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  • ハードSM小説『奴隷姉妹』 第6章 – 計画

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    I:小さな懸念と大きな懸念

    4月20日、出産予定日まで1ヶ月を切ったある日。七海は既に臨月を迎えていた。流石に臨月の状態で過激なSMプレイを行うわけにもいかず、1ヶ月少し前の叛逆の際に行われた苛烈な折檻をピークに被虐系のプレイは徐々に減り、最近では3穴奉仕の割合が多くなっていた。スカトロプレイだけは過激になる一方であったが……。

    奉仕中の七海の妖艶っぷりはJSPF内でも評判で、昼の集団調教でも夜の少人数調教でも七海は大人気。集団調教では4時間ずっと3P〜4Pが続き、少人数調教でも4回の内容が全て複数人プレイなんて日もあった。被虐系プレイでの体力の消耗はなくなったものの、連日の快楽責めで七海はいつもフラフラの状態。それでも尚、独特な表情と腰使いで必死に奉仕する姿に、鬼畜外道ばかりのJSPFの客たちもみな彼女の虜になってしまっていた。 ……七海からすれば、男を誘惑しようという意図など毛頭なく、飯森や客たちに必死に奉仕しようと頑張っているだけなのだが。

    火傷の治療が終わったペロは、身重の七海の分も過激プレイを一手に引き受けていた。先日ある客がペロの肛門に足2本を突っ込んで以来、脱肛はさらに酷くなり、括約筋も完全に破壊されてしまった。ペロの尻穴は、もはやペニスを挿入しても何の快楽ももたらさず、肛門としてもケツまんことしても無価値の、糞を垂れ流すだけの壊れた下水管だった。

    クリトリスは違法薬物によってさらに膨れ上がり、今や七海の腕よりも太く、長さは30cmを優に超え、短い後ろ足よりも長く伸びて、まるで第3の足とでも言うべき有様だ。乳首も乳房もさらに膨れ上がり、ペロの短い腕で四つん這いになると、乳首どころか乳房までも床に接するまでになった。床に接している部分を「肢」と定義するなら、ペロは既に7本肢のバケモノであった。 ……クリトリスへの薬物過剰投与の影響で女性ホルモンのバランスが崩れ、ペロの子宮は既に妊娠能力を失っていたが、本人含めそのことを誰も知らない。

    次第に壊れていくペロの身体。だが、心は今も変わっていない。互いに糞を漏らしながらポチの膣や肛門に巨大なクリペニスを挿入して、下品な犬後尾で客を楽しませつつも、心のなかでは常に臨月の七海を心配していた。七海と玲香との朝の会話と、その後の姉妹同時調教の時間だけがペロの生き甲斐だった。

    その姉妹同時調教では、姉妹ともにすっかり飯森に隷従し、命令があれば妹は姉を鞭で叩きのめし、姉は喜んで妹の糞を頬張った。レズプレイを命令された場合は、七海は小柄な身体を激しく動かしてペロのクリペニスを膣壁や腸壁でキツく締め付けるのだが、その際七海は、ペロに対しても例の妖艶な視線を送るものだから、ペロは興奮のあまり凄まじい勢いで七海を犯しまくり、結果七海を失神寸前にまで追い込んでしまうのだった。

    陽葵と七海は、午前が特殊調教、午後が集団調教、夜が少人数調教と、同じルーティーンなので顔を合わせる機会が多く、調教以外にも朝の身だしなみチェックや夕飯後のシャワーなど、会うたびに話をするようになった。学園の教室では席が隣同士だったにも関わらず会話が殆どなかった2人だったが、親密の度合いは急速に深まっていった。

    大人気の七海の友人ということで、男たちの陽葵への関心も高く、少人数調教で2人(または今日子を含めた3人)同時に指名されることも徐々に増えてきた。七海の抜群の奉仕テクニックには陽葵も今日子も驚嘆するばかりだったし、特に陽葵は、普段とまるで違う奉仕中の七海の妖艶な姿にすっかりまいってしまっていた。初めて七海とレズプレイを求められた時は、ペニバンで突いた時の七海の表情があまりにエロくて、元々レズっ気など皆無だったはずの陽葵が、興奮のあまり鼻血を吹いてしまったほどだ。

    飯森もまた、七海がこちらに来てからできた友人に関心があり、姉妹同時調教の際に堀田と仁科母娘を呼んで合同調教を何度か行った。ペロは、陽葵が昔七海をイジメていたことを、飯森を介して聞いていたのだが、七海が楽しそうに陽葵と話している姿を見て安堵し、辛い過去や過酷な現実を乗り越えていく妹の勇姿に感動していた。陽葵は手足を切られたメス犬という存在を初めて知って激しいショックを受け、ポチとの下品な後尾にドン引きし、壊れた肛門から絶えず漏れ出る悪臭に辟易としたものの、話してみるととてもいい人だったので安心し、調教前に玲香を含めて5人で話をするのが楽しみになった。

    一方で、母娘の食糞調教も少しずつ進んでいた。酷虐な堀田の調教は相変わらず滅茶苦茶で、度々陽葵にトラウマを植え付けていったが、調教師たちの執拗な調教と、七海の献身的なアドバイスやサポートのおかげもあって、見ず知らずの中年の醜男の毛むくじゃらの肛門に口を付けて直接糞便を貪るくらいは、母も娘もなんとかできるようになった。 ……泣きながらではあったが。

     

    飯森は、絶対服従を誓って以降の七海が可愛くて可愛くて仕方がなかった。どんな酷い命令にも忠実に従うのみならず、命令の根底にある飯森の意図をも正確に把握して、それを実現すべく精一杯努力する。どんなに痛くても苦しくても臭くても不味くても、健気に耐えて耐えて耐え続ける。絶対服従と言いつつ、時に飯森に意見してくるのだが、これがいちいち正鵠を射ていて、なのに七海が言うと不思議と不快にならない。たまに意見を採用してやると、誠実だが無感動そうに「ありがとうございました」と言うのだが、直後の歯茎奉仕ではいつも以上に激しくピストンしてきたりするのが何ともいじらしい。そして喉奥に射精してやると、七海はケホケホと咳込みながら涙目で言うのだ。「ご主人様、ザーメンごちそうさまでした」と。その時の表情……!

    そう、七海の表情だ。臨月を迎えたということもあって、最近は測位や後背位で奉仕させることが多いのだが、激しい奉仕の合間に時々こちらを振り向いてきたときの潤んだ瞳が、儚げな表情が堪らない。強烈な快感に翻弄されながら、ペロのように下品な獣声を喚き散らすのではなく、高く細い声で短く喘ぎつつ、何かを訴えるような目でこちらを見てくる。口で言わずに目で、表情で訴えてくる。

    もっとこの表情が見たい。もっと声を聞きたい。こっちも動いたらどんな表情に、声になるんだろう。見たい! 聞きたい! そうやって最近では七海の奉仕に全て任せず、飯森の方からも動くことが多くなった。向こうに奉仕させている最中なのに、気づいたらこちらが奉仕している。でもそんなことどうだっていい。七海も、こちらの動きとシンクロし、増幅させるような独特な動きをしながら奉仕しているのだから。互いが互いに奉仕し奉仕される。その中で七海の表情はどんどん切ないものになり、声も次第に大きく長くなっていくが、下品にはならずにひたすら可愛い声で泣き続ける。そして始まる連続絶頂。だが絶頂が始まっても彼女はピストンを止めず、筆舌に尽くしがたい目で、声で、表情で必死にこちらを見つめてくる。互いに興奮の極致に至って精を彼女の体内に放った後、ゆっくりと絶頂の波が引いていくと、七海はおもむろにこちらを振り返って、荒い息の合間に掠れた小声で言うのだ。「ご主人様、気持ちよかったですか?」と。その妖艶な顔、声。言葉とは裏腹に、目は別のことを控えめに訴えているように感じる。「ご主人様、もう1回してくれませんか?」 ……その顔があまりに可愛くて、すぐにペニスが復活し2回戦が始まる。最近は毎朝これの繰り返しだ。

    飯森だけではない。JSPFの客たちも、奴隷の玲香や仁科母娘、果てはペロやポチですら七海の虜になっている。七海のことを魔性の女だとか天然のサキュバスだとか言う者もいる。意図してやっているのではなく無意識でやっているから魔性で天然というわけだ。飯森もそう思う。奴隷が主人に奉仕させるとは何事かと思うのだが、あの表情が見られるならそれもいいかとも思ってしまう。何しろあの表情は、元々七海が持っていたものではなく、9ヶ月間飯森が調教してきた結果、身に付いたものなのだから。それに、どうせ被虐系の調教は、今は無理なのだ。ならば出産までの1ヶ月、魔性の七海を楽しむのも悪くない。

    その七海の表情。あれの意味するものも飯森はだんだんとわかってきた。快楽に耐えて奉仕を優先しようという奴隷的義務感と、奉仕をおざなりにして快楽に浸っていたいという性的欲求、2つが七海の中でせめぎ合っている時に、無意識のうちにああいう顔になるらしい。 ……何とも理想的な状態だ。機械的に奉仕するだけの奴隷人形になってもつまらないし、快楽のみを求めて奉仕を軽視するようでは奴隷失格だ。ちょうど真ん中にいる今がベストだ。そう思う。そう思うのだが……

    問題は七海よりむしろ男たちの側にあった。あの顔をされると、飯森も客たちも、陽葵やペロでさえ理性が吹き飛んでしまう。七海の自発的奉仕を遮って、自らの欲望の赴くままに犯しまくりたくなる。そうして身体中を滅茶苦茶に蹂躙されながら、七海も快楽を存分に味わって絶頂を繰り返し、さらに切ない声と儚げな顔で男たちを追い込んでくる。どこまでも深まっていく快楽のスパイラル。七海が大人気なのも頷ける。

    ……だが。男たちがすぐに沸騰してしまうものだから、このところ七海は奉仕している時間よりも犯されている時間の方が明らかに増えてきている。1ヶ月前、飯森に絶対服従を誓った頃はほぼ同じくらいだったのに。それが七海の心の葛藤にも影響を与え、最近では男への奉仕よりも自らの快楽を優先する考えが優勢になりつつあるような気が、飯森はしていた。そして尚悪いことに、あの表情さえすれば自分が奉仕せずとも男たちが快楽を与えてくれるということに、七海は気づきつつあるのではないか……?

    七海は賢い。絶対服従以降明らかに賢くなった。自分の表情で相手がどう変わるかを冷静に分析しつつ、露骨にあの表情を作ったら誘惑していることがバレるので、自分は無意識でやってますという雰囲気を演出しながら、計算された控え目な表情で男たちを意のままに操って快楽を貪っているのではないか? ……だとしたら、それこそサキュバスだ。天然ではなく本物の。

    流石にそんなことはないと思う。あり得ない。だが、ふとそんなことを考えてしまうほどに、最近の七海は蠱惑的だった。天然は天然でい続けることはできない。特に七海のような賢い人間は。 ……今のところ七海のあの表情は無意識の天然だと飯森は確信している。しかしこのままだと近い将来、七海がサキュバス化することもまた確実であるように飯森には思われた。

    だが、奴隷が主人を誘惑するなど決して許されない。奴隷にとっては主人の快楽こそが常に最優先なのであって、自分の快楽は二の次、三の次。それが逆転するなど言語道断だし、そうなることを目論んで色目を使って誘惑してくるようになっては興醒めも甚だしい。

    取り敢えず、5月18日の出産予定日までは無理もさせられないので、天然・魔性の七海を皆で楽しむとしよう。そして出産後、まずはハードプレイを解禁して様子を見る。もし何らかの演技をしているのだとしたら、ハードプレイで余裕がなくなればボロが出てくるだろう。七海が意図的に男を誘惑していたと判明すれば、激しい折檻を加えて再調教する必要がありそうだ。それによって現状の理想の七海が変わってしまうのが惜しい気持ちと、どんなふうに変わるか楽しみな気持ち。だが、飯森の懸念はただの杞憂に過ぎず、ハードプレイが再開されても七海は魔性のままでい続ける可能性もある。その場合は、苛烈な責めの合間にどんな表情を見せてくれるのか楽しみでならない。

    取り敢えず出産前後の予定は決まったし、七海のあの表情に対する対処も決まった。だが、その後については……。やはり考えざるを得ない。もう先送りにはできない。タイムリミットはそこまで迫ってきているのだから。

     

    ……ペロの身体の限界というリミットが。

     

    ペロの身体は間もなく限界を迎える。JSPFが作成した拷問マニュアルを読んだ結果、ペロは近い将来妊娠能力を失うだろうと飯森は予測していた。否、もう既に失っているかもしれない。そうして子宮にまで、内臓にまで薬物の影響が出始めたら、あとは加速度的に体調が悪化し、下痢が続いて体重は激減、歯が残っている場合は全て抜け落ち、脳にも異常が現れて精神と身体機能に様々な障害が起きていく。JSPFでは、そうなったメス犬は価値なしとして四肢を根元から切断し、便槽に落として余生を過ごさせた後、処分することになっていた。 ……飯森はマニュアルを熟読し、ペロが便器となるのは4ヶ月後と予想した。そして便槽に落としてしまえば1ヶ月は保たない。

