ! ぶぶぶっ! ぷがぁっ!!」

    七海は狂ったように奇声を上げると、再びステージの上を四つん這いで駆け回った。

    あんなん絶対ムリっ! 木下ってば頭オカシイんじゃないのっ!!? ……目を瞑ってうずくまる陽葵。それを庇うように、覚悟を決めた今日子が奇声を上げた。

    「ぶひいいいいいいいいいっ!! ぶひっ! ぶひっ! ぶひ~~~~っ!!」

    ママぁ……。最愛の母の惨めな声に涙が溢れる娘。だが周囲は容赦がない。「もっとちゃんと真似しろよ」「鼻を鳴らせ」「走り回れ」「豚になりきれ」…… それに混じって「おい、娘豚の方はどうした」の声。……ああもう、うるさいっ! やればいいんでしょっ!? やればっ!!

    「ぶひいいいっ!! ふごっ!! ふごっ!!」

    陽葵が大声で鳴き、鼻を鳴らし始めた。

    「ふごっ! ふがっ! ぶひっ!」

    釣られるように今日子も鼻を鳴らす。

    「ふがぁっ! ぶきゃきゃっ! もごごっ! げひっ! ぷもっ! ぶげぁっ!!」

    「「ぶひっ! ふごっ! ふごごっ! ぶひゃぁっ!!」」

    3匹の豚の鳴き声が重なり合う。だが七海のそれが飛び抜けて下品で無様で、バリエーションが豊富だった。観客からヤジが入る。「七海を見習え」「物覚えの悪い子豚だな」「年増豚の方は痴呆症なんじゃねぇか?」「3匹とも痴呆だろ」

    次第に母娘の羞恥心が薄れていく。より下品に、より無様に。3匹の豚は汗だくになってステージじゅうを駆けずり回った。3匹の息が上がってきた頃、堀田が次の命令を下した。

    「次は下の口で豚真似だ!」

    七海は空の浣腸器を堀田から受け取ると、ステージ中央で腰を落としてガニ股になり、自ら肛門に浣腸器を押し当てて空気浣腸を行い、今度は四つん這いになって尻を高く突き出した。

    「これからケツ穴で豚の真似をします。どうかお聞きくださいっ!」

    七海はそう言うと、括約筋に力を入れて思いっきり屁をこいた。

    ぷうううううううううううぅぅうううぅううううぅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぶっ!

    屁は、最初は勢いよく一定のピッチで鳴ったが、弱まってくるとピッチが不安定になり、時に高音を時に低音をポルタメントで奏でていき、最後に短く大きく「ぶっ」と鳴ってから止まった。観客がどっと沸く。「いいぞ七海」「最低の音楽だな」「豚に相応しい」「ブラボー」……

    母娘は顔を真っ赤にして震えている。あれを……あれをやれって言うの!?

    ……だが5分後には母娘は屈し、七海とともに下品極まる三重奏を披露したのだった。

    「だいぶ汚れてきたな。おい、陽葵。七海のケツ穴を舐めてやれ。色々教わった礼に、七海の尻を綺麗にしてやるんだ」

    「!!!!!!!!」

    3匹とも午前中の調教でアナルセックスや浣腸を何度も行っており、直腸の中は空であったが、10回以上の空気浣腸によって直腸内に残っていた糞カスが周囲に飛び散り、特に肛門周辺は無数のカスがこびり付いていた。

    「許して…… 許してください、ご主人様……」

    陽葵が真っ青な顔をして堀田に嘆願する。陽葵は少ないながら食糞調教の経験もあったが、自分のと母のとご主人様のしか食べたことがなかった。まさか4人目が木下のだなんて! いくらちっちゃなカスだけだと言ってもそんなの絶対にイヤだ!!

    昨年の秋を思い出す。数日おきに悪臭に悩まされた。それが隣のコミュ障女から発せられていると知った時の驚きと怒り。それでも、七海は災害事故で家族を失った可哀想な子だからという周囲の同情や、陽葵の中にある薄っぺらい倫理観もあって、表立ったイジメはしにくかった。11月末にブチ切れるまでの1ヶ月、陽葵は悪臭に耐えて耐えて耐え続けたのだ。いくらそれが調教のせいだったってわかっても、あの時の不快な記憶は変わらない。ウンコ女への怒りは変わらない! ……そのウンコ女のウンコを舐めろだって!? 冗談じゃない!! そんなの絶対絶対、死んでもイヤだっ!!!!

    「それだけはイヤです…… ご主人様のうんちなら食べますから…… 許してください……!!」

    必死に訴える陽葵。だが堀田が許すはずがない。

    「ここにいる男女全員の糞を食らうか、七海の糞カスを食うか、2つに1つだ。選べ」

    「!!!!!!!!」

    ダメだ。ご主人様の命令は絶対。背いたら大変なことになることは骨身に染みている。やるしかない。わかってる。わかってるんだ。でもイヤ。イヤ! いやああああああああああっ!!

    「七海、手本を見せてやれ。陽葵の目の前で今日子の糞カスを全部舐め取れ。口上を忘れるなよ?」

    「……はい」

    七海の心境は複雑だった。1ヶ月もの間教室で悪臭を撒き散らし続けた罪悪感、元クラスメイトの前で痴態を晒す羞恥、元イジメられる側と元イジメる側が、先輩奴隷と後輩奴隷になったという妙な状況。それら全てが七海の中のマゾの血を沸き立たせる一方、この母娘もこれからここで自分やペロみたいに身体と精神をズタボロにされていくんだと思うと、やるせない気持ちでいっぱいだった。

    「おばさん、ここで四つん這いになってください。仁科さん…… えっと、陽葵さんも四つん這いになってここに…… 今日子おばさんと直角になるように…… はい。ありがとうございます」

    目の前にママのお尻が見える。ママのお尻も木下のみたいにうんちのカスでいっぱい……。私のお尻もきっとそうなってる。みんなに見られてる……! いやああああっ!!

    七海は今日子の尻の前で正座し、観客の方を向くと口上を述べた。

    「私は、木下七海は、うんち大好きな変態マゾ奴隷です。これから今日子さんのお尻にこびり付いているうんちのカスを舌で舐め取って、直腸の中に残ってるのも吸い出して、綺麗にお掃除します。皆様、最低のウンコ女がウンコの掃除をするところをどうか見ていてください」

    「!!!!?」

    陽葵は七海の口上を聞きながら、全身の鳥肌が立っていた。木下の口ん中…… 歯がないっ!!!!

    七海と再会した時から、七海の頬が妙にやつれているのが気にはなっていた。だが秋の頃よりだいぶ痩せたみたいだし、こんなもんかと思った。膨らんだ乳首やクリトリス、妊婦腹の方に目が行っていた。だが、四つん這いの陽葵が見上げる先、正座で喋っている七海の口の中、上顎に並んでいるはずの歯が1本もない!!

    JSPFに来てすぐの陽葵は、抜歯奴隷というものを見たことがなかった。だいたい、歯を故意に抜くという発想がそもそもなかった。ありえない。見間違い……じゃないよね。ウソでしょ? 木下って元々歯なかったの? 入れ歯だったの? ……病気とかで。まさかこっち来てから抜かれたとかないよね? ……私も抜かれる……なんてことないよねっ!?

    震えが止まらない。七海が何を言っているのか聞き取れない。それどころじゃない。恐ろしくて目を逸らしたいのに七海の口元から目を離せない。ウソでしょ? なんなのそれ…… なんなのここ…… なんなのよ、ここはぁっ!!

    「じゃあ始めますので見ててくださいね、陽葵さん」

    七海も四つん這いになって、今日子の尻の近くに、陽葵の目の前にやって来る。「じゃあ」と口を開けた瞬間に口の中が全部見えた。やっぱり下顎にも歯がない。上顎にもない。口の中に歯が1本もない。……正直、うんちの掃除なんてどうでもいい。陽葵は歯のことで頭がいっぱいだった。いつ抜かれたんだろう。まさか麻酔なし、なんてことはないよね? 私も抜かれちゃうの!? 虫歯1本もないのに!! ありえないよ、そんなの!!!

    「むちゅ…… ぺろ…… んく…… れろ…… ぷちゅ……」

    目の前で七海が掃除をしていく。今日子の尻や腿が次第に綺麗になっていき、反対に七海の口が茶色に染まっていく。

    「じゅるるるるっ! ずちゅううっ! れろれろれろ! ぶぢゅうううううううっ!!」

    「ひあああっ!!」

    飛び散ったカスを全て舐め取ると、七海は今日子の肛門に舌を突っ込んでバキュームを開始した。いきなりだったので今日子が驚きの声を上げる。七海は、糞カスまみれの直腸を平気な顔をして舐め回し、下品な音を立てながら汚物を吸い取っていった。

    ……こんなのできないよ、アタシ。ママのだって無理。お皿に出されたママのうんちを食べたことはあるけど、お尻の穴に舌突っ込んで直接吸い出すなんて…… これでママがうんち溜め込んでたらどうなっちゃうわけ? 歯のない口で全部食べちゃうわけ? 木下…… 七海ぃ…… あんた学校を退学してから、あんたずっとここでこんなことしてたの? 好きでやってる……わけじゃないよね…… イヤイヤやってるんだよね……?

    …………なんかごめん。色々酷いこと言ってごめん………… 目の前の光景に圧倒されて、陽葵はすっかりおとなしくなっていた。

    しばらくするとバキュームを終えた七海が今度は立ち上がり、観客に向かって口を大きく開けた。一面茶色い汚物で埋め尽くされている。次の瞬間、七海は口を閉じて汚物を飲み込み、再び口を開けた時には汚物は全て消えていた。

    「お掃除終わりました。最低のウンコ女には最高のごちそうでした」

    観客から歓声が沸き起こる。七海は再び四つん這いになると、今度は陽葵の目の前に尻を突き出した。

    「じゃあ陽葵さん…… お手本どおりにお願いします」

    「…………」

    イヤ。イヤだ! 舐めたくない! うんちだらけじゃん! ママより多いじゃん!(スンスン……) くっさ! あの臭いだ。昨年教室で嗅いだあの臭い。正直、皿に盛られたママやご主人様のうんちに比べたら量は全然少ないし、臭いもたいしたことないけど…… 教室でイヤというほど嗅がされたあの臭いだと思うと身の毛がよだつ。七海も色々大変みたいだし、あの頃に比べれば七海への憎悪は薄まっているけど、ウンコ女のウンコを舐めるなんて吐き気がするほど気持ちが悪い。食べる。飲み込む。吸い出す……! イヤだ! そんなん絶対!!

    「どうした? 陽葵…… まさかできないとでも言うんじゃないだろうな?」

    遠くてご主人様の声がする。できない。できないです。無理です。そう言いたい。言ってお仕置きを受けた方がマシ。そう思う。でも、お仕置きって何だろう。これまで学園の調教室で受けてきたお仕置きと同じだろうか。それともまさか、歯を……!!

    怖い。歯を失いたくない。七海は痛くなかったんだろうか。あんな口になってしまって悲しくないんだろうか。……決まってる。悲しいに決まってる。きっとムリヤリ奪われたんだ。私はイヤ。絶対イヤ! 絶対失いたくない!! ああ、クソッ! やるしかない! やるしかないっ!!

    陽葵は舌を出しながら七海の尻に顔を近づけ、端の方に付いている小さなカスを恐る恐る舐めた。舌を刺すような苦味と、鼻を襲う悪臭。教室のあの臭い。あの臭いの正体が、アタシの口の中に入ってる!!

    「うううううう!」

    陽葵は吐きそうになるのをなんとか堪えると、掃除を再開した。七海の4倍もの時間を掛けて身体の表面にあったカスを全て飲み込むと、今度は10倍の時間を掛けて号泣しながら直腸内のバキュームを行った。その間、娘の尻掃除を母が行った。七海、陽葵、今日子の順に一列に並んで、前の人の尻を舐め、尻穴を吸引するその異常な光景に、観客たちは拍手喝采を送る。母娘が掃除に手こずっている間、男たちは列の先頭にいる七海の前にしゃがんで汚い尻を突き出していく。七海は男たちの尻に次々と口を付け、母娘が掃除を終わらせるまでに18人もの直腸掃除を行ったのだった。

    全てが終わると、母娘は口をゆすぐことを許されてトイレへと駆け込んだ。糞便の後味に慣れている七海は、口をゆすぐこともなく堀田の足元に土下座し、指名してくれたことに対する感謝を述べると、再び所定の位置に戻った。まんぐり返しをする間もなく、次の指名客が七海を待っていた。

     

    V:奴隷100日目 – 夜(1)

     

    午後5時、七海は膣と肛門を交互に犯されながら夕食を摂った。この時間も七海は大人気のため、七海の尻の前には軽く順番待ちができ、下半身が休まる時間は片時もなかった。流動食は今夜も糞便なし。だが直前の集団調教で糞便を食べまくっていたため、七海の口内は糞の後味で満たされており、せっかくの糞便なし流動食なのに、糞便の味がするような錯覚を感じて、なんだか悲しくなった。食後のシャワーでいつものように湯をがぶ飲みして、ようやく糞便の味と臭いから解放される。

    午後7時からは少人数調教が4回行われる。1回目は玲香も参加しての3人プレイということなので、ペロのことが気になる七海は、シャワーを速攻で済ませて、6時半少し過ぎに指定の調教室の扉の前に着いた。虹彩認証で扉を開けて無人の部屋に入り照明を点けたところで、後ろから玲香が現れた。

    「こんばんは、七海ちゃん。今夜はよろしくね」

    「玲香さんっ、ペロは大丈夫ですかっ!?」

    「大丈夫よ。安心して?」

    「本当に?」

    「ええ。人間あれくらいじゃ死なないわ」

    「でもあんなにひどい火傷……」

    「ここだけの話、ここには拷問マニュアルみたいのがあってね? どれくらいの火傷なら死なないとか、焼き鏝は何秒当てるべきかとか、当てちゃダメな場所とか、何ヶ月目の妊婦さんにはどれくらい鞭打ちしていいかとか、みんな書いてあるそうよ? 過去に奴隷たちに試したデータを集めてマニュアル化してるんですって」