    4ヶ月後、8月。8月11日。七海の処女を奪ったあの日からちょうど1年後の記念日……。

    飯森は、3月に七海が叛逆した時点では、8月の調教1周年記念日に合わせて七海の四肢を切断し、ペロと同じメス犬にする予定でいた(ただし寿命が激減する違法薬物は摂取させない)。だが叛逆は1日で終わり、その18日後に七海は完全服従し、以降七海は、飯森が思い描いていた理想の奴隷になった。完全服従後の七海はJSPFの客にも大人気で、最近では七海を調教した主人である飯森も、客たちに一目置かれるようになっている。こうなってくると、七海をメス犬にするのが惜しい。8月以降も理想の七海を皆で愛でていきたい。

    だが、ペロの寿命は確実にやってくる。そしてその時、七海はこれまでとは比較にならないほどの衝撃を受けるだろう。昨年の8月に七海が飯森の奴隷となって以来、ペロは七海にとって常に最も大きな存在であり続けた。七海が飯森の調教を受け入れたのも、放課後や登下校時に教師や警察に相談しなかったのも、JSPFでの過酷な調教生活に耐えてきたのも、飯森に完全服従を誓ったのも、理想の奴隷・魔性の女・天然のサキュバスとなったのも、全てはペロの、最愛の姉・光希の存在ゆえだ。そのペロがいなくなる。全ての前提が崩れ去る。そうなれば今の理想の七海も儚く消え去ってしまうに違いない。だが、それだけでは終わるとは思えない。ペロの死によって七海の心が壊れてしまう可能性はかなり高いと飯森は見ている。だが、それだけは絶対に避けねばならない。

    飯森は、七海をペロと再会させるというアイディアを思いついた昨年の秋から、さらに言えば、光希が逃亡罪によって手足を失い、同時に例の違法薬物を過剰投与されたと聞いた時から、このペロの寿命問題についてずっと考えてきた。だがいくら考えても答えが出ない。そうこうしている間に姉妹の絆はさらに強固なものになってしまった。……そろそろ本腰を入れて熟考しなければならない時が来たようだ。

    ……堀田氏に相談してみるか。あの人ならJSPFの幹部だし、七海を大層気に入っている。調教歴は自分よりも遥かに長いから、七海に姉の死を受け入れさせる何らかのアイディアを持っているかもしれない。うむ、明日にでも聞いてみよう。

    ああ、七海。愛しい七海。もっと…… もっともっと愛してあげるからね……!

     

    II:計画

     

    いよいよ七海の出産予定日が近づいていた。

    奴隷にとって妊娠は不可避である。JSPF専属の奴隷たちの場合、奉仕の際に避妊は一切行われないので(ただし専属調教師はパイプカット済み)、奴隷たちはあっという間に客の子供を妊娠する。途中で流産してしまう場合もあるが、専属奴隷は100人を超えるため、毎週のように公開出産ショーが行われており、奴隷は激痛と快楽と羞恥と絶望の果てに赤子を産んでいく。出産後、赤子は直ちに親元から離され、彼(女)らは両親の顔も知らぬままJSPF内の養育施設(男女別)へと送られて、奴隷2世として徹底的な教育・調教が施された後、6〜12歳頃に全世界に向けて出荷されるのだ。

    玲香は出産を1回・流産を1回経験しており、今日子は学園での調教中に堀田の子を孕んで現在妊娠3ヶ月目、陽葵は昨日名も知らぬ中年客の精子によって受精したが、本人含めその事実を誰も知らない。ペロは、メス犬となってから短期間に3回妊娠しているがいずれも初期に流産し、現在は妊娠能力を失っている。

    専属奴隷でない会員客の個人奴隷の場合、公開出産ショーへの参加・出産後の母子の処遇等は会員客に一任されている。ショーには参加せず、小さな分娩室を借りて自分一人で赤子を取り上げる主人もいれば、JSPFのショーよりもさらに過激な拷問出産ショーを開催して、妊婦や胎児を死亡直前まで追い込む主人もいる(稀に死亡するケースもある)。産まれてきた赤子については、自宅に引き取ってメイドに世話をさせたり、JSPFの養育施設で育てた後に引き取ったり、そのまま売却して大金を入手し次の奴隷調教のための資金にしたり、こちらも色々である。中には我が子を食材と捉え、フォアグラよろしくエサを過剰摂取させた上で数年後に生きたまま解体し、肥大化した幼児の肝臓を食すという外道行為を平然と行う食人マニアもいる。奴隷の子は奴隷。所有「物」だ。売ろうが食べようが全て主人の自由なのである。

    七海の場合は、JSPFの公開出産ショーで出産させ、産まれた子供はJSPFの養育施設で6歳くらいまで育ててもらった後、女児なら引き取って母娘奴隷とする、男児なら売ってカネに換える…… というのが、七海をJSPFに連れてきた頃に飯森が思い描いていた未来であった。直後に七海の胎内にいるのが女児であることが判明した。

    だがこの未来は、飯森が堀田に相談したことで大きく変わることとなった。

    「なるほど…… 七海のあの表情にはそういう事情があったのか。なかなか面白い話だな」

    「ええ…… ですが……」

    「ああ。もう1つの方は難問だ。今ペロが死ねば、七海は恐らく壊れるだろう……」

    「そうですよね……」

    「そうだなぁ…… うーむ…………」

    「…………」

    「ふむ…… ん? おう、そうか! 「人質」役をペロから産まれてくる女児に引き継がせるというのはどうかね?」

    「……! そうか! 娘を人質に取ればいいのか!!」

    「これまではペロがいたから七海という奴隷が成り立っていた」

    「その役を娘にやらせればいいわけですね」

    「そうだ。そのためにはまず、七海が娘を溺愛するようにならんといかんが…… 現状はどうなのかね? 七海は君との娘をどう思っているのかな……」

    「妊娠当初は絶望していたようですが、絶対服従を誓って以降は愛情が日に日に増していっているようです」

    「ふむ…… だが姉の代わりとしては、まだ弱いな」

    「ですね」

    「出産後すぐに養育施設に預けず、七海に子供の面倒を見させるか……。ベッドルームで育児をさせたら他の奴隷の反感を買うだろうから、出産以降は七海専用の部屋を用意して、そこで育児をさせつつ、食事や就寝、調教も全てそこで行う」

    「なるほど。そこで娘に対する愛情を深めさせ、七海の母性本能を高めさせるわけですね」

    「うむ。調教と育児の両立は難しいだろうから、育児のサポートを行う者が必要になるな……」

    「玲香はどうでしょう。ペロとポチの世話をしている雑用係です。七海とも仲が良いようです」

    「あいつか…… 使えるな。ペロとポチの世話を他の雑用係にやらせれば、かなりの時間が確保できる。まぁ、ペロは便器になってしまえば世話は不要だがな。その時間で玲香に育児のサポートをやらせよう」

    「そうやって玲香のサポートを受けながらも毎日娘の育児を自ら行うことで娘への愛情が膨らんでいけば、別れ別れになるのを恐れるようになりますね」

    「その通り。言うことを聞かなければすぐにでも娘を養育施設に送る。そうなれば娘とは永遠に会えない。そのうちどこぞの飼い主に買われて酷使された挙げ句、幼くして惨殺されるだろう。 …そう言えば良い」

    「まさに人質ですね」

    「娘の方は正直何とでもなるが…… ペロの方は難しいぞ。最も重要なのは、ペロの死は寿命であって七海のせいではないということを本人にきちんと認識させることだ。ペロの寿命が縮まったのは薬物のせい、ペロが逃げ出したせい、つまりは自業自得だと」

    「まあ、本を糺せば全部私のせいですが(笑)」

    「それでも良い。君のせい、もしくはJSPFのせいということになれば、怒りの感情が湧くだろう。それならば御しやすい。怖いのは、姉の死を自分のせいだと思い込み、自責の念で押し潰されて自我崩壊するパターンだ。これだけは避けねばならぬ」

    「ええ。となると出産の後、なるべく早い段階で、ペロの寿命が近いことを2人に明かした方が良さそうですね」

    「だな。女医を同席させて、医学的見地から回復も延命も不可能であることを説明させる。実際不可能だしな……」

    「午前中の特殊調教は毎日ペロを七海の部屋に運ばせます。日に日に体調が悪化していくペロを目の当たりにすれば、七海もペロの死期が近いことを悟らざるを得ないでしょう。ペロは恐らく、死は自分のせいだと言って七海を諭すと思います。まあ、私のせいだとは言うかもしれませんが。少なくとも七海のせいだとは言わないでしょうし、思ってもいないでしょう」

    「うむ。あとは自殺と逃亡だな。自殺に関しては、お前が死ねば娘が悲惨な人生を歩むと言って脅す」

    「逃亡は…… 七海を専用の部屋に軟禁してしまえば防げそうですね」

    「だな。それと、七海と仲の良い玲香や陽葵も使えるかもしれん」

    「確かに。これも考えてみます」

    「次に我々だ。我々も耐えねばならんことがある」

    「??」

    「ふふっ…… 七海のあの表情だよ。私も含めて、どうもあの目を見てしまうとレイプ衝動が高まってしまうのだが…… しかしここは心を鬼にして、七海にもっと奉仕させないと駄目だ」

    「別れの悲しみを忘れさせるためですか」

    「そうだ。我々に犯されている間、七海は好きなだけ悲しみに浸れることができる。悲しみはどんどん膨れ上がっていき、やがては破裂して再起不能となってしまうだろう。そうならないためには常に自発的に奉仕させて、悲しみを忘れさせることが肝要だ。」

    「奴隷としての務めを果たさずに悲しみに浸ってばかりいたら、娘ともお別れだぞと脅せば、より効果的ですね」

    「くくく…… そうだな」

    「ご助言ありがとうございました。おかげでなんとかなりそうです!」

    「それは良かった。七海は壊すには勿体ない逸材だからな。ペロの件は難問だが、調教師としての君の腕の見せ所でもある。楽しみにしているよ」

    「ありがとうございます。これで七海も、娘も、末永く愛してやることができそうです」

     

  • ハードSM小説『奴隷姉妹』 第4章 – 叛逆

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    七海がJSPFに移って2ヶ月少し経った2月28日、昼の12時過ぎ。

    飯森は七海とペロを散々いたぶった後、会員専用のレストランで昼食を摂るべく、メス犬区画と一般区画を結ぶ暗い階段をゆっくりと登っていた。

    この2ヶ月間、飯森は施設にある様々な調教用具を使って、七海の調教を堪能してきた。ペロによる説得が功を奏し、七海は施設からの脱走を試みることもなく、日々の調教をどうにかこなしていた。膣・肛門・口を使った奉仕技術は長足の進歩を遂げたし、マゾの被虐快楽にも完全に目覚めて、鞭や蝋燭、針責めに三角木馬でも絶頂を繰り返すようになった。JSPFの会員たちにも七海は概ね好評のようで、ここまではほぼ順調と言って良いだろう。

    七海の身体も少しずつ変化している。妊娠6ヶ月目となり腹部の膨らみはかなり大きくなってきた。

    胸・腹・背中・腕・脚には新たな刺青が増えた。乳首とクリトリスへの定期的な薬液投与も引き続き行われ、足の親指より少し大きい程度にまで膨らんだ。尚、ペロの乳首とクリトリスを短期間に無理やり巨大化させた薬物は、深刻な副作用をもたらす危険な代物なので、七海には使っていない。肛門はさらに拡張されてたまに脱肛するようになり、飯森の拳をすんなり飲み込むまでになっていたが、括約筋は未だ切れてはいない。こちらも順調であった。

    だが不満が全くないわけではない。JSPFでの調教は、木下家の頃とは比較にならないほど苛烈である。それでも七海はなんとか耐え抜いてきたのだが、特に夜の少人数調教の際、体力の限界からか奉仕が杜撰になり、ペニスに歯を当てるなどして指名客からお仕置きを受けることが多かった。

    七海はJSPFで寝起きし、他の奴隷たちと同じように調教を受けているものの、JSPF専属の奴隷になったわけではない。あくまで飯森個人の奴隷だ。そのように個人所有の奴隷をJSPFでシェアする場合、調教は飼い主の要望に沿って行われ、脱走罪を唯一の例外として、懲罰の内容も飼い主が自由に決めて良いことになっている。七海の場合、身体に一生痕が残るような激しい調教やお仕置きはNGという要望を飯森が出していた。

    JSPF専属の奴隷の場合、例えば口奉仕中にペニスを軽く噛んでしまうと、故意でなくとも激しく折檻され、それが5回続くと麻酔なしで歯を1本抜かれる。イラマチオが苦手で、残り本数の少ない母娘奴隷が、互いの歯を1本ずつ抜くよう命令されるなどといった場合もある。尚、故意に噛んだ場合は最悪ペロのように無麻酔全抜歯だ。

    七海は、特に夜の少人数調教の際に、不注意から何度もペニスに歯を当ててしまい、その都度厳しく折檻されたものの、個人奴隷であるが故に抜歯だけは免れてきた。

    だが、それにしても噛む回数が多い。平均すると2日に1回は噛んでいる。JSPF専属の奴隷なら既に6本失っている計算だから、このままのペースだと1年後には歯が1本も無くなってしまうことになる。どうやら七海はイラマチオが苦手なようだ。

    しかし、飯森の要望で抜歯は免れることはできても、折檻そのものが免除されるわけではない。

    過酷な折檻が続けば、翌朝の個別調教までに疲労が回復しなくなる。そういう虚ろな状態の七海を調教しても面白くないし、その後の集団・少人数調教でも折檻を受けて疲労がさらに蓄積し翌朝も……という悪循環に陥りやすい。実際そういうケースがこのところ増えてきている。飯森はそれが不満だった。会員客の暴虐が不満なのではなく、イラマチオごときでお仕置きを受けて安易に体力を消耗する七海が不満だったのである。

    そこで飯森は、七海の歯を全て抜くことに決めた。歯が無くなればそもそもペニスを噛むことができなくなる。これで根本解決というわけだ。

    JSPFには歯のない奴隷が多い。ペニスを噛む以外にも様々な理由によって奴隷は1本ずつ歯を失っていく。故意に噛むことを繰り返して全抜歯された奴隷もいる。個人所有の奴隷の中にも、懲罰ではなく飼い主の趣味によって全抜歯された者が少なからずいる。そもそも奴隷用の食事が歯の無いことを前提とした内容になっているのだ。

    個人所有の奴隷の歯を抜く場合、飼い主は麻酔の有無を自由に決めることができる。七海は妊娠6ヶ月であり、この時期に麻酔なしで全抜歯した場合、激痛によるショックで流産する可能性が高い。妊娠初期というわけでもないし、ここは全身麻酔をかけた方が無難だろう。

    ……七海には抜歯することを知らせず、JSPFの専属歯科医の監修の下、七海に全身麻酔を施した上で飯森自身が彼女の歯を全て抜き去り、抜歯痕が完治するまで療養室でじっくり眠らせて、ついでに体力も回復させる。そして目を醒まして歯が無くなったことに気づいた瞬間の七海をじっくり観察するのだ……。よし、これでいこう……!

    そして最終的には…………

    飯森は階段を登り終え、虹彩認証用の端末を覗き込んだ。端末にうっすら映り込んだ顔には、これまでにないほど醜悪で残忍な笑みが浮かんでいた。

     

    II:誕生日プレゼント

     

    その10日後、3月10日。この日は七海の16歳の誕生日である。

    七海は療養室の個室ベッドで目を醒ました。

    いつもの89番のカプセルベッドではない広々とした部屋。疲労が蓄積して重かった身体が嘘のように軽くなっている。違和感を覚えつつも上半身を起こした七海は、身体を伸ばそうとした直前、口の中にも違和感があることに気づいた。

    え? あれ? なんか変…… 歯が…… え? 歯が、ない!? なんで!? えっ!? ウソでしょ!!? ちょっと……!!!

    ベッドの足側には壁が接していて、そこには大きな鏡が付いている。七海は鏡の前で恐る恐る口を開けてみた。

    そこには歯が1本もなかった。ただピンク色の歯茎しかなかった。愕然とする七海。全身が震え、口の中も震え始める。が、歯がないのでカチカチという音がしない。口を閉じると、入れ歯を外した老婆のように頬が痩けてしまっている。なにこれ…… どういうこと……!? なんで!? なんでっ!!?

    七海の目からは大粒の涙が溢れ、顔面は蒼白。脈拍が異常に上がって心臓が今にも飛び出そうだ。歯茎の、全身の震えが止まらない。鏡の前で座り込んだまま、立ち上がることもできない。あまりのショックにベッドの上で少量の小便を漏らしてしまっていたが、そのことに気づくことすらできなかった。

    鏡の向こう、マジックミラー越しに裸の飯森がいた。長い眠りから覚めた七海が、歯が無いことに気づき、狼狽え、慌てふためき、小便を垂れながら絶望の涙を流す……その一部始終を、自らのペニスを扱きながらじっと観察していた。飯森もまた興奮し、その手は僅かに震えていた。

    ああ、やはり良い。処女を散らした時、姉と再会させた時、それ以来だ。絶望に染まる七海の顔は何度見ても見飽きない。なんて…… なんて可愛いんだ! もうイきそうだ! 駄目だ、ここで出すなんてあり得ない! 勃起しすぎて痛いくらいのこの剛棒を、あの惨めな歯茎穴にぶち込んで、思いっきり中出しするんだ……!!

    飯森は逸る気持ちを抑えつつ、足早に隣室へと向かった。

    個室に入ると何も言わずにベッドに上がり、パニック状態にある七海を仰向けに押し倒す。はち切れんばかりそそり勃った飯森のペニスを見た瞬間、咄嗟に口を噤む七海。だが、歯という防壁の無くなった口は、やすやすとペニスの侵入を許してしまう。飯森は巨根を根元までゆっくり挿入すると、いつものようなイラマチオはせず、歯茎の感触を楽しみながらゆっくりと出し入れを開始した。

    七海は強烈な違和感に苛まれていた。歯の無い口。歯茎に直接ペニスが触れる。舌や唇や喉だけでなく、歯茎を通じてその熱さ・硬さが直に伝わってくる。何この感じ……気持ち悪っ! そして同時に悟った。飯森はフェラチオのために七海の歯を全部抜いたのだ。そんなくだらないことのために、私の大切な歯を、1本残らず全て。おねえちゃんと同じように!

    イラマチオの時のような苦痛は無かったが、七海はすぐに嗚咽が止まらなくなった。歯はもう二度と生えてこない。この違和感がこれからの日常になるのだ。この気持ち悪さが、この悲しさが、この絶望が……!!

    一方の飯森は恍惚の極みにいた。こんなに気持ちが良いのか、七海の歯茎は。飯森はJSPFの会員になって長いので、歯茎フェラの経験は豊富だ。失神した七海の代わりに、ペロの歯茎穴を精液便所に使ったことも何度もある。だが、何なんだろう、この気持ちよさは。愛する七海だとこうも違うのか。

    柔らかな歯茎を通じて七海の体温が直に伝わる。歯茎フェラの真髄は歯茎によるペニスの甘噛みにあるのだが、七海はお仕置きを恐れているのかペニスを噛んではこない。ただ触れるだけ。歯に比べて柔らかい感触と高い温度、ただそれだけ。抜歯奴隷たちの熟練の歯茎フェラには及ぶべくもない。なのに……! 16歳になったばかりの愛する少女の健康的な歯を、ただ己の欲望のためだけに1本残らず奪ってしまったのだ。取り返しの付かないことをしてしまった。なんて罪深い…… 背徳的な快感!! ダメだ!! 出る!! 出るっ!!!

    口に挿れる前から暴発寸前だった飯森のペニスは、七海の歯茎の感触だけであっという間に限界に達した。飯森はいつものように喉奥で発射せず、ペニスを少し引き抜いてから七海の口内で思いっきり射精した。

    「んぶうううううっ!! んぷっ!! あぶぇっ!!」

    姉との再開直後に七海の直腸に放った時に勝るとも劣らない、大量の精液。腰が抜けそうになるほどの圧倒的な快感と開放感。そして達成感と征服感。飯森は肩で息をしながらしばらくそれらを堪能していたが、やがてゆっくりとペニスを引き抜いた。

    「まだ飲み込むな。口を大きく開けろ」

    「うあぅ……」

    「早くしろ」

    「…………んあぁあああぁああああぁ」

    七海は未だ嗚咽が止まらず、シクシクと泣き続けていたが、それでも命令通りに口を開けた。絶望と屈辱で、口内が細かく震えている。虫歯1つ無く健康的で真っ白だった歯は全て消え失せて、口内は肉の色のみ。人間性の欠片もない、オナホールのような口。そこを大量の白濁液が埋め尽くして汚らしく糸を引いていた。まるで使用後のオナホールのように。ああ、なんて背徳的な紅白模様なんだろう……!

    「いいぞ。飲み込め。飲み込んだら口を開けろ」

    「……こくんっ」

    七海は目を瞑って精液を飲み込むと、言われた通りに再び口を開ける。

    白濁は喉の奥に消え、そこにはただ肉の色だけが広がっていた。老婆のように歯が1本もない口内、しかし老婆のそれとは違って若く健康的なピンク色だ。90歳のような見た目と、16歳のフレッシュな色艶。そのアンバランスが堪らない。飯森はもう1度その肉穴を味わいたいという欲望をなんとか押さえ付けると、七海に話しかけた。

    「誕生日おめでとう、七海」

    「…………」

    「何か言うことはないのか?」

    「…………」

    「ふふ…… どうした。遠慮するな」

    「……ごシゅジんサま」

    歯が無いのでサ行とザ行が言いにくそうだ。

    「なんで…… なんで……」

    「お前はイラマチオが苦手だったからな。俺相手の時もたまに噛んでたし、俺以外の客のちんぽにもしょっちゅう歯を当ててたそうじゃないか。その都度お仕置きされるのも大変だろ? だから根本的な処置を施してやったってわけだ」

    「そんな……」

    「歯を抜く際には麻酔をかけてやったから痛みも無かったろ? 俺からの誕生日プレゼントだ。 ……感謝しろよ?」

    「…………」

    「どうした。感謝しろと言ったんだ」

    「……………………」

    「言葉と態度で示せ」

    「………………………………」

    「七海」

    「…………………………………………」

    七海は悲しみの渦に飲み込まれていた。飯森の…… ご主人様の命令に返事をするとか、無視するとか、逆らうとか、そんなことを考えるような余裕も無いほど、ただただ悲嘆に暮れていた。

    これまでも七海の身体には様々な改造が施されてきた。腫れ上がった乳首やクリトリス、それらに穿たれたピアス、醜い刺青、拡張された肛門……。だが、そんなのとは比較にならない。歯を失ったのだ。それも1本残らず全て! 永久歯を失ったら歯は文字通り永久に生えてこない。死ぬまでこのまま。死ぬのは1年後か80年後か知らないが、それまでずっとこのまま。入れ歯を嵌めなければ硬いものはもう二度と噛めない。ビスケットも煎餅も、パンも肉も魚も野菜も、硬いものは全て……!!

    そういえば、JSPFに連れて来られて以来、不味い流動食と糞尿と吐瀉物しか口にしていない。硬いものは何一つ食べていない。そうか。この狂った施設では、歯は不要なんだ……。それに、待って? 硬いもの…… 1つだけ口に入れてるじゃない、毎日毎日。そう、おちんぽ。おちんぽを口で奉仕するのにも歯は必要ない。それどころか邪魔ですらある。だから除かれたんだ……!

    でも、理屈はそうかもしれないけど、だからって寝てる間に勝手に抜くことないじゃない! 自分は今のところこの施設から逃げる気はないが、いつか警察が乗り込んできて犯罪者たちを全員逮捕し、私たちを解放してくれる可能性はゼロではない。そうして万が一元の生活に戻れた時、歯が無かったらどうやって食事をすればいいの? この歳で……16歳で入れ歯を嵌めろっていうの!? ありえないよそんなのっ!!

    目の前にご主人様がいる。応答のない七海に対して怒るでもなく、じっとこちらを見ている。返事を待っているのだ。……何と答えたらいいのだろう。感謝の言葉と態度を示す…… 歯を抜いてくれてありがとうございますって礼を言って、フェラすればいいのだろうか。姉のように歯茎でおちんぽを扱きながら、精液をくれと懇願しろというのか。

    ……………………冗談じゃない!!

    もうたくさんっ! 私とおねえちゃんの人生をメチャクチャにして、身体もメチャクチャにして、それで礼を言えっていうの!? いい加減にしてっ! 正直怖いけど、逆らったら何されるかわかんないけど…… もう無理っ! こんなの耐えられないっ!! ふ…… ふ……

    「ふ…… ふ……」

    「…………」

    「ふざけんなああああああああああっ!!!!」

    「ほう…………」

    「勝手に…… 寝てる間に勝手に抜くだなんて、そんなんありえないでしょっ! なんてことすんのよ! これが…… こんなのが誕生日プレゼントですって!? それでお礼を言って、奉仕しろって、ふざけてんの!? そんなことするわけないでしょっ!! いい加減にしてよ! 私の歯……返してよ!! おねえちゃんの歯も手足も、お父さんもお母さんも…… 私たちの身体を、わたしの人生を返せええええええええええええっ!!!!」

    これまで溜め込んできた想いが一気に爆発する。目に大粒の涙を溜め、全身を恐怖で震わせながら、七海はご主人様を…… 憎き伯父を睨みつけ、感情の赴くままにまくし立てた。歯が無いのでしゃべりにくい。老婆のようにフガフガとした発音になる。それが尚のこと悲しく悔しく腹立たしい。

    「もう限界! 奴隷とかご主人様とかもううんざり! あんた異常よ! あんたもこの施設も、みんな異常! 狂ってる! もうこんなのイヤ! あんたなんか大っ嫌い! 顔を見たくない! 今すぐこっから出てって! 出てけぇっ!!」

    勇ましいことを言いつつも、震えと冷や汗が止まらない。怖くて堪らない。こいつに逆らったら何をされるかわからない。でも、こいつに従うのはもうイヤ。勝手に歯を抜くようなヤツの言うことなんて聞けるわけがない。もう私に構わないで。奴隷失格の私なんか放って、今すぐ部屋から出て行って。お願いっ……!!