    「……最低」

    「まあまあ。それにね、ああいう火傷って放っといたら大変なことになるけど、ちゃんと治療すれば大丈夫らしいの。……痕は残るけどね」

    「…………」

    「この施設って医療体制は完璧らしいわ」

    「はぁ。奴隷たちに酷いことばっかして、それで医療は完璧とか言われても意味わかんないですけど……」

    「まぁね。酷いこといっぱいされても簡単に死ねないってことだもんね」

    「……最低」

    「まあまあ。っていうわけだから、み……じゃなかった、ペロのことは心配要らないわ。数日療養室で静養したら退院ですって」

    「よかった…… あの印、私が付けちゃったんだし、それでもしものことがあったらどうしようって心配で……!」

    「そうだったのね……」(あの真っ青な顔…… そういうことだったのね…… ほんと最低ね、あの男)

    「よかった」

    「大丈夫。安心して? ね?」

    「玲香さん、ありがとうございます」

    「あっ、そう言えば!」

    「?? なに?」

    「今朝言ってたじゃない? 変態の七海ちゃんをじっくり観察しようって」

    「!!」

    「ペロはできなかったでしょうから、ペロのぶんもちゃぁんと観察しないとね~」

    「なっ!」

    「結果は療養中のペロにもしっかり報告してあげるわね♪」

    「い、意地悪っ!!」

    「あははははははっ!」

    笑いつつも、玲香はホッとしていた。今朝、火傷を負ったペロを抱えて9号室を出る寸前に見た七海の表情は、本当に死人のように真っ青で、玲香は今日1日七海のことを心配していたのだ。だけど軽口に乗ってくるくらいには回復したようだ。思ったよりも強い子だ。否、強くなったんだ。自分を守るために。 ……光希を守るために。

    「七海ちゃん……」

    「玲香、さん?」

    玲香は七海の細い身体を背後からギュッと抱き締めた。ホントに…… なんて健気でいい子なんだろう。

    「今夜も頑張ろうね」

    「はい」

     

    30分後。七海は長さ20cmを超える巨根を肛門で咥え込み、背面騎乗位スタイルで必死に腰を振ってケツ穴奉仕をしていた。

    「んっ♥ あっ♥ くっ♥ んっ♥ ふっ♥ あぁっ♥」

    七海ちゃん、ほんとに変態になっちゃって…… 数分前まであの巨根を膣で咥え込んでいた玲香は、中出しされた精液を指で掻き出しながら、じっくりと七海を観察していた。

    あんなおっきいのを根元までずっぷり咥え込んで、あんなに激しくピストンするって結構大変なのに…… 七海ちゃん、痩せてて筋肉もあんまりないのにどこにあんな体力が…… すっごいなぁ。

    でも、そんなことより、あの目! あの表情よね! まだ16歳なのに、なんて妖艶なのかしら…… 儚げで、悲しげで、涙目で…… なのに快楽に酔って、吐息みたいな喘ぎ声出して、縋るような目で見つめてくる…… 女の私でもドキッとしちゃうくらいだもん。男からしたら堪らないわよね、きっと……。魔性の女ってヤツかしら。本人は自覚ないでしょうけど。もしかしたら、一番虜にされちゃってるのは飯森様……なのかもね…… 七海ちゃんには絶対言えないけど。

    でもホント可愛いなぁ、七海ちゃん。なんか私も襲いたくなっちゃう♥ このお客様はそんなに強く主従を求めない方だし、気持ちいいのが大好きな方だから…… よぉっし!

    「お客様? 2穴責めしませんか? 七海の締まりがさらに良くなると思うのですけれど……」

    「おお、それいいな。まんこは任せた」

    「はぁい♥」

    早速ペニスバンドを手にした玲香は、内側の張り型2つを自らの2穴に挿入すると、バンドを腰にしっかり固定してから、ディルドーを七海の膣に挿入して、バイブのスイッチを付けた。七海ちゃん、辛いこと忘れちゃうくらい気持ちよくしてあげるね。

    「んあああっ♥ れいかひゃん?」

    「いかがです? お客様」

    「ああ。なかなかいいぞ」

    「お客様のおちんぽ、立派過ぎるので、おまんこからでもよくわかります…… こんなのはどうでしょう」

    一旦ディルドーを抜いて、上向きに湾曲しているディルドーを下向きに付け替えてから再度挿入し、下側の奥にいる直腸内のペニスを膣側からバイブ付きで刺激し始めた。

    「うおおおおっ! これはいいっ!」

    「んあああああっ! それダメっ! ああっ!! らめええええっ!!」

    甘い小声を出していた七海が、急に声を荒らげ始める。

    「気持ちいいでしょ? 七海ちゃん…… ほら、もっとこすってあげる」

    「あひゃんっ♥ らめらってばっ♥ んああああああああっ!!!!」

    早くもイったようだ。膣壁と腸壁がキューッと締まる。

    「おおおおおおっ!! いいぞぉっ!! 七海っ!! もっとだ!! もっと締め付けながらもっと腰を振れ!!」

    「そんにゃああっ!! もうむりっ!! むいぃぃぃっ♥」

    「無理なもんか! それが奴隷の仕事だろ! ほら! もっと奉仕しろ!」

    「そうよ? あなたが気持ちよくなるだけじゃダメでしょ? お客様に気持ちよくなっていただいて、ついでにあなたも気持ちよくなる。優先順位を忘れちゃダメ。 ……ね?」

    「あぅっ♥ わかってましゅぅ♥ わかってりゅのぉっ♥」

    七海は、妊婦腹に負担がないよう、ベッドに仰向けに寝た客の胸に背中を付け、手足はベッドに付けてブリッジを崩したような体勢でいる。この状態で女の方からピストンするというのはかなり厳しいが、七海は手足を器用に使って身体を前後に揺らして奉仕を始めた。手足の筋肉を酷使して無理矢理動かすのではなく、玲香や客の動きを上手く利用し、それを増幅するような動きをしている。これなら筋肉の少ない七海でもできそうだし、身体の軽さが逆にプラスに働いていそうだ。

    玲香は膣穴を責めながら、七海の絶妙な動きに感動してしまった。こんなこと私には到底できない。飯森が教えられるはずもないし、七海が独自に編み出したのだろうか? それとも裏沢たち調教師が七海の身体に教え込ませたのだろうか。

    「あひゃあああああああっ♥ ひゅっ♥ んあああっ♥ イきゅぅっ♥ ふあああああっ♥」

    七海は頻繁に絶頂しているようだ。その度に膣と肛門が締まる。時々潮を吹いて大きく絶頂し、次の潮吹きとの間に小さな絶頂を繰り返す。そんな感じだ。その間も七海は動きを止めない。もう無意識にやっているとしか思えない。とろけそうな顔、切迫しつつも甘い喘ぎ声、絶頂中も続くピストン。その全てを観察している玲香も、真下で声を聞いている客も、もう堪らないといった表情だ。