    ……飯森は七海の反応に驚いていた。

    七海はこれまでおとなしく飯森や会員客たちの命令に従ってきた。元来の性格にもよるのだろうが、反抗的な態度を示したり、ペロのように卑しいメスとして振る舞ったりといった、積極的な行動を取ることは殆どなかった。今回も、歯を失った事実を消極的に受け入れ、おとなしく命令に従うのかと思っていた。まさか、ここまで激しく拒絶するとは。

    飯森を睨みつけてくる七海の鋭い目。だが全身細かく震えてもいる。恐らく怖いのだろう。飯森に逆らったらどんな目に遭わされるかわからない。それでももう我慢できない。 ……そんな感じの、怒りと憎しみと恐怖に満ちた目だ。この目を見るのはいつぶりだろう。

    ここに来た初日、ペロの変わり果てた姿を見て呆然とする七海を押し倒して肛門を激しく犯した後、七海にペニスを掃除させた時に一瞬こんな目になった。ペニスを噛まれるかと咄嗟に身構えたが、ペロの説得によって七海は思い留まり、目もすぐにいつもの目に戻った。

    その前は…… 処女を奪った日の翌朝、姉の陵辱映像をタブレットで見せてやった時だ。木下一家を地獄に叩き込んだのが飯森であることを知ったあの時も、七海の目は激しい怒りに燃えていた。だが直後、姉が人質に取られたことを知り、七海は怒りを抑えて飯森たちの奴隷となることを受け入れたのだ。

    今回が3回目。だが前2回は、激昂の原因はいずれも姉だった。今回は違う。七海は初めて、姉ではなく自分自身に対する理不尽極まりない扱いに憤激している。内向的で感情をあまり表に出してこなかった七海が、珍しく感情を剥き出しにしている。頬の痩けた間抜け面で、恐怖に怯えながらも必死にこちらを睨んでくる。その鋭い眼光、射るような瞳の輝きはまるでペロの、否、以前の光希のようじゃないか。なんて…… なんて可愛いんだ!!

    飯森は、内向的でおとなしい七海が、嫌々ながらも理不尽な命令に黙々と従う姿が堪らなく好きだった。だが、七海にはこんな一面もあったのか。さすがは姉妹、まるで光希のようじゃないか。これは面白い。光希は絶望に飲まれてメス犬ペロへと堕ち、瞳の輝きを失った。では同じような絶望を味わった時、七海はどういう行動に出るのだろう。瞳は曇るだろうか、それとも……?

    だが「それ」を実行するのはもう少し後にしたい。今はそれよりも、歯を失った七海を存分に楽しみたい。それに胎児への影響も心配だ。出産予定日の5月18日前後に無事出産が終わってしばらくしたら……そうか、8月11日だ。七海の処女を奪った日。あれからちょうど1年経った記念に、最大級のプレゼント=絶望を七海に贈るとしよう。それまであと5ヶ月。これまで以上に過酷な調教生活を送らせてやるか! 俺に逆らった罰として……!!

    そして最終的には…………

    飯森の顔がみるみる歪んでいく。

    獲物を狙う肉食獣のごとき鋭く残忍な目。口の端が上がり、ヤニまみれの黄ばんだ歯が見えている。なんて醜く不気味な顔なんだろう……。だが七海は嫌悪を感じるどころではなかった。この顔は、主人に逆らった奴隷をどうやってお仕置きするか、考えている顔に違いない。怖くて怖くて堪らない。七海は蛇に睨まれた蛙のように全身が硬直し、歯の根が合わないほど震え上がった(歯はもう無いが)。

    七海は、飯森に逆らってしまったことを今更ながらに後悔していた。だが時既に遅し。今から許しを請うたところで聞き入れられるわけがない。それに、勝手に歯を抜いた飯森を許すことは、どうしてもできない。感謝の言葉など絶対口にしたくない。できるわけがない。でも怖い。何も言ってこないのが余計に怖い。せめて何か言ってよ! ねえ! ねえってば!!

    その時ブザーが鳴った。朝8時、午前の調教開始の合図だ。

     

    III:反逆する姉妹

     

    「従いてこい、七海。9号室へ行くぞ」

    「…………」

    「……来い」

    「…………いや …………いやあああっ!!」

    従いて行くのが怖い。何をされるかわからない。いや。行きたくない。私のことはほっといて! いやぁっ!!

    「……そうか。わかった。では今日はここでお前を調教してやろう」

    飯森は静かにそう言うと、スマホを取り出した。

    20分後、嫌がる七海をM字開脚の状態で縛り、天井から仰向けに吊るしたところで、大きなキャリーケースを持った裏沢が療養室に入ってきた。続いて見知った面々、木下家で七海を調教してきた調教師たちだ。裏沢が早速ケースを開ける。中にはペロが入っていた。

    「おねえチゃんっ!!」

    「七海?」

    真っ暗なケースから明るい部屋にいきなり出されたペロは、目をショボショボさせながらも、自分を呼ぶ妹の姿を探した。何だろう…… 何かおかしい気がする……。

    ペロはこの10日間、七海は体調不良だと聞かされていた。午前中の同時調教はペロ単独の調教の時間となったが、飯森はペロ単独にはそれほど興味がないため調教は中止となることが多く、今朝もペロは雑用係の玲香に身体を洗ってもらった後、9号室の隅に転がりながら妹の心配をしていた。

    そうしたら急に裏沢がやってきてケースの中に押し込まれたのだ。メス犬区画以外で調教される時はケースに入れられて運ばれることになっているし、七海との姉妹同時調教をメス犬区画の外で受けたことも何度かある。ペロは、七海の体調が回復したので、メス犬区画でないどこか他の場所で七海と一緒に調教を受けるのだろうと推測していた。そして推測どおり七海に再会できた。ここまではいい。おかしいのはそこじゃない。そこじゃなくて……

    「おねえチゃん…… ああ…… みツきおねえチゃん……」

    声だ。七海の声がおかしい。「ち」と「つ」が上手く言えていない。猿轡でも噛まされているのだろうか? いや、呂律が回ってないこのフガフガした喋り方、どこかで……

    ようやく瞳孔の焦点が合ってくる。七海はどうやら正面にいるようだ。顔。逆さまの顔。10日ぶりに見る七海の顔、頬、口の中。

    「あぁぁぁ…………」

    ペロは小さな声を上げた。

    先程玲香に身体を洗ってもらった時にバスルームで見た自分の顔。昨日一緒に調教された8号室のポチの顔。それらと同じ顔が目の前にあった。老婆のように頬の痩けた痛々しい顔が。そうか。10日間の休養はそういうことだったのか。……ペロの目から静かに、しかし大粒の涙が溢れ出した。

    七海は幼い頃から感情をあまり表に出さず、笑い方も控えめだった。太陽のように明るい姉とは対照的に、月の光のようにそっと優しく輝く七海の微笑。光希は、自分や両親に向けられるその控えめだけれども温かい笑顔が大好きだった。だが、あの笑顔は二度と見られない。もう二度と。

    この施設にいる限り、歯の有無に関わらず笑顔など望むべくもないが、負の感情によって一時的に笑顔が作れないのと、顔の形が変わってもう二度とあの笑顔が作れなくなるというのでは、根本的に意味が違う。内向的で不器用だけれども、姉に対しては常にあの笑顔を向けてくれた最愛の妹・七海。どんなに控えめだろうと、光希にとってそれは満面の笑みであり、優しい思い出であり、希望の象徴でもあった。

    それが永久に失われてしまったのだ。悲しい。悲しくて悲しくて仕方がない。涙が滂沱の如く止めどなく溢れ、痩けた頬を伝ってぼたぼたと流れ落ちていく。

    自分の場合は、口の中に入ってくるペニスを片っ端から噛みまくったのが原因だった。全身拘束された上で麻酔なしで全ての歯を抜かされた。忘れたくても忘れられない、あの凄まじい激痛。七海もあれを味わわされたのだろうか。少なくとも姉妹同時調教の際には、七海が飯森のペニスを意図的に噛んだことは一度も無かったはずだが……

    ペロは、七海の隣に立ってニヤついている飯森に視線を移した。だが力が入らない。どれだけ憎悪を込めて睨んでも、妹の歯はもう戻らないのだ。ペロは激しい虚無感に襲われて飯森から視線を外した。

    「ほう…… お前は怒ったりしないんだな。なんだかこれまでと逆だなぁ……」

    「…………」

    「安心しろ。麻酔は打った。麻酔なしで全抜歯したら流産確定だからな」

    「…………」

    「感謝しろよ? ペロ」

    そうなのか。あの痛みは感じずに済んだのか。良かった…… いや全然良くないが。

    「七海は感謝する気がないらしい。感謝を言葉と行動で示せと言ったんだが、もの凄い剣幕で拒絶した。主人である俺に逆らったんだ」

    「うう……」

    「……えっ!?」

    「よってこれから罰を与える。ペロ、お前にも手伝ってもらうからな。だからお前を呼んだんだ」

    「…………」

    ペロは驚いた。罰とか手伝えとかそんなことではなく。七海…… ご主人様に逆らったんだ…………。

    ペロはこれまで七海とともに飯森の調教を受けてきたが、七海は以前の光希のように反抗を繰り返すでもなく、現在のペロのように進んで醜態を晒すでもなく、忠実に、だが消極的に飯森の命令に従ってきた。七海の性格を知っているペロにとって、七海の振る舞いは不自然なものではなかった。その七海が飯森を拒絶したという。

    恐らく七海は、抜歯に伴う傷が癒えるまで10日間麻酔で眠らされ、今朝起きて歯が無くなったことに初めて気づいたのだろう。顔じゅうに精液が付いているから、歯を失ってパニックになっている七海の口を飯森が使ったに違いない。いくら麻酔で眠らされて無痛だったとは言え、そんな無体なことをされて平静でいられるわけがない。そう考えれば七海の怒りは至極真っ当なものだし、飯森に逆らったのも当然だ。

    ……目の前で沈黙している七海の顔は、恐怖で引き攣り、全身が細かく震えている。

    勝手に歯を抜いた飯森を許すことは到底できないが、逆らった「罰」が怖くて堪らないのだろう。これまで唯々諾々と飯森の命令に従ってきた七海が、(恐らく)初めて逆らったのだ。しかも、同意なしに勝手に歯を抜くなどという蛮行を平気でやる男に。

    ペロはこれまで七海に、絶対に逃げるな、歯向かうなと何度も何度も忠告してきた。七海はその教えを忠実に守ってきたが、その結果がこれだ。どれだけ従順になっても、結局は歯を失ってしまった。このままでは手足もそのうち失ってしまうかもしれない。これでは逃げたり歯向かったりした場合と何も変わらないじゃないか。麻酔なしでの抜歯や四肢切断の痛みは筆舌に尽くしがたいが、それでも一時的なものだ。痛みが引いてから死ぬまで、ずっと不自由な生活を強いられることには変わりがない。

    ペロは、七海が模範的な奴隷になれば、オークションで誰かに落札されてこの地獄から抜け出せるものと信じてきた。だが、たとえ抜け出せたとしても歯や手足が無ければマトモな生活は送れない。それでは意味が無い。否、たとえ総入れ歯で生涯寝たきりだったとしても、ここよりは遥かにマシであろうが、ペロは七海が五体満足な身体でこの施設の外に出ることをひたすら願って、この2ヶ月を過ごしてきた。だが、その願いは全く無意味なものだったのだ……。

    (七海は飯森所有の奴隷であるため、飯森が七海に飽きれば、彼女をJSPF主催のオークションにかけて売り捌くことも可能だ。また、飯森が飽きて七海をJSPFに売却すれば、七海はJSPF専属の奴隷となるため、模範的な奴隷になればオークションにかけられることになる。だが、飯森はどちらをする気も全く無い。そしてペロも七海も、こうしたオークションの具体的な流れについては知らない。)

    ペロは絶望的な気持ちになっていた。外に出ることを考えること自体無意味なら、反抗するだけ無駄。全部諦めて飯森の奴隷になりきるのが一番ラクだ。いつかは飯森の気まぐれで七海も手足も失うかもしれないが、脱走さえ試みなければ今回のように麻酔を打ってもらえるだろう。そうして姉妹ともにメス犬になって、飯森や会員客に媚びながら浅ましく生きていく。自分たちにはもうその暗澹たる未来しか残されていないのではないか。

    だとしたら今、これからどうしたらいいのだろう。飯森の命令通り、七海のお仕置きに自分も加わるべきだろうか? 七海と再会したあの日、飯森に言われるまま、七海の膣をクリペニスでレイプしたように、飯森と一緒になって実の妹を虐待しろというのか。七海が全てを諦めて飯森の真の奴隷となるまで、今日も明日も明後日も、毎日ずっと。

    ……………………冗談じゃない!!

    絶望の渦の中でもがきながら、なけなしの勇気を振り絞って反抗の意思を見せた妹に対してそんな恥知らずな真似、姉としてできるわけないじゃない!!!

    じゃあどうする? 七海と一緒に飯森に反抗する? ……いまさら? あの日以来、身も心も無様なメス犬になり果てた醜い自分を、毎日毎日七海に晒し続けてきた。発情した犬のようにクリペニスで七海の3つの穴を激しく犯し、肥大化した七海のクリトリスを歯茎で激しく扱き、壊れた肛門から溢れる汚物を七海の顔にぶち撒けてきた。

    タトゥーマシンの遠隔スイッチを短い腕で押して、飯森が七海の肌に卑猥な刺青を入れるのを手伝ったことすらある。

    そんな下劣なメス犬である自分が、いまさら…… いまさら!?