    「ああああああああっ♥ おきゃくしゃまっ♥ らめぇっ♥ ああああああああああっ♥」

    七海に奉仕を任せていた客が、我慢できなくなったのか自ら動き始めた。すぐに絶頂する七海。そしてそのまま絶頂しっ放しになってしまう。

    「ああぁああぉああああぅわぁああおぁああぃえいあぅあぁああああああっ♥♥」

    同時に喘ぎ声も止まらなくなった。客のピストンのテンポに合わせて周期的に音量や音色が変わるものの、甲高い悲鳴のような喘ぎ声が絶え間なく続き、客をさらなる興奮へと駆り立てる。互いに大量に汗をかいて滑りやすくなってしまったため、七海の独特なピストンは止まっていたが、代わりに客のピストンがさらに速まる。それに合わせて玲香も高速で七海を責め立てる。

    「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

    七海はもうずっと絶頂したままだ。そうして3人が限界の限界の限界まで達した時、ついに客が射精を開始した。凄まじい量の精液が七海の大腸を逆流していく。19時になってから客は七海の口に1回、玲香の膣に1回、既に射精していたが、3回目にも関わらず今回が最も多かった。

    「はぁ…… はぁ…… はぁ……」

    玲香も、先程の膣射精時の絶頂よりも強い快感を得ていた。レズプレイでここまで深く絶頂するのは初めてだ。あまりの気持ちよさに、このまま七海の腹の上に倒れてしまいそうになるのをグッと堪える。

    「はひゅー ぜぇ… あひぅ♥ かひゅ あひゃー♥ ぜぇ…」

    客と玲香は味わった絶頂を足して2倍したよりも深い絶頂を味わい続けていた七海は、荒い息の合間に意味不明な声を出していたが、射精から数分経ってようやく落ち着いてくると、首を傾けて客の目を見ながら、小さな声で言うのだった。

    「おきゃくひゃまぁ…… にゃにゃみのごほうひぃ…… いかがでひたかぁ?」

    甘く切ない声が客と玲香の体内を駆け抜け、同時に脊髄にゾクゾクッと電気が走る。七海の肛門に入ったままの客のペニスが急速に硬さを取り戻していく。粘膜越しにそれが玲香にも伝わる。こんな声と表情で言われたら……っ!

    「もう1回でひゅかぁ……?」

    「ああ」

    再び始まるアナルセックス。膣にディルドーを入れたままの玲香は、客のピストンに合わせてゆっくり動きながら七海のことを考えていた。

    なんなの、この娘…… 3ヶ月前に一緒だった時はこんなことなかったのに…… すごすぎ…… 私も奴隷として奉仕スキルは磨いてきたつもりだけど、お客様がこんなふうになっちゃうの、見たことない…… しかも無意識のうちにやってるっぽいし…… 光希はいかにも変態って感じだけど、七海ちゃんは変態とは違う気がする…… やっぱ魔性の女? 男も女もみんな虜にする、みたいな。 ……いかんいかんっ! 七海ちゃんが必死に頑張ってるのに、こんなこと考えて…… 私ってば最低っ!!

    はぁぁ。七海ちゃん…… 可愛いけど可愛そう…… このお客様みたいなご主人様と巡り会えれば幸せだったのに…… あの男じゃなぁ…………

    男はその後も抜かずの3発で七海の肛門に射精を続け、最後は玲香のフェラ掃除でフィニッシュとなった。

    10分の休憩時間、玲香は、絶頂しすぎて腰が抜けかけている七海を抱きかかえてシャワー室へ連れていき、自分と七海2人分の汚れを急いで落としていく。

    「可愛かったよ、七海ちゃん」

    「えー?」

    「私もついつい調子に乗って責め過ぎちゃった。ごめんね」

    「気持ちよかったですよ、玲香さんのおちんぽ」

    「ふふっ♥ 次も頑張ってね」

    「玲香さんも頑張ってください」

    シャワーを終える頃には七海も自分で立てる程度には回復したので、調教室の扉までは手を繋いで一緒に歩いていき、扉の外で2人は別れた。まだふらついている七海の後ろ姿を見ながら、玲香は微かな声で独り言ちた。

    「あなたは変態なんかじゃないわ。頑張って。七海ちゃん……」

     

    2人目はアイマスクを着けたサディスティンの女だった。この人も確か3ヶ月前に指名された人だ。あれ以来何度か指名され、他のサディスティンにも度々指名されてきたため、七海はS女に責められることにも慣れ、屈辱を感じることはなくなった。

    同じ女だから妊娠8ヶ月目の七海に手加減してくれる、などということは無論なく、今日も七海を縛り上げて腹以外を鞭でメッタ打ちにした後、尿道に異物を挿れたり炭酸を注いだりして遊び、肥大化した黒乳首やクリトリスに針を刺しては鞭で飛ばし、歯茎や舌に蝋を垂らし、最後は下痢便を七海の顔にぶち撒けて帰って行った。

     

    3人目、いや3組目はなんと巨漢10人でのご指名だった。狭い部屋が男たちで埋まる。暖房を30℃に設定し、全員汗だくになる中、七海は妊娠まんことケツまんこと歯茎まんこと胸まんこと手まんこと足まんこと腋まんこで相手をさせられた。11Pは初めての経験だった。もう何が何だかわからない。暑くて汗が止まらない。男たちは、脱水を防ぐためと言って、自分たちは水を飲みながら七海の口に尿を注ぎ込んでいく。

    50分経ってプレイが終わった時、七海の身体は汗と愛液と精液とこぼれた尿でドロドロになっていた。

     

    VI:奴隷100日目 – 夜(2)

     

    4人目は、なんと再び堀田理事長だった。もちろん仁科母娘を連れている。昼間のプレイで七海をいたく気に入った彼が、明日の朝帰る前にどうしてももう一度母娘と七海のスカトロプレイを見たくて、かなりの金を積んで強引にねじ込んだらしい。流石はJSPFの幹部、やりたい放題である。

    部屋の中央には小さな檻が2つ並んで置いてあって、母娘が四つん這いの状態のまま1人ずつ入れられていた。檻は、立つことはおろか、四つん這いの状態でも頭を擦りそうなほどに小さく狭く、各所に小窓が付いていたり、部分的に材質が違ったりと、悪質な仕掛けが満載であろうことがひと目でわかる。さらに2つの檻の前方、ちょうど真ん中辺り、母娘からよく見える位置に蓋の付いたバケツが1つ置いてあった。

    堀田は七海の耳元に近寄ると、母娘に聞こえないよう小声で調教の計画を話した。あまりのおぞましさに身の毛がよだつ。

    「じゃあ始めるとしようか」

    「……はい」

    七海は短く答えると、バケツの蓋を開けた。中は糞便で満たされていた。施設じゅうの奴隷の糞便をかき集めてきたらしい。七海があの日まみれた糞の海は男女混合だったから、ちょっとだけマシな気もするが、所詮男も女も皆同じホモ・サピエンス、糞便の味や臭いに違いなどないことを、七海は身を以て知っている。早速悪臭が部屋に充満し、母娘はこれから行われる調教への恐怖でブルブルと震えていた。