    違う。いまさらじゃない。今こそやらなくちゃ。反抗の意思を示した七海に対して、飯森はこれまで以上に苛烈な虐待を加えるだろう。それを阻止する身体を持たない自分にもできること、それは飯森の関心をこちらに引きつけることではないか。七海以上に自分が反抗すれば、飯森は怒りの矛先をこちらに向けるかもしれない。

    自分はもうこんな身体だ。抜歯や四肢切断以上の苦痛があるとも思えないし、麻酔なしで舌を引き抜かれようが目玉をくり抜かれようが性器を破壊されようが、何をされても構わない。残虐極まる拷問の末に殺されたっていい。そうやって飯森がこちらを向いている間、七海への虐待は止まるだろう。それが妹を守るために自分が唯一できることなのではないだろうか……。

    ……飯森は興味深くペロの顔を眺めていた。まただ。七海と再会した日のように、目が鋭く輝いている。ペロから光希に戻りつつあるのだ。

    飯森の命令に従って七海のお仕置きを手伝うかどうか、考えているに違いない。そして、あの目をしているということは、手伝わない気だろう。ペロも……光希も逆らうというのか。姉妹揃っての叛逆 ……面白いじゃないか!

    逆らった姉妹をこれまで以上にいたぶる。七海が飯森の子を出産するまで。その間、2人はどうなるだろう。2ヶ月間叛逆を貫くだろうか? 耐えきれなくなって折れるだろうか? 折れるとしたらどちらが先だろう? 2人の精神が壊れてしまわない程度に、七海が流産してしまわない程度に、虐待して虐待して虐待し抜く! 楽しみ過ぎる!!! 楽しみ過ぎるぞ!!!!

    「どうした? 何か、言うことはないのか? ……ペロ」

    極度の興奮ゆえか、飯森の声は僅かに震え、顔は紅潮していた。

    「…………」

    「言え。俺のことを無視するようなら、七海の仕置きがさらに酷くなるぞ」

    (ギリッ!)「…………許さない」

    「ん? 何だって?」

    「許さないっ!!」

    「おねえちゃん……」

    「よくも…… よくも七海の歯を…… 絶対… 絶っ対許さないからなっ!!!」

    光希の身体が細かく震え、顔が、全身が真っ赤に染まっていく。怒りが彼女を満たし、沸騰して溢れ出す。七海ですら思わずたじろいでしまうほどの激烈な怒気。未だかつて見たこともないような鬼の形相。濁りきっていた瞳は、今や憤怒の炎が猛々しく燃え盛り、飯森の目を射潰さんとでもするかのように、激烈な視線を送り続けている。獣のようなその目、その瞳。その迫力は、飯森や調教師たちも驚くほどだ。

    「なぜっ!? 七海は奴隷としてちゃんと命令に従ってたじゃない!! なんでよっ!!!」

    「お前が今言ったとおりだ。七海が俺の奴隷だからだ。主人は奴隷に何をしても構わない。生涯消えない刺青を入れようが、寝ている間に歯を1本残らず取り除こうが、手足を切り落とそうが、何をしても自由だし、奴隷はそれを受け入れ、感謝せねばならない」

    「ふざけんなぁっ!!」

    「ふざけてないぞ。奴隷ってのはそういうもんだ。お前だってその冗談みたいな身体を受け入れたんだろ? ……ペロ」

    「うるさいっ!!」

    「七海も同じことだ。しかも他にも理由がある。七海はイラマが下手だからな。何度噛まれたことか……。だから抜本的処置を施した。……文字通りな」

    「そんなの…… もっと優しくフェラすればいいだけじゃない!!」

    「ふふふ…… 半年以上ここにいたんだからお前にもわかるはずだ。イラマチオする側とされる側、どちらが罰せられるべきか……な」

    「……くぅっ!!」

    「一瞬の沈黙は何を意味するのかな?」

    「だ、黙れぇっ!!!」

    「……で? 俺を許さないそうだが、具体的にどうするんだ?」

    「…………」

    「俺を殺してみるか? その哀れな身体でどうやって殺すつもりなのか、ぜひ聞いてみたいもんだが」

    「…………」

    「なんだ? 急に黙って……。結局口だけか?」

    「うぅ……」

    突然飯森が光希に近づき、しゃがみこんだ。

    「ふん…… お前の考えはわかってるぞ? 言葉で俺を挑発して怒らせ、苛烈な虐待は全てお前が引き受けて、七海を守ろうっていう算段だろう?」

    七海に聞こえぬよう光希の耳元で囁く。

    「!!!!」

    「ふははっ!」

    再び立ち上がって、七海に聞こえるよう大声で嘲笑する飯森。

    「泣かせるじゃないか。あれだけ妹を犯しまくっておいて今更姉貴ヅラとは笑わせる…… くくくっ!」

    「黙れっ! もう二度とあんなことはしない! お前の命令なんか二度と聞かない! 七海にこれ以上酷いことはさせないっ!!」(ぶりっ)

    「おねえちゃん……」

    「うはははは! くっせー! 力んだら出ちまったのか? 空気の読めない惨めな穴だなぁ」

    「こんな身体にしたのはお前らだろ!」

    「ん? そのクソ穴を壊したのは俺らじゃないぞ? 俺たちが木下家で七海を調教してる間に、勝手に壊れてたんだからな、その穴は」

    「くそぉっ!」(ぶりゅっ)

    「クソを垂れながらクソだと? 惨めな犬に相応しい最下級の駄洒落だな」

    「ううぅぅ……!」

    「さぁて、じゃあ今日の調教を始めるか! 逆らった覚悟はできてるだろうな? 奴隷ども!!」

     

    IV:命令と願い

     

    飯森は、とっくに復活して痛いほどに屹立していた自らのペニスを、宙吊りで縛られている七海の歯茎穴に予告なくねじ込んだ。

    「うむぶうううううっ!! うぶっ! むぶっ!!」

    先程はまるで童貞のように挿れてすぐに暴発してしまったし、七海の歯茎穴をじっくり味わうのは実質これが初めてと言ってもいいだろう。七海はもがもが言っているし、光希も何やら喚いているが、そんなことはどうでもいい。逆らった罰を考えるより前に、まずは七海の歯茎穴を堪能せねば。

    「んぶっ ぶちゃっ じゅろっ ふぷぅ……」

    乱暴に抽送する前に、まずは肉棒で口内を弄っていく。亀頭でぷにぷにの歯茎肉の感触を楽しんだり、頬肉に亀頭を押し付けつつ上顎の歯茎に竿を擦り付けてみたり、下顎を手で押し掴んで強制的に甘噛みの状態にしてから喉奥まで挿入してみたり……

    相変わらず下半身が溶けてしまいそうになるくらい気持ちがいい。食べ物を咀嚼するという生物としての基本的機能を失い、フェラチオ奉仕のためだけの道具と化してしまった、温かくて柔らかくてぷにぷにの健康的な歯茎。16歳になったばかりの少女の口を再起不能なまでに破壊し、オナニーの道具に改造してしまったという背徳感と達成感と僅かばかりの罪悪感。それらが飯森の身体を熱くし、ペニスをこれまでにないくらい熱く固く勃たせ、やがて立っていられないほどの強烈な快感をもたらしていく。

    駄目だ。腰が抜けそうだ。立っていられない。動かねば。どれだけ激しくイラマチオしてももう噛まれることはない。オナホールとなった最愛の少女の口を使って心ゆくまでオナニーするのだ。七海がどれだけ苦しもうが関係ない。好き勝手オナニーして、気持ちよくなって、精液をぶち撒けるんだ、七海の口に! 肉色のオナホールに!! 真っ白な歯を全て失った肉色の惨めな穴を、白濁液で再び真っ白に染め抜くのだ!!!

    激烈なイラマチオが始まった。全身縛られて宙吊りにされている七海は一切抵抗ができない。もちろんペニスに歯を立てることもできない。喉が焼き切れそうなほどの猛烈な勢いでペニスを抽送され、呼吸もままならず、悲鳴すら上げられない。先程まであれほど感じていた怒りや恐怖が、圧倒的な苦痛に上書きされていく。苦しい! 苦しい!! 苦しいっ!!! もうやめてぇっ!!!!

    ペロの身体を羽交い締めにした裏沢が、七海のすぐそばにやってきた。姉の目の前で行われる凄まじい口虐。妹の唾液や飯森のカウパー液が姉の顔に飛び散り、果ては血液までもが飛んでくる。どうやら七海が鼻血を出したらしい。イラマチオは数え切れないほど経験してきた光希だったが、これはもうイラマチオと呼べるようなものではない。死に至る拷問。暴行だ。

    「もうやめて! 七海が死んじゃう! やめてえええええっ!!」

    光希は叫んだ。叫びながらもがいた。なんとか七海を助けたい。こんな身体で何ができるかはわからないが、顔を真っ赤に染めて窒息しかけている妹を目の前にして、ただボーッと眺めていることなどできるわけがない。必死に暴れる。抵抗する。光希の壊れた肛門から飛び散った液状便で周囲は異様な臭いに包まれ、一部は裏沢の服にも付着したが、裏沢は気にすることもなく、薄ら笑いを浮かべながら尚も光希を羽交い締めにし続けた。……手足のない身体で大男の裏沢を振りほどくことなど、できるわけがない。そんなことわかってる。だからってこのまま黙って見てられるか!!

    「やめてっ! 七海を殺さないでっ! やめろおおおおおおおおおっ!!」

    無意味な抵抗を尚も続けつつ、光希はひたすら叫び続けた。だが至近にいるはずの飯森には聞こえない。無視しているのではない。本当に聞こえていないのだ。

    飯森は、強烈な興奮と快感に脳を焼かれながら、七海を死の寸前まで追い込むべく、他の奴隷の事例などを参考にデッドラインを慎重に探っていた。弛緩と緊張、興奮と冷静。それら相反する命題を彼の脳は同時に処理することとなり、過負荷がかかった脳が余計な外部入力を遮断したのだ。何も聞こえないし何も臭わない。視界すら曖昧になる中で、飯森はこの世のものとは思えない凄まじい快楽を味わっていた。七海は窒息しかけているが、飯森の方が先にショック死するかもしれない。ここで死ぬなら本望、そう思えるほどの圧倒的快感。

    数分後、飯森はついに限界に達し、喉の最奥で精を放った。

    まるで身体全体がペニスになったかのような凄まじい解放感。精液の大半は食道から胃袋へ直行したので射精量は定かではないが、飯森がこれまでに行ってきた射精とは比較にならないほど多量だったのは間違いない。

    一部は逆流するが、口が塞がっているので鼻腔へと迂回し、鼻血と混じり合ってピンク色の濁液となり、鼻から噴出していく。あまりの快感、解放感、そして虚脱感に、飯森はストンと気を失った。

    七海もまた気絶した。最後の方は何が何だかわからなかった。酸素不足の中で次第に苦痛を感じなくなり、それとともに意識も希薄になっていった七海は、飯森の射精と同時に意識を手放したのだった。気を失った七海の鼻と口から、精液と唾液と鼻血が混じった液体が溢れ、逆さまの頭を伝って頭頂部から床へ垂れ落ちていく。

    調教師たちは、宙吊りで緊縛された七海の縄を解くと、彼女をベッドに大の字に寝かせて手首と足首を再びベッドに縛り付けていく。七海の身体を覆っていた細かな傷や縄痕は10日間の静養によって消えていたのだが、真っ赤な縄痕が七海の白い柔肌にくっきりと付いていた。

    裏沢は、暴れるペロを羽交い締めにしたままベッドに横たわる七海に近づき、姉妹の口が重なる位置に、うつ伏せでペロを寝かせた。できれば七海の身体の真上にペロを重ね置いて拘束したいが、流石に妊娠7ヶ月近い状態でそんなことはさせられないので、ペロを七海から45度くらいずらして置く。

    「おい! バタつくな、犬っころ。七海の腹に当たって流産なんてことになってもいいのか?」

    「……!!」

    なおも暴れようとするペロに、裏沢が低く冷たい声で語りかける。ペロはハッとして身体の動きを止めた。

    気づけば目前に妹の顔があった。歯のない口。肉色の歯茎。飲みきれなかった精液があちこちに付着している。そのあまりに惨めな紅白模様。……隣室のポチの口を見慣れている光希にとって、その光景は異常なものではなかった。だがそれは、両親を殺されてしまった光希にとって、唯一の家族であり、最愛の存在であり、最後の希望である妹、木下七海の口なのだ。

    光希の目に涙が溢れる。先程までの激昂は一旦治まったようだが、代わりに深い絶望と底なしの悲しみが彼女を襲い始めた。

    「七海…… 七海…… ぐすっ…… ななみぃ……」

    取り返しのつかない肉色の口。入れ歯を嵌めれば硬いものも食べられるのかもしれないが……、そういう問題ではない。姉に続いて妹までもが歯を1本残らず失ったのだ。まるで90歳の老婆のように。老婆なら自然なことだが、姉はまだ19歳、妹に至っては16歳になったばかりだ。それなのに。それなのに……!

    しかも…… 入れ歯があればまだマシだ。光希は歯を失ってから一度も入れ歯を嵌めたことはないし、それは隣室のポチも、他の抜歯された奴隷たちも同様だ。男たちのペニスを日に何十本も歯茎奉仕をしつつ、歯がなくても食べられる流動食や排泄物のみを与えられる、入れ歯不要の生活……。七海も恐らく、いや間違いなく入れ歯は作ってもらえないだろう。

    つまりは、今後の人生をこの惨めな歯茎のみで過ごさねばならないのだ! 私も!! ……七海も!!!

    光希の中に再び炎が渦巻いていく。先程までのような、触れれば火傷しそうな憤怒の炎ではなく、静かな、けれどより強烈な怨恨と憎悪の炎が光希を満たし、悲しみや絶望、後悔、無力感などと合わさって溢れ出ていく。オーラに色があるなら、先程のは赤一色、今度のはあらゆる負の感情が混ざった暗黒色であろうか。

    「許さない…… 許さない…………!」

    呪詛の言葉を吐き続ける光希に対し、いつの間に目が覚めたのか、飯森が小馬鹿にしたような声で彼女に命令する。

    「ペロ、七海とキスをしろ」

    「許さ…………………… は?」

    「キスしろと言ったんだ。妹の歯茎がどんな具合か気になるだろ? 長い舌で舐め回してやれ」

    「なっ!!?」

    「やれ」

    「い…… い…… いやよっ!!!!」

    そんなマネできるか!! 見てるだけで胸が張り裂けそうなのに、舌で舐めろだって? ふ…… ふ……

    「っざけんなああああああああああああっ!!!!」

    「ポチに会うたびに互いの歯茎を舐め合ってるじゃないか。バカみたいに」

    「黙れぇっ!!!!」

    「くくくく……! 昨日までとは別人だな、ペロ」

    「うるさいっ!!!!」

    ドス黒かったオーラが再び赤みを増していく。

    「お前のせいで… お前のせいで私たち家族はメチャクチャよ! もういい加減にしてっ!!」(ぷ〜っ)

    「くくく…… ふはははっ あーっはっはっはっ!!」

    「わ、笑うなぁっ!!」(ぶほっ)

    「ひーっ! 笑い死にするっ! もう存在自体がギャグだな、お前は!」

    「ギリギリギリ……!」

    「次は歯ぎしりのつもりか? うはは! 歯茎同士を擦り合わせて歯ぎしり! ぐははははは!!」

    「く…… くっそおおおおおぉっ!!!!」(びちびちっ)

    「それはさっき聞いたぞ! もっと他にないのか? お前の尻芸は! ぶわははははははっ!!」

    激しい怒りの感情が身体を高ぶらせ、力ませる。結果高まる放屁・排便衝動を光希の肛門は抑えることができない。手がないから肛門や腹を押さえることもできず、足がないからトイレに駆け込むこともできない。七海の身体とは多少ズレているので、七海の身体に汚物をぶち撒けるのだけは避けられているものの、周囲に悪臭が広がっていく。瞳の光を取り戻し、ペロから光希に戻っているからこそ、その悪臭が臭くて情けなくて恥ずかしくて:憤ろしくて憎たらしくて悔しくて悲しくて臭くて恥ずかしくて堪らない。

    「もういや…… いやよ、こんなの…… こんな身体……!!」

    目から悔し涙を、鼻から鼻水を、肉色の口から涎を、そして壊れた肛門から軟便を垂れ流しながら、小さく震え声を上げる光希。

    「おねえちゃん…… だいじょうぶ……?」

    いつの間にか七海も目が覚めたようだ。目の前にある光希の悲痛な顔。顔面で姉の体液を浴び、糞便臭を嗅ぎながら、妹は嫌な顔ひとつせず、自身深い絶望の底にいるにも関わらず、同じく絶望の底で嘆く姉を思いやるのだった。

    「おねえちゃん……」

    「な、ななみぃ……」

    「大丈夫?」

    「うん、ごめん。七海こそ大丈夫? 口の中、痛くない?」

    「痛くはないけど…… 歯ぁなくなっちゃったよぉ…… ひくっ おねえちゃぁん…… ぐすっ」

    「私…… 絶対許さないわ…… あいつのこと……!」

    「うん…… うん。私も。もうやだよ、こんなの…… ひっく」

    「私ももううんざりっ……!」

    「ねえ、おねえちゃん…… キス、して?」

    「え?」

    「歯が無いの… 口の中がすごい変なの…… つらいの…… 忘れたいの…… おねえちゃん…… いっぱいキスして? つらいの、忘れさせて……?」

    まるで子供の頃に退行したしたかのような口調で姉に縋ってくる妹。妹の願いを叶えてやりたいのはやまやまだが、今キスをしたら飯森の命令に従うことになる。最愛の妹の願いと最低の男の命令。よりによって同じ内容だなんて……! キスしたい。キスしたくない。したい。したくない。したい! したくない!!

    「おねえひゃぁん……」

    堂々巡りで動けない姉を妹が再度呼ぶ。口を開けて舌を出しながら、今にも消え入りそうな弱々しい声と表情で。堪らなくなった光希は、逡巡の末に自らの唇を七海の唇に重ねた。飯森の命令なんてどうでもいい。七海のこんな顔を見せられたら、もうこうするしかないじゃないっ!

    「「んちゅ… ちゅぱ… ちゅる… むちゅっ…」」

    最初は口付けをするだけだったが、七海の方から先に光希の口内に舌を差し込み、すぐに光希も七海の口内に長い舌をねじ入れていく。

    「ちゅぱっ ななみぃ……」

    「れろっ おねえひゃん……」

    飯森は目の前で繰り広げられる淫靡なキスをじっくり観察しながら、七海のナイスアシストに内心ほくそ笑んでいた。飯森の命令だけだったなら光希は決してキスしなかっただろう。七海の願いと飯森の命令が同じものだったために、光希は取り敢えず飯森の命令は無視して、七海の願いを聞くことにしたに違いない。だが重要なのは過程でなく結果だ。光希が飯森の命令に従った。そして七海が調教のアシストをしたのだ。面白い。……これは今後にも活用できそうだ。

    「ちゅろ…… おねえひゃん…… ぐすっ」

    七海は悲しくて悲しくて仕方がなかった。姉の長い舌が歯茎に触れるたびに強烈な違和感に襲われる。歯茎と舌、肉と肉が触れ合う感触。舌から歯茎に直に伝わる姉の体温。歯があったら絶対感じないような不思議で、そして惨め過ぎる感覚。無くしてはならないものを失くしてしまったという喪失感。……最近では、おねえちゃんとキスする時はいつだって身体が高ぶって興奮を覚えていたのに、今は全くそんな気になれない。口の中の違和感を忘れたくてキスしたのに、かえって違和感が増してしまった。そのことが悲しくて悲しくて、キスをしながら涙と嗚咽が止まらなくなる七海。それでも最愛の姉とのキスがやめられなくて、七海は震え泣きながら、なおもキスを続けた。

    「れろっ…… ななみぃ…… じゅる」

    七海の悲しみが光希にも伝わってくる。歯のない者同士のキスを何百回も経験している光希にとって、それはありふれた日常の感覚だ。だが歯を失ってすぐの頃は、光希も七海と同じように違和感や喪失感、そして悲しみと絶望を味わっていた。あの悲しみを今まさに目の前で最愛の妹が味わっていると思うと、光希はいても立ってもいられなくなった。できれば手を頭に置いて優しく撫でてあげたいが、手を持たぬ光希にできるはずもない。激しいディープキスはせず、ひたすら優しく優しく撫でるように舌を動かして妹を慰めることくらいしかできない。悔しくて情けなくて堪らない。光希もまた涙を流しながら静かなキスを続けた。

    慈愛と悲痛に満ちた姉妹のレズキスを見ているうちに飯森は堪らなくなり、2人の口の間に無理矢理ペニスを突き挿れた。突然のことに姉妹は驚き、2人の間に突如侵入してきた憎き剛棒に怒りの視線を向ける。一刻も早く汚物から口を離したいが縛られているのでどうしようもない。

    「歯茎でフェラしろ、2人とも」

    姉妹の唇にサンドされたペニスをゆっくり抽送しながら、飯森が姉妹に命令する。

    「うううう……」

    「ぐむむむ……」

    姉妹は命令に従わず唇を固く結んでいる。想定内だ。……そうでなくてはな!

    先程は七海の願いと飯森の命令が一致したから光希は命令に従った。今回は命令と姉妹の願いが真逆。だからこのままでは姉妹は命令に従わない。従わせるには……願いと命令を一致させる、つまりフェラしたくて堪らない状況を作り出せばよい。フェラしたいけれど、命令には従いたくない。そのジレンマに姉妹を追い込めばいいのだ。フェラしたくなる状況……たとえば。

    「フェラすれば調教は終わりだ。ペロは部屋に戻してやるし、七海も一緒に行ってもいいぞ」

    「「…………」」

    ほら、2人の空気が変わった。姉妹にはもう1つ願いがあるはずだ。一緒にいたい。他に誰もいないプライベートな空間で、妹は歯を奪われた悲しみを嘆き、姉は慰める。それがたとえ糞尿の臭いに満たされた陰気な地下室であったとしても、今の2人はそうしたいだろう。だから2人一緒に部屋に行って良いと言えば……

    「あむ……」

    「ぶちゅ……」

    しばしの逡巡の後、2人は同時に口を開けた。ちょろいもんだ。

    姉に嘆きを聞いてもらいたい妹と、妹を慰めたい姉。フェラをすれば調教は終わるのだから、こいつに奉仕するのは嫌で嫌で堪らないけれど、とっとと終わらせて部屋に行こう! 言葉を交わさずとも目と目で会話した姉妹は、静かにフルートフェラを開始した。

    「ううっ…… ぴちゅ」

    早く調教を終わらせるためにフェラを開始した七海だったが、歯茎にペニスが当たった瞬間、悲しみのあまりまたまた涙が溢れてきた。なんて…… なんて感触だろう。先程のは強制的なイラマチオだったが、今回はそうではない。自分から歯茎を使って奉仕するというのは、あまりに惨めで、七海は今すぐフェラをやめて大声で泣き叫びたくなった。

    「じゅろろ……にゃにゃみ(七海)……ひゃえへ(堪えて)…… ね? ずろろろ……」

    光希が必死に訴える。泣くのは部屋に行ってから。それまでは耐えて。ね? お願い……

    「ぐすっ……おええひゃん…… ぐにゅ……」

    願いは通じた。そう。今は耐えなきゃ。耐えて、早く終わらせて、部屋に行ったらおねえちゃんに抱きつくんだ……!

    姉妹は猛然とペニスにむしゃぶりついた。抜歯フェラに慣れた姉はもちろんのこと、不慣れな妹も必死に歯茎をペニスに擦り付けて左右に頭を振っている。一刻も早く終わらせたいのだろう。七海が自分から熱心に歯茎奉仕をする姿に、飯森の下半身が急速に熱を帯びていく。

    「舌も動かせ、七海」

    飯森がそう言うと七海は素直に舌を使い出した。命令と欲求の一致。舌も使えばもっと早く終わるはず……!

    「ずろろろろ! じゅるっ! れろれろれろ! ぶぢゅるるるっ!」

    飯森を心底憎んでいるはずの七海が、飯森の命令に従っている。その状況が可笑しくて、飯森は思いっきり高笑い気分だった。が、そんなのはとても無理だ。七海と光希の姉妹歯茎奉仕のあまりの気持ちよさに腰が砕けそうだというのに、横隔膜を震わせて笑うなんて、そんな余裕、飯森にあるわけがない。

    「ぶろろろろ! ぐちゅっ! べちゃべちゃ! ずちゅうううううっ!!」

    「ぐにぐにぐに! ちゅばっ! べろべろっ! ずろろろろろろろっ!!」

    舌でペニスを舐め回しながら、自分から歯茎をペニスに強く擦り付ける。そのあまりに無様な行為に、屈辱的な感触に、七海は泣き叫びたくて堪らなかった。こんなこと今すぐやめたい。やめたいのに……! でも、今はやらなきゃ! 泣き叫ぶのは後! 耐えろ! 耐えろ、私!!

    光希もまた、悔しい気持ちを封印し、これまで磨いてきた歯茎奉仕のスキルを駆使して飯森を追い込んでいく。歯茎フェラに慣れている私が率先して奉仕しなくちゃ! ここ、カリの横のとこ。ここを歯茎で刺激しながら長い舌で裏筋を舐めればこんな奴イチコロ……! 七海も頑張って! 早く終わらせよう!!