    七海は堀田から犬用のエサ入れ2つと柄杓を受け取ると、バケツの中の糞便をエサ入れに山と盛り付け(茶碗に大盛り3杯分くらいだろうか)、檻の小窓を開けてエサ入れを床の上、母娘の口の真下辺りに置くと、小窓を再び閉めた。強烈な臭いが母娘を襲う。

    「陽葵、今日子。手を使わずにそれを全部食ったら今日の調教は終わりだ」

    「ウソっ!!?」

    「そんなっ!!」

    「嘘なものか。10分で食い切ればそのまま檻から出してやる。それ以降は10分おきに仕置きを加える。早く食った方がいいぞ? ……では計測スタート」

    「待ってっ!!」

    「ご主人様っ!!」

    「早く食え。あと45分しかないのだ。ストップウォッチは止めないし、一切妥協はしないからな」

    「イヤ! イヤ!! これ、誰のですか!? ご主人様のじゃないですよね、こんなにたくさん…… アタシいやですっ! ご主人様のと自分のとママの以外、食べたくない! 食べたくないですっ!! ご主人様のならアタシ、喜んで食べますから! こうやってエサ入れに入れたのでも、お尻の穴に直接口付けて食べてもいいですからっ!!」

    「最初のタイムリミットまであと9分だ」

    「ご主人様ぁっ!!!!」

    なんて酷いことを考えるんだろう。七海は心の中で思った。こんな悪魔みたいな人が、私が通っていた学園の理事長だったなんて。 ……でも。私は何をするんだろう。理事長から聞いた計画では、10分後と20分後には私の出番があるけど、それ以降は特にない。その出番だって、他の誰にでもできそうな内容だし。なんで私を指名したんだろう……?

    その時、意を決した今日子が糞山の中に口を突っ込んだ。息を止めてビー玉くらいの分量を口の中に含んだ。だが、あまりの不味さにすぐ吐き出してしまった。激しく咳き込む今日子。

    駄目だ。ご主人様のか自分のか陽葵のならなんとか耐えられたが、誰かわからない人の排泄物だというだけで嫌悪感が100倍以上に跳ね上がる。口に入った瞬間に舌が、歯が、脳が、身体中が拒絶する。無理。食べられない。一度試したが故に二度目をする気になれない。こんなの絶対無理! ……なら、ご主人様を説得するしかない!!

    「ご主人様、お願いします。どうか、これだけはご勘弁を……! 気持ち悪すぎて食べられません。噛めません。噛む前に吐き出してしまいます」

    「では噛まずに飲み込めば良かろう。 ……あと6分」

    「ご主人様ぁっ!!」

    呆気なく説得に失敗し、絶望の目差しの今日子。陽葵の方は、一口目を食べる勇気すら持てず、真っ青な顔でガタガタと震えたままだ。

    こんなのあんまりだよ……。見るに見かねた七海は、恐る恐る堀田に話し掛けた。

    「あ、あの…… ちょっといいですか?」

    「お、何だ?」

    「ちょっとアドバイスしたいんですけど……」

    「糞を食うコツか?」

    「……そんな感じです。ダメ……ですか?」

    「いいぞ」

    待ってましたと言わんばかりの顔だ。この人はこういう展開を狙っていたんだろうか……。

    「あの…… 陽葵さん、今日子さん」

    「「…………」」

    2人は返事をする余裕さえない。

    「うんちなんですけど、これって誰のでも味は一緒です。私のも、私のご主人様のも、私の姉のも。昼にちょっとだけ食べましたけど今日子さんのも同じ味でした。たぶん陽葵さんのも堀田様のも、この施設にいる男の人も女の人も子供も大人もお年寄りも、みんな同じ味だと思います。お肉をいっぱい食べた後だったり、下痢や便秘の時はちょっと変わりますけど。だから、そのうんちも自分のだと思っちゃえば…… その、ちょっとは食べやすくなるんじゃないかと……」

    「「…………」」

    返答はない。でも2人ともちょっとだけ落ち着いた顔になったような気がする。

    「それと、うんちってメチャメチャ臭いですけど、だからって息を止めたり、口で息してばかりいると、いつまでも臭いのに慣れてかないので、思い切って鼻で息して、臭いのに慣れちゃった方がラクかもしれません。私、今でもうんちの臭いって大っ嫌いですけど、なんかもう慣れちゃいました……」

    「「…………」」

    「すみません、変なことばかり言って……」

    「いや、流石は経験者だ。とても的確なコメントだったよ」

    「あ、ありがとうございます」

    そう言った時、陽葵が鼻で息をし始めた。あまりの臭さに咳き込むが、何度も咳き込みながら少しずつ糞便の山に近づいていく。そして目を瞑ると、糞塊の一部、少し盛り上がっている部分に歯を当て、意を決して噛み千切った。口の中に入ってくるトウモロコシの粒程度の大きさの糞便。あまりの苦さ・不味さに早くも吐き出しそうになるが、なんとか堪えて飲み込んだ。……言われてみれば、自分のと同じ味だ。昼間に食べた七海のとも同じだ。そっか、同じなんだ。これは私のうんち。私のうんちなんだ!!

    陽葵は、次第に噛み千切る量を増やしながら2口・3口・4口と少しずつ糞塊を削っていった。それを見ていた今日子も、同じやり方で少量の糞便を飲み込み、少しずつ削り取る量を増やしていった。

    だが、1万円分の1円玉を1枚1枚数えていくようなやり方では時間がいくらあっても足りない。2人がそれぞれ7口目を処理したところで10分が経過してしまった。糞山は全く減っていなかった。

     

    「10分だ。七海、頼む」

    「…………はい」

    七海は、心を鬼にして檻の天井部分にある蓋を開けると、バケツに残っている大量の糞便を素手で今日子の身体に塗りたくっていった。母娘にとって塗便は初めての経験だった。あまりに気持ち悪い感触、そして圧倒的な悪臭に、今日子は再び鼻で息ができなくなった。大きな声を出すと鼻で息をしてしまいそうなので、気持ち悪くて叫びたいのに、それすらできない。やがて、膝や肘など床に接している部分以外は茶色一色の糞人形となったところで、七海はバケツを持って陽葵の所へ移動した。

    「イヤ…… イヤ…… 七海やめて…… お願い…… 学校でのこと全部謝るから…… やめて……!」

    声が出ない。もっと大声で叫びたいのに、恐怖のあまり声が出ない。あんなふうになるの? 私も!? うんちまみれに!!? そんなのやだ!! 絶対やだぁっ!!!!

    時間がない。塗るのに最低でも1分半はかかる。次のタイムリミットが迫っている。食糞の時間を1秒でも多く稼ぐために、七海は小さく「ごめんなさいっ」と呟きながら糞塊を陽葵に塗り付けた。

    「いやあああああああああっ!! いやあああああああああああああああっ!!!!」

    絶叫し、激しく抵抗する陽葵。だが足枷が床に固定されているため天井からの脱出は叶わない。

    「あああああっ!! ああああああああああああっ!! あああああああああああっ!!!」

    狂ったように陽葵が叫んでいる間にも、脚、身体、腕と塗り進み、最後に顔面と髪を茶色一色に染め上げると、七海は天蓋を閉じた。

    「うああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」

    陽葵の絶叫が止まらない。絶叫する前には、口だけでなく鼻で思いっきり息を吸わねばならず、容赦なく悪臭が襲う。臭い! 臭い! 臭い! もうどこもかしこも臭い! あの雨の日の教室の1億倍は臭いっ!! こんなのやだ! うんち食べるよりもっとやだ! やだああああああああああっ!!!!

    パニックになっている陽葵。今日子が臭いを我慢しつつ陽葵に話しかけているが、陽葵はまるで聞いていない。もう、こんなのって……!!

    七海は堀田に無断で再び天蓋を開けると、陽葵の糞まみれの頬を何度かビンタした。

    「陽葵さん、しっかりっ! 食べなきゃ終わんないよ! ううん、食べれば終わる! 身体もキレイに洗える! だからしっかり!! 陽葵さんっ!!!」

    「あぅぅ…… な、七海ぃぃ 七海ぃぃぃ」

    「頑張って? あなたならできるよ! 陽葵さんっ!」

    陽葵はなんとか落ち着きを取り戻した。そして時間のことを思い出す。何分経ったんだろう。ヤバい。早く食べなきゃ。その前にまずはこの臭いに慣れないと…… 鼻で息を……っ!!?

    「ゲホッ! ゲホッ! ゲェッ!」

    思わず吐きそうになる。さっきの何十倍も臭い。こんなん鼻で息するとか無理! 絶対無理! でも食べなきゃ! 時間が……!!

    焦った陽葵は、息を止めたまま糞塊に齧り付き、一気にピンポン玉くらいの大きさの塊を口の中に放り込んだ。だが、この大きさだとすぐには飲み込めない。苦い。苦すぎる。そして凄まじくマズい。噛むことも飲み込むこともできずに口の中で転がしているうちに酸素不足となったが、口の中はいっぱいだから鼻で息するしかない。

    「スーッ……!!? うぶぐぇええええええええっ!!!!」

    鼻で息をした瞬間、あまりの臭さに胃液が食道を一気に駆け上り、気づいた瞬間には嘔吐していた。これまで少しずつ食べてきた糞便と、消化途中の流動食の全てをエサ入れの中にぶち撒けてしまう。

    「ああ…… あぁぁ…………」

    陽葵は絶望的な気持ちでエサ入れを見つめた。最初から全部やり直し。しかもあのマズい流動食が半分消化された状態でソースのようにたっぷりとかかっている。もうダメ。こんなん無理。無理です、ご主人様、もう勘弁してください。神に祈る思いで顔を上げ、ご主人様の方を見る。だが堀田の声はあくまで冷たかった。

    「次のタイムリミットまで1分。リバースした分も全部食わなければ追加の仕置きだ」

    「はは…… ははは…………」

    もうダメ。アタシ、今日ここで死ぬかも。こんなん食べるくらいなら死んだほうがマシ……。そう思ってママの方を見ると、ママは凄まじい悪臭に耐えながら少しずつ糞を食べ続けていた。糞を塗りたくられているので表情はよくわからないが、恐らく泣きながら食べている。ママ…… ママ…… でもアタシもう無理…… こんなん無理だよぉ…… そう思ったところでタイムリミットとなった。

    七海は、堀田の命令どおりに、母娘ともに檻の格子の指定された場所を握らせ、上からビニールテープをグルグル巻きにして固定していった。その場所は檻の前面、6本ある格子の右から2判目と5番目の格子の真ん中からやや上側の辺りで、この辺りだけ金属が剥き出しで他と色が違っていた。

    「お前らの首輪とそのエサ入れには距離センサーが組み込まれていてな。両者の距離が10cmを超えたら檻に電流が流れる仕組みだ。これで食べやすくなったろう。感謝しろよ?」

    「「…………は!?」」

    「…………」

    この人ってホント最低。ご主人様より酷いかも。 ……今日の午前中、七海は醜い飯森に服従のキスをする際、せめて飯森がイケメンだったらと思った。だが。イケメンが歳を取った感じの整った顔立ちをしているこの男の残酷さは……もはや異常だ。これなら飯森の方がまだマシだ。酷すぎるよ、こんなの……!!

    「じゃあ始めるぞ」

     

    「「うぎゃああああああああああああああああああああああああああっ!!!!」」

    母娘は堀田の方を見ようと身体を起こしていたため、堀田が起動スイッチを押した直後に手に強い電流が流れたのだ。

    「あぎゃあああああっ! いたいっ! とめてっ! どめでええええっ!!」

    「いっぎゃあああああああああっ! ぐがぎゃっ! いやあああああっ!!」

    「とっとと食え! エサ入れの中に頭を突っ込んで糞を貪り食うんだっ!!」

    陽葵と今日子はほぼ同時に糞山に墜落した。山の手前で寸止めする余裕などない。激痛から逃れたい。それしか頭になかった。だがそれでも電流は止まらない。息を止めて糞山のさらに下、床の辺りまで掘り進んでようやく電流は止まった。取り敢えずホッと息をついた瞬間、猛烈な臭気が鼻から脳天へと突き刺さる。これには流石の今日子も耐えられなかった。食べ進めていた糞便が全てエサ入れに戻り、消化中の流動食も全てリバースする。口も鼻も汚液に浸かって溺れてしまいそうだ。しばらくもがいていたが、我慢できなくなって顔を上げた瞬間、再び電流が今日子を貫く。こんなのどうしたらいいの!? 今日子は電流から逃れるために再び汚泥の中にダイブした。

    何これ…… 酷すぎる…… 私も最初の頃はうんち食べるの辛くて辛くて死にそうだったけど、こんな酷い目には遭ってない。 ……七海は抗議の意思を込めて堀田の顔を見た。と、気配に気づいたのか堀田も七海の方を向く。その顔はニヤニヤと笑っていて、何かを期待しているふうでもあった。……いったい何を期待しているんだろう?