    「もうイくっ! 出るぞっ! 出るっ!!」

    数分後、飯森は限界を迎えた。歯茎サンドからペニスを抜くと、姉妹の顔、口、歯茎に向かって大量の精液をぶち撒けていく。

    「あぶぶぶっ!!」

    「んぷむーっ!!」

    今日3発目のはずだが、冴えない中年男のどこにこれだけの精液が残っていたのかというくらい、大量の白濁液が姉妹に降り掛かっていく。

    「ふぅ…………」

    飯森は失神こそしなかったものの、腰砕けになってベッドの上に座り込んだ。そして座ったまま裏沢と小声でやり取りをすると、スマホで玲香を呼び出した。調教師たちが七海の拘束を解いていく。

    数分後、裏沢が光希をキャリーケースに押し込み、鍵を掛けたところで玲香が現れる。この療養室の清掃と換気のために呼んだのだ。

    「玲香さん……」

    「七海……っ!」

    頬の痩けた七海の顔を見て玲香は察した。この10日間、七海は静養中ということだったが、その間もその前も、玲香は毎日光希やポチの顔を見てきたのだ。歯のない人間がどういう顔付きになるか、玲香にはすぐにわかってしまうのである。

    「七海、大変だったね……。ごめんね……」

    玲香は、涙を流しながら震えている七海を抱き締めたくなる気持ちをなんとか抑えると、自分が悪いわけでもないのに小声で七海に侘びた。

    「ううん。玲香さぁん……」

    七海もまた玲香に抱きつきたくなった。謝らないでと言いたかった。玲香さんは何も悪くないのに。だが横で飯森が睨んでいる。ここで余計なことを言ったら、姉の部屋に連れて行ってもらえないかもしれない。何と言えば良いかわからず、七海は啜り泣きながら、ただ名前を呼ぶことしかできなかった。

     

    V:暗転

     

    メス犬区画9号室。飯森と七海、そしてキャリーケースを引きずった裏沢。さらに調教師たちが続々と部屋に入っていく。裏沢がキャリーケースを開け、光希を出したところで飯森が大声で言った。

    「さあ、調教再開だ!」

    「「えっ!?」」

    姉妹が同時に絶句する。

    「今日の調教は終わりだって……」

    「誰が「今日の」と言った? あそこでの調教は終わりだと言ったんだ。あれ以上ウンコを撒き散らされたら、臭いが染み付いてしまうからな。なぁ、ペロ」

    「うそ…………」

    呟きながら、光希は先程の飯森の言葉を思い出していた。

    『フェラすれば調教は終わりだ。ペロは部屋に戻してやるし、七海も一緒に行ってもいいぞ』

    フェラをすれば(療養室での)調教は終わり、ペロは部屋に戻って七海も同行する。確かに「今日の」調教が終わったとは言っていない。部屋に戻ってからどうなるかも言っていない…… だが、てっきり2人きりになれるのだと思っていただけに、光希は動揺を隠せずにいた。

    「やだ…… やだ……っ!」

    光希以上に七海のショックは大きいようだ。涙目になってふらつきながらゆっくりと後ずさる七海。調教師たちがガッチリと七海を取り押さえる。おねえちゃんの胸の中で思いっきり泣こうと思っていたのに。そんな……。そんなっ!!

    「卑怯者……!」

    光希が小さく呟く。だが、飯森は薄ら笑うのみで返事をしない。何を今更といった表情だ。光希は歯茎をギリギリと噛み締めながら、飯森の後方、男たちに取り押さえられて震えている七海に目を移した。七海の悲しみを受け止め、慰め、今後について話し合おうと思っていたのに。くそっ…… くそぉっ!!

    「じゃあまずはお前らの覚悟を見せてもらおうか」

    飯森がそう言うと、調教師たちが2人を縛り上げ、天井から垂れ下がった鎖に再び仰向けの状態で吊るしていく。七海も光希も必死に抵抗するが、男複数に取り押さえられては為す術がない。男たちは姉妹をハムのように吊るし上げると、鞭を手に姉妹たちに近づいていく。

    「いや…… やめて…… 来ないで……!」

    「じゃあいくぞ! ボンレスハムどもがぁっ!!」

    最初に飯森が七海に鞭を振るう。それを合図に調教師たちが姉妹をメッタ打ちにし始めた。

    「「ぎゃあああああああああああああああああああああっ!!!!!!」」

    姉妹の絶叫が狭い室内に響き渡る。痛い! 痛い! 痛いっ!! 吊るされて身動きが取れない姉妹に容赦なく鞭の雨が降り注ぐ。せっかく綺麗に治った白肌がすぐにピンク色に腫れ上がり、無数の鞭痕で埋め尽くされていく。七海の妊婦腹も、力を加減しているのか鞭痕が付かない程度にピンク色に染まっていく。

    「やだあああああああああ!! こんなんやだあああああああああああっ!!!!」

    七海が絶叫した。痛い。メチャクチャ痛い。いつもなら気持ちよくなってくる頃なのに、全然そうならない。身体は熱くなっているのに、ただ痛い。ものすごく痛い。なんとか抵抗しようと、鞭から逃げようと試みる七海。だがその都度縄が余計に食い込んで全身に激痛が走る。痛い! 痛い! 痛いっ!! ……マゾの快楽は精神的なものに起因している。七海の精神は、飯森に対する怒りと憎悪で塗り潰されており、快感を覚えるどころではなかったのだ。

    「やめてええええぇげぶぼぁぐぇっ!!?」

    突如、飯森が七海の口に、裏沢が光希の口に、調教師2名が2人の膣に、それぞれ同時にペニスを突き刺し、猛然とピストンを開始した。残った2名は引き続き姉妹に鞭を打ち続ける。

    「ぐぶぉあげぶぇあおぶぇああっ!!!!」

    仰向けの状態でのイラマチオ、しかも先程のような激烈なピストンだ。七海に歯があったら間違いなく噛んでいただろう。七海の細い首が膨らんだり萎んだりを繰り返す。息苦しい。痛い。喉が、全身が。痛くて苦しくて堪らない。おまんこの快感なんて痛みで全部かき消えてしまう。やめて! もうやめて!!

    でもいやっ! やめてって言いたくない! お願いしますご主人様とか、ごめんなさい許してくださいとか、そんなん言いたくない!! 痛い! だって歯がなくなっちゃったんだよ!? もう硬いものなんにも食べらんないんだよっ!!? 勝手にそんなことされて許せるもんか!! 苦しい! 許せない!!! 絶対!!!! ぜったいっ!!!!!!

    七海は必死になって飯森を睨みつける。逆さになっているから飯森には見えていないし、調教師たちも見ていない。ただ姉だけが、光希だけがその瞳を見つめていた。同じように口をメチャクチャに突かれて、痛みと苦しみに耐えながら。

    七海、こんな表情するんだ……。地獄の生活が始まる前、七海は本当に優しくておとなしい子だった。光希は七海が本気で怒った顔というのを見たことがなかった。いつもシャイで言葉少なで、だけど家族の前では不器用な笑顔を見せてくれていたのだ。

    ……それがどうだ、あの鋭い目光は。一点を凝視する激烈な目差しは。まるで自分のようじゃないか。歯を失うという究極の暴虐を受けたことで、両親から受け継いだもう一つの血、光希のように頑固で負けん気が強く直情的な血が七海の中で目覚めたのだろうか。それは喜ぶべきこと……なのかな……

    だって私は失敗した。ここに来て、逃げ出して、すぐに捕まって、このザマだ。七海はおとなしくあいつに服従していたのに、それでも歯を失ってしまった。そのうち手足も失うかもしれない。でも、おとなしくしていればその時も麻酔は打ってもらえるだろう。あの凄まじい痛み。正直あれに比べればイラマチオも鞭打ちもお遊びみたいなものだ。あれを味わうくらいなら、七海はこれまでどおりおとなしくしていた方がいいんじゃないか……?

    …………いや、違うっ! なんでそんなこと考えるのよ、私!! 七海があんなに頑張ってるのに!!! ……私にできることは、七海以上に怒りまくってあいつを挑発して、怒りの矛先を私に向けさせること!! それによって七海を守ること!!!! そうでしょっ!!!!?

    そのためには、射精直前のこのペニスを………… えいっ!!!!!!!

    「んぎゃあああっ!!!!」

    光希は口の中の裏沢のペニスにありったけの力を込めて噛みついた。もし歯があったら、ペニスから血が出たかも……なんてレベルではない、完全に食い千切るほどの力で噛みついたのだ。さすがに歯茎だけでは千切ることはおろか血が出ることもなかったが、顎は健在だ。ペニスに60~70kgの力が突如加わった裏沢は、激痛に悶え、直後に激昂した。

    「てめえっ!!!!」

    ペニスを光希の口から出すと、拳を固く握って光希の頬を思いっきり殴りつける。

    「がはっ!!」(屈するな!)

    「やりやがったな……!!」

    「ぺっ! 残念…… 歯があったらあんたの亀頭、美味しく食べてやったのに」(抗え!!)

    「野郎…… 覚悟はできてんだろうなぁ!?」

    「覚悟? あんたこそ覚悟しなよ……」(叛逆しろ!!!)

    「ああっ!?」

    「今度私の口の中にその汚いの突っ込んだら、今度こそひねり潰して引き千切ってやr……ぐはっ!!!」(諦めるな!!!!)

    裏沢の拳が反対側の頬を襲った。だが、光希は尚も裏沢を睨みつける。内なる血が騒ぐ。怒りが再度沸騰する。殺してやる! 殺してやる!! 殺してやるっ!!!!

    「上等だ。……おい、則夫。責めは中断だ。いいな?」

    「ああ」

    せっかく七海の歯茎を堪能していたというのに……。だが光希が裏沢のペニスに噛みついたのだ。見過ごす訳にはいかない。

    予想どおり、光希は飯森たちを挑発して怒りの矛先を自分に向けさせることで七海を守ろうとしている。先程のフルートフェラの際は七海がすぐ近くにいたのでできなかったが、七海が離れたことで早速牙を剥いてきたということだろうか(牙はないが)。にしても早すぎる。もう少しタイミングを見極めてから歯向かってくるのかと予想していたのだが(歯もないが)。

    「ぐえっ! うがぁっ! ぶごっ!!」

    宙吊りのままの光希を調教師5人が取り囲んで殴り続けている。全身ピンク色だった肌は、今や紫色の痣だらけだ。

    「やめてっ! やめてぇっ! おねえちゃんが死んじゃうっ! やめてえええええっ!!」

    七海が大声で泣き叫ぶ。

    そうだ。光希もバカな奴だ。確かに光希を暴行している間、こうして七海への責めは止まっている。が、そうすれば七海は正気に戻る。正気に戻ったらすぐ横で最愛の姉が暴行を受けていて、それで妹が何もしないと思うのか? 止めるに決まっている。止めることができなければ……

    「やめてっ! 言うこと聞くからっ! 何でも聞くからっ! おねえちゃんに酷いことしないでぇっ!!」

    こう言うに決まっている。せっかくナケナシの勇気を振り絞って反抗したのに、これじゃあ妹の勇気を姉がへし折っているみたいじゃないか。なんてバカな姉なんだ! 最高に哀れなバカ女じゃないか!!

    「いっぎゃあああああああああああああああああっ!!!!」

    突如、光希の絶叫が響き渡った。裏沢が親指を光希の左目に突き刺したのだ。鮮血が吹き出す。

    「うそっ!!? そんなっ!! いやあああっ!! やめてえええええええっ!!!!」

    七海もまた絶叫する。そんな、おねえちゃんの目が! 目がっ!!

    ……男たちの動きが止まった。七海の中で燃えていた炎も消えた。七海の耳元で飯森が囁く。

    「あれはちんぽを噛んだ罰だ。麻酔なしの全抜歯に比べれば大したことはないだろう。今からもう1つの目も潰す。お姉ちゃんは完全に失明するわけだ……」

    「だめっ! そんなん絶対だめぇっ!! ごめんなさいっ!!! ごめんなさいっ!!!!」

    「何故お前が謝る? ちんぽを噛んだのはお前じゃないぞ」

    「でもっ!! ごめんなさいっ!!! ごめんなさいっ!!!!」

    「謝る必要はない。その代わり、次のことを誓約しろ」

    「…………え?」

    「1つ。二度と俺に逆らうな。逆らった瞬間にお姉ちゃんは失明だ」

    「ひっ!」

    「2つ。イラマチオが苦手なお前のために歯を抜いてやったことに対して感謝の言葉を言え」

    「うっ……」

    「3つ。ちんぽを噛んだことを裏沢に謝るよう、ペロを説得しろ。お前がいくら謝っても無意味だ」

    「…………」

    「そして最後。あいつを「お姉ちゃん」と呼ぶことを禁ずる。あいつの名前は光希ではない、ペロだ。あいつをお姉ちゃんとか光希とか呼んだら、その瞬間にペロは失明だ」

    「そんなっ! それだけはっ!!」

    「……以上だ。今すぐ誓約するなら、今日のところはもう片方の目を潰すのはやめておいてやる」

    「……………………」

    「因みに、誓約すればペロの目は治療してやろう。視力は戻らんがな。……誓約しないのなら、もう片方の目も潰した上で、治療も一切しない。こんな不衛生な場所で放置されれば、傷口はすぐに化膿して壊死するだろうな。灼熱の激痛に絶えず襲われ続け、壊死が脳に到達すれば気が狂った末に死ぬだろう」

    「!!!!!!!!」

    「選べ」

    「……………………」

    「選べ、七海。沈黙は拒否と受け取るぞ」

    「……………………ちかいます」

     

    VI:姉妹愛

     

    七海はこれまでにないほど深く深く絶望していた。あれだけ燃え盛っていた憤怒の炎は、もはや完全に鎮火されて跡形もない。

    飯森への怒りに震えつつイラマチオに耐えていたら、いきなり隣から男の悲鳴が短く聞こえ、イラマチオが止まったと思ったら、男たちが姉を殴り始めた。そして鳴り響いた大絶叫。姉の片目が潰れた瞬間、七海は頭が真っ白になってしまった。目が! おねえちゃんの目がっ!!