    最初はアドバイスだった。次はパニックになりかけていた陽葵をビンタして正気に戻した。あまり役には立てなかったけど。今度は何をしたらいいんだろう。代わってあげればいいんだろうか? 七海なら多分電流を受けることなく時間内に糞便を完食できるだろう。 ……でもそれだと調教の主旨に反する気がする。

    理事長はたぶん2人がうんちを食べられるように調教したいんだよね? やり方は狂ってるけど。でも外からアドバイスしても、あんなんじゃ聞いてもらえない。せめてうんちの量を減らせたら…… 吐いちゃった流動食も無くせれば…………………… あ。

    「あの、堀田様」

    「何かね?」

    「せめてうんちの量を減らしてあげられないでしょうか。吐いちゃった流動食も……。あれじゃ食べる前に溺れちゃいます……」

    「それで?」

    「……私が。私が半分食べます。吐いちゃった流動食も。そしたらきっと食べやすくなります」

    「だがそれだと調教にならないのではないかね?」

    「半分は…… 半分は残るんだから大丈夫だと思います。どうかお願いします。このままだと2人とも死んじゃいます!」

    「死なないよ。電流は致死量より遥かに低いし、糞便を無毒化する薬も飲んでいる。君みたいにね」

    「でも、溺れちゃうっ!」

    「大丈夫だよ。ところで…… 君は何故2人を助けたいのかね?」

    「…………えっ?」

    「陽葵は素行不良の問題児だ。奴が関わっていた集団イジメでは女生徒が2人転校している。うち1人は自殺未遂寸前までいったらしい。主犯ではなく、取り巻きの1人だったらしいがね。だがはっきり言ってクズだ。犯罪者だ」

    「…………」(あなたの方がよっぽどクズの犯罪者だと思いますけど……)

    「君も色々と嫌がらせを受けたんだろう? 何故奴を庇う?」

    「それは…… うんちの臭いを撒き散らしたのは私なので……」

    「それは嫌がらせを受けた原因であって、奴を庇う理由ではないだろう?」

    「えっと…… あの2人は時間内に食べ切れない。私ならいけるかも。だから代わるんです」

    「ほう、なかなか合理的だね。可哀想とか自己犠牲とか罪滅ぼしとか、そういうのではないのか……」

    「…………」(よくわかんないけど、かわいそうだからやめてって言ったって聞かないじゃない…… あなたも、ご主人様も)

    「君の糞を臭いとなじった女が、糞の山の中で苦しんでるんだ。いい気味だと思わんかね?」

    「思いません」

    「何故?」

    「私が何もしてないのに陽葵さんが酷いことしてきたらイジメですけど、私も酷い臭いで苦しめたんだから、あれはイジメだとは思ってません。うんちは臭いんだから怒って当たり前です。うんちは臭くて不味くて…… 食べるのほんと辛いんです。でも、いつも食べてたらそのうち慣れちゃうんです。陽葵さんも今日子さんもそのうち慣れると思います。でも、ああいうやり方じゃなくって、少しずつ慣らしていった方がいいと思うんです。だから量を減らした方が……」

    「うーむ。例えばセックスの初体験というのは、しっかり前戯を行って、まんこもちんぽもたっぷり濡らしてからゆっくり挿入するのが理想だろう? だが君は飯森君にレイプされて処女を奪われたはずだ。そんな君も今ではすっかりセックスに慣れている。違うかね? 初めがどうだろうと関係ないと思わないか?」

    「そっ、そんなことないですっ!」

    「そうかな? 昼間のステージ、豚真似を躊躇するそいつらに対して、君は少しずつ豚真似に慣れさせるような配慮を何かしたかい? 最初っから全開で飛ばしていたように見えたが……」

    「はぅぅぅ……」

    「あっはっは! イジるのはこれくらいにしておこう。いやぁ、面白いねぇ君。感情論では動かない私に論理で対抗するとはね。質問にはキチンと答えて、筋もそれなりに通っているし、元クラスメイトへの配慮も素晴らしい。高校でも論理学の授業があるなら合格点だな。道徳は間違いなく満点だ」

    「…………」(論理とか知らないけど、あなたに道徳を評価してほしくないんですけど……)

    「……ところで30分経過したな」

     

    屈強な男が2人入ってくる。2人は檻の後ろ側の小窓を開けると、絶縁素材でできたコンドームを装着したペニスを母娘の糞まみれの膣に挿入し、いきなり全力でピストンを開始した。

    「「うあああああああ……ぐぎゃああああああああああああああああああっ!!!!」」

    全く濡れていない膣に突如巨根を突き刺されて、2人は悲鳴を上げながら後ろを見ようと顔を上げ、電流を食らって再び絶叫した。

    「や、やめさせてくださいっ! あんなんで食べるなんて絶対無理…… えっ?」

    他の男が部屋に入ってきて、2つの檻の正面、最初にバケツが置いてあった位置に、向かい合うように檻をもう1つ設置した。

    「な、なに……?」

    「私は優秀な生徒が好きでね。君に免じて先程の提案を受け入れよう。今から2人が食っている汚物を君が食べたまえ。量は半分でもいいし、もっと多くてもいいぞ? ただし時間は15分だ。バケツに残っている糞を全身に塗りたくって、エサ入れに汚物を好きな量入れて自分で檻に入るんだ。電流は流さない。妊娠中だからな。その代わりエサ入れと首輪をこのチェーンで繋げ。自分でな。まんこは私が突いてあげよう」

    「…………」(私の檻もチェーンも…… 最初から全部用意してたの?)

    「15分以内に君が全部食べ切れば調教は終了だ。3人ともシャワーを使うことを許可する。食べ切れなければ、君が食べた分は全て吐かせて、食べ切れなかった分と合わせ、陽葵と今日子のエサ入れに戻してこのまま朝まで放置する。君はカプセルベッドに戻って糞まみれで寝たまえ」

    「…………わかりました」(はぁぁぁ…… ホント最低)

    七海は心の中で溜息をつくと、早速バケツに向かった。何しろ時間がない。急がなきゃ。

    七海は、床に座るとバケツを持ち上げ、頭の上でひっくり返して汚物を全部身体にぶち撒け、急いで手で塗り込んでいく。臭い。吐きそうに臭い。最低最悪。七海は肘や膝も含めて全身糞色一色になると、さらにエサ入れを持って母娘の入った檻に近づき、天井を開けて汚物を手で掬い上げていく。男たちのピストンに合わせて母娘の身体も前後に揺れているのでやりづらい。七海のエサ入れは、母娘のものより一回り大きく、汚物がどんどん盛られていく。七海は残り時間を考えつつ、結局ほぼ全部の汚物を掻き集めた。

    残り11分。堀田からチェーンを受け取る。短い。10cmくらいしかない。七海は再び心の中で溜息を付くと、エサ入れを持ったまま自ら檻に入って四つん這いになり、目を瞑って茶碗6杯分の糞+流動食の山に顔をうずめ、チェーンで首輪とエサ入れを繋ぐと、早速汚物を食らい始めた。と同時に、堀田が七海の膣にペニスを挿入する。

    マズい、マズい、苦い、マズい、臭い、マズい、気持ちいい、臭い、マズい、マズい、マズい、最低。

    食糞には慣れたが、だからと言って臭いのも不味いのもそのままだ。いい匂い、美味しい味に感じるようになればいいのに。どうせ改造するなら、歯を抜いたり手足を切ったりとかじゃなくて、そういうのにしてよ。七海は身体を揺すられながら猛然と汚物を平らげていく。おまんこは確かに気持ちいいけど、今はそれどころじゃない。

    さっき玲香さんと3Pした時は、天にも昇る気持ちよさだったのに。この男もご主人様も、なんでセックスだけで満足しないんだろう。女の子をいたぶって苦しめて辱めて…… 何が楽しいんだろう。そんなことを考えながら、七海は汚物を飲み込んでく。ヘドロみたいになっている消化中の流動食は、胃液の酸味も加わって味も臭いもさらに強烈になっている。それが大量の糞便と合わさって、この世のものとも思えないような見た目と味と臭いだ。せっかくこのところ毎日糞便なしの流動食にありつけているのに、調教中はこんなんばっかり。 ……最低。

    プリン食べたいな…… 甘いもの…… お菓子…… 硬いもの…… クッキーとかビスケットとか…… 甘くなくてもいい…… お煎餅、ポテチ、サンドイッチ、ピザ、ハンバーグ、おうどん、ラーメン、お鍋…… 体重計なんか無視してとにかく美味しいものを食べて食べて食べまくりたい…… お母さんの手料理をお腹いっぱい食べたい…… お母さん、お父さん…… おねえちゃん…………

    味と臭いを紛らわせるために色んなことを考える。考えながらさらに食べて食べて食べまくる。歯茎で汚物を押し潰し、数回噛んだらすぐに飲み込む。その繰り返し。……最低。

    タイムリミットの2分前、なんと堀田が射精する前に七海は食べ切った。茶碗6杯分以上なんて、白米だったとしても16歳の少女が食べ切るのは大変なのに、僅か9分での完食。これには流石の堀田も驚嘆した。

    「素晴らしいよ、七海! あとは好きなだけセックスを楽しんでくれ!」

    「…………ありがとうございます。げぷ」

    ゲップが臭い。身体の中も外も臭い。……最低。

    「ん… あっ… んふ! んっ! あっ♥ ああっ♥」

    時間内に食べ終わった安堵感からか、七海の身体からは力が抜け、それとともに忘れていたセックスの快楽が急速に高まっていく。吐息は色と熱を帯び、甲高い喘ぎ声へと変わっていく。今日最後のセックス。確かに、最初はレイプだったのにすっかり慣れちゃった。こんなうんちまみれでも気持ちいい。臭いけど気持ちいい! もっと突いて! メチャクチャに突いてぇっ!!

    堀田が七海の腟内で果てた。七海も同時に果てた。七海の敏感な身体は、汚物を完食後僅か1分で快楽の階段を駆け上り、絶頂へと到達したのだった。玲香との3Pの時のような深いものではないが、汚物を完食し、命令をクリアし、母娘を助けることができたという達成感も加わって、七海は檻の中でエサ入れに顔を突っ込み、荒い息を吐きながら、僅かに笑顔を見せていた。

    「いや、本当に素晴らしかった。そっちの2人は気を失っているが、感謝しているだろう。これからもよろしく頼むよ、七海」

    「はい。今回は指名してくださりありがとうございました」(やっぱこの人、最っ低……!)

     

    七海は、部屋の片隅にあるシャワー室で汚れを落とした。そして湯をがぶ飲みする。身体の内と外がようやく綺麗になる。胃袋の中は大量の排泄物でパンパンだが……

    シャワー室から出ると、目が覚めて檻から出された糞まみれの母娘が近寄ってきた。堀田はもう帰ったようだ。

    「七海さん、本当にありがとうございました」

    今日子が深々と頭を下げる。

    「本当にありがとう七海。それから…… ごめんなさい。知らなかったとは言え、あなたを傷つけるようなこと、いっぱいしちゃったし、いっぱい言っちゃった…… 本当に、本当にごめんなさいっ!」

    陽葵は今日子以上に深く頭を下げた。

    「ううん、うんちの臭いでイヤな思いをさせたのは私だしね。こっちこそごめんなさい」

    「そんなっ……!」

    「でもよかった……。なんとか終わって」

    「全部七海のおかげだよ」

    「うんち食べるの、慣れちゃっただけだよ……」

    「でもっ! アタシ死んじゃうかと思ったし! この恩は一生忘れないからね、アタシっ!」

    「そんな、大げさだよ」

    「ねえ、七海。よかったらさ、友達になってくんない?」

    「え?」

    「ここ怖くってさ…… 学園の調教室も怖かったけど、ここはなんつーか…… エタイが知れたいって感じ?」

    「……だよね」

    「ママだけだと心細いしさ、友達になってくれると嬉しいんだけど…… 酷いことたくさんしちゃっといてなんだけど…… ダメ……かな」

    「……いいよ、陽葵さん」

    「やったぁっ! ありがとうっ! アタシのことは陽葵でいいよ!」

    「あ、うん」

    「じゃあシャワー浴びてくるね! 今日はホントにありがと! 七海っ!!」

    そう言ってシャワー室へと駆けていく陽葵。

    「ありがとう。陽葵のお友達になってくれて」

    「あ、いえ。こちらこそ……」

    「学校で何があったか、私はあまりよく知らないんですけど、陽葵が酷いことをしてしまったみたいで、本当にごめんなさい」

    「それは本当に…… その、気にしてないので。大丈夫です」

    「ありがとう」

    「これからも陽葵をよろしくね?」

    「あ、はい。こちらこそよろしくお願いします」

    「はい。よろしくお願いします」(ほんと、とってもいい子…… 身体中メチャクチャにされてるのに……)

    「はい」

    「じゃあ私もシャワーを…… そろそろ限界だわ…… うっぷ」

    「2人入るには、その、狭いですけど…… 大丈夫ですか?」

    「大丈夫、大丈夫! じゃあ七海ちゃん、おやすみなさい」

    「おやすみなさい」

     

    ベッドの中、綺麗な身体、清潔なシーツ、無味無臭の口内。療養中のおねえちゃん、ご主人様との誓いのキス、新しくできたお友達。今日はすごく沢山のことが起きた。自分で考え、行動することの大切さも学んだ。 ……玲香さんは大丈夫って言ってたけど、おねえちゃんの火傷は大丈夫かな……。玲香さんとの3P気持ちよかったな…………。陽葵、明日も会えるかな………………。色々考えているうちに、七海は静かに眠りについた。

    夢を見た。私とおねえちゃんとお母さんとお父さん、そして陽葵と今日子おばさんと玲香さん。街のオシャレなカフェのテラス席に座って、みんなで楽しく会話しながら美味しいものを食べている。私の口には歯があって、おねえちゃんには手足があって、みんなオシャレな服を着て。……こんな幸せな夢を見たのはいつぶりだろう。8月のあの日以来初めてかもしれない。特に歯を失ってご主人様に逆らった後、1週間くらいは毎日悪夢にうなされていた。

    ずっと見ていたい。ずっと夢の中にいたい。朝なんて来なければいいのに。美味しそうなプリンが目の前にある。なんかすっごく高級そうなプリンだ。期待に胸膨らませながらスプーンで一口分掬って、口まで持っていって、口を大きく開けて…… いっただっきまー…………

    突如爆音ブザーが鳴り、七海は飛び起きた。夢の内容は……覚えていなかった。