    そこからはもうあれこれ考えることなどできなかった。もう片方の目だけは守らなきゃ! じゃなきゃおねえちゃんが失明しちゃう!! 七海は飯森への怒りも憎悪も全て捨てて、絶望的内容の誓約を交わさざるを得なかった。

    飯森は七海の縄を解くと、床の上に土下座させ、足を後頭部にグリグリと押し付けて、額を床に擦り付けさせながら、ニヤけた声で言った。

    「さて、ではまず1つ目だ。二度と俺には逆らわない。いいな?」

    「はい……。誓います。二度と、逆らいません……。逆らってごめんなさい…………」

    土下座しているので飯森からは見えていないが、七海の目からは鋭い光が失われ、大粒の涙が溢れていた。声は恐怖と屈辱と後悔と絶望で震えている。

    「次に、感謝の言葉を述べてもらおうか」

    「はい…………」

    言うのか。言うのか、それを。さっきまで死んでも言うまいと必死に抗ってきたのに。でも…… でもっ……!!

    「私の歯を…… 抜いてくれてありがとうございました……」

    「もっと心を込めろ。そしてもっと丁寧に。なんで俺はお前の歯を抜いたんだ?」

    「くぅっ……! 私、イラマチオが苦手で…… ご、ご主人様やお客様のおちんぽに歯を当てちゃうことが多くて…… だから、歯を、抜い…… ふえぇぇ……」

    「泣くな。感謝してるんだろ? なら泣く必要はない」

    「はひ…… ぐすっ…… なので、なので歯を全部抜かれちゃったんですっ! ひくっ おかげで…… どんなに激しくイラマチオされても…… 歯が当たらなく、なりました…… ぐずっ あ、ありがとう、ございました、ごしゅじん、さま…… ひっく」

    「そうか、そんなに嬉しいか。じゃあ今後はもっと激しくしてやらんとな」

    「ひぃっ!!」

    「……そうだろ?」

    「はい…… お願いします………… ひっく」

    「3つ目は…… 今は無理だな」

    光希の縄も解かれていたが、床に仰向けになったまま気を失っていた。

    「4つ目。そいつの名前はペロだ。それ以外の名や愛称で呼ぶことを禁ずる。いいな?」

    七海にとってこれが一番辛かった。この施設に連れてこられて以来ずっと、七海はペロをおねえちゃんと、光希おねえちゃんと呼んできた。ふざけた名前に勝手に変えられても、七海にとって姉の名は光希であり、両親がいなくなった今、光希は唯一の家族であり地獄の暗闇の中で輝く希望の光なのだ。「光希おねえちゃん」と呼べば「七海」と返ってくる。光希の身体がバケモノのようになってしまった今、そのことだけが唯一残った姉妹の絆のような気さえしてくる。それが、なくなる。なくなるのだ。

    いやだ! おねえちゃんはおねえちゃんだもん! 私の大好きな、たった一人の家族! 希望の光! 姉の名は…………

    「う…… うう…… うあああああああ……」

    「泣くな」

    「うわああああああああああああああああああああん!! いやああああああああああああああああああああっ!!」

    「……逆らうんだな?」

    「ひっ!!!!」

    「4つ目は誓約できないということでいいな?」

    裏沢が光希の方へ歩いていく。右手の拳…… 親指だけ突き出してる!!

    「ペロです!! 私のおねえ…… その人の名前はペロですっ!!!!」

    「誓うんだな?」

    「はいっ! これからはペロって呼びます! それ以外の呼び方は絶対しませんっ!!」

    「いいだろう」

    「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!!!!」

    割れんばかりの絶叫が、号泣が、狭い地下室を埋め尽くした。

    直後、裏沢が気絶した光希を担ぎ上げてメス犬区画内の医務室へと連れ去っていった。メス犬区画外にメス犬が移動する際にはキャリーケースが用いられるが、区画内の移動であればケースは不要である。

    飯森含め残り5名。それからが地獄だった。

     

    七海は再度全身を縛られて鎖で吊るされ、前後の穴を突かれながら、3倍に増えた鞭をひたすら浴び続けた。穴を突いていた者が果てると鞭打ち役と交代し、暴行は延々と続く。全身鞭痕に埋め尽くされ、まるで豚のようにピンク色に腫れ上がったところで、ようやく床の上に降ろされた。

    次は歯の無い口で物を食べる訓練と称して、5人分の糞を食べさせられた。飯森のは、肛門に口を付けての直食い。他の4人のは、床に排泄されたのを這いつくばって手を使わずに食べていく。柔らかい糞は歯茎でも容易に噛み砕くことができ、ドロドロの軟便になって歯茎や舌や口全体にこびり付いていく。それを必死に飲み込む七海。10日間眠っていたため、飯森の精液以外何も入っていない胃袋が、5人分の糞で満たされていく。臭すぎて、マズすぎて、もうダメ、吐きそう…! でもダメ! 全部食べろっていう命令なんだから。背いたら、医務室にいる裏沢がおね…… ペロの目を……!

    さらには針責め。男たちは、糞カスが散らばった床に上に七海を仰向けに寝かせると、四肢を大の字に固定した上で、細長い針を七海に刺していく。痛い。痛いっ! 乳房、鼻、舌、腕、脚、手の甲、足の裏、肥大化した乳首やクリトリス。最後に飯森が妊娠中のヘソに針を刺すと、七海は狂乱絶叫の末に上下の口から糞尿を撒き散らして失神した。

    失神すら許されず、スタンガンで叩き起こされた七海は、糞を吐いた罰として6人分の汚物を身体に塗りたくるよう命じられた。あまりの悪臭に、スカトロプレイに慣れている調教師たちすら吐き気を催す中、頭の天辺から爪先まで全身糞一色となった七海は、5人の前で泣きながら叫ぶのだった。

    「私は糞人形の七海です! この部屋で飼われている糞犬ペロの妹です! 姉妹揃ってウンコが大好きな変態です! ペロの目の治療が終わってここに帰ってくるまで、糞まみれのままずっとここにいます! 隣の部屋のポチを呼んで、糞犬と糞人形でレズプレイをして過ごしますっ!!」

    もちろんこれも命令で言わされているのであり、逆らえば光希が失明するのは言うまでもない。

    光希の目の応急処置は1時間で終わったが、その後光希はメス犬区画1号室へと移された。ここはメス犬区画の他の部屋よりも大きく、集団調教をするための部屋だ。その部屋の中央で宙吊りにされた光希は、裏沢と会員客十数名に徹底的に暴行された。ペニスの挿入など一切なく、殴られ、蹴られ、鞭でメッタ打ちにされ、蝋燭、針、水責めなどありとあらゆる責めに苦しんだ。それでも光希は自分から謝ることはしなかったし、裏沢たちもそれを求めなかった。3つ目の誓約にあるとおり、七海が光希に謝罪させることになっているからだ。あまりの苛烈な責めに、途中で音を上げるかとも裏沢は思ったが、光希はその後6時間にも及んだ暴行を謝罪なしに耐えきったのだった。

     

    7時間後、息も絶え絶え、全身を紫色に腫らした光希が、裏沢に担ぎ上げられて9号室に帰ってきた。扉を開けた途端、猛烈な糞便臭が襲ってくる。この部屋はいつも汚物の臭いが染み付いているのだが、今はその比ではない。糞便臭に慣れている光希でさえ、思わず嘔吐しそうになるほどだ。

    薄暗い部屋の真ん中で糞色の何かが蠢いていた。手足のある糞人形と手足のない糞犬……七海とポチだ。飯森たちが退室した後も、2人は中継カメラの前で延々と痴態を繰り広げていた。途中で会員客や奴隷たち50余名分の糞便が追加され、スピーカー越しに伝えられる命令に従って、七海とポチは糞の海を這いずり回り、互いの身体を汚し合い、汚物を食べては吐き、食べては吐きを続けた。嗅覚と味覚はとっくに麻痺し、虚ろな目をしながら、糞まみれの双頭ディルドーで互いの糞穴を突き合っていた。

    「ほらよ」

    裏沢は、息を止めたまま糞の海の中に光希を放り込むと、早々に部屋から出た。

    「なな、み……?」

    激烈な糞便臭をどうにか耐えながら、手足がある方の糞人形に向かって話しかける。

    「目、大丈夫っ!? おね…………」

    思わず言いそうになるのをグッと抑える。姉の左目には黒い眼帯が着けられていた。しかし、顔はかろうじて姉だと判別できるくらい歪に腫れ上がり、顔も含めて全身紫色に染まっていた。

    「うん、大丈夫」(まだ奥の方がちょっとズキズキしてるけど……)

    「酷い傷…… 身体じゅう…… ほんとに大丈夫なの?」

    「うん…… 痛くないよ……」(もう感覚ないもの……)

    「よかった…… 無事でよかったよぉ……」

    糞色の涙が糞色の頬を伝う。

    「おねえ……………………ペ……ペロ……………………」

    「うん?」

    「……ペロ」

    おねえちゃんって呼びたい! 今すぐこの汚いのを洗い流して、光希おねえちゃんの胸に飛び込みたい!

    「ペロぉ……」

    でもダメ。撮影中だもの。おねえちゃんって呼んだら……ダメ!!

    「どうしたの? そんなふうに呼ばないで?」

    「ペロって呼べって命令されてるの……」

    「えっ?」

    何よそのバカげた命令…… なんでそんなのに従ってるの? え…… ていうか、なんで七海、あいつの命令に従ってるの!? あんなに強い目で睨みつけてたのに!! なんでっ!!?

    「な、なんで命令に従ってるの? ……七海」

    「……従わなきゃ、もう片方の目も潰すって」

    「!!!!!!!!」

    眼球を潰されるよりも、7時間に及ぶ暴行で受けた苦痛を全て足したよりも、遥かに大きな衝撃が光希を襲った。私の……せい。私のせい!!?

    叛逆に目覚めた七海を守るために、飯森の怒りを自分に向けさせようと思った。飯森やその仲間を煽って煽りまくって、自分を痛めつけている間は七海に手を出さないだろうと。自分は目をくり抜かれても舌を引っこ抜かれても……殺されたって構わないと。なんて…… なんって短絡的で身勝手な自己犠牲なんだ! 七海がそれを黙って見てるわけないじゃないか!!

    私の片目を潰した段階で、あいつは七海に言ったに違いない。もう片方の目を潰されたくなかったら命令に従えと。二度と自分に背くなと。

    なんて…… なんて愚かなんだ私は!! せっかく七海が勇気を振り絞ってあいつに逆らったのに、私が全部台無しにしたんだ!!! 私が…… 私が…… ああ…… ああぁあああああああああああっ!!!!!!!!

    「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!」

    絶叫する光希、否、ペロ。

    「ごめんなさい! ごめんなさい、七海っ!! 私のせいで! 私のせいでっ!!」

    「えっ? なんで? おねえ…… ペロのせいじゃないよっ!」

    「全部私のせい…… ごめんなさい…… ごめんなさい! ごめんなさいっ!!」

    「だから違うってば、ペロぉ……」

    「どしたの? ペロ?」

    七海だけでなくポチまでもが怪訝そうにペロの顔を覗き込んでくる。ポチからすれば七海やペロとのスカトロレズプレイは日常茶飯事であり、数十人分の糞便は流石に辛かったが、嗅覚や味覚が麻痺してしまえば、あとはドロドロになって楽しむだけだ。昨日まで淫乱変態糞マゾメス犬だったペロが、いきなりどうしちゃったんだろう……?

    「ポチも巻き込んでごめん! 七海っ! 本当にごめんなさいっ!!」

    「なんで謝るの? 全然わかんないよぉ」

    困惑する七海に、ペロは少しずつ話し始めた。自分の浅はかな計画が全部裏目に出て、七海の叛逆心を叩き潰してしまったことを!

    「ごめんなさい……」

    「そんなことないよ…… 謝らないで……? ね?」

    「…………」

    そんなことを考えていたのか。私より行動派の姉が、怒りに身を任せておちんぽを噛んだのだと思っていた。違ったんだ。私を守るためだったんだ……。

    歯を失くして我を失った。飯森が憎くて憎くて憎くて、身体中の60兆個の細胞が1つ残らず怒りで沸騰して、何も考えられなくなった。歯を奪ったことを感謝しろと言われて完全にブチ切れた。そうして後先考えずに暴発した。こんなの生まれて初めてだった。

    姉はそんな妹を見て、過去の自分を重ねたに違いない。後先考えずに怒りに身を任せて短慮を起こした結果、歯だけでなく手足も失ってしまった自分を。このまま七海が暴発を続ければ、飯森は七海の手足を奪うかもしれない。目を潰すかもしれない。今度は麻酔なしで。……姉のように。同じ轍を踏ませないために、姉は自分を犠牲にして妹を守ったのだ。

    七海は涙が止まらなくなった。身を挺して守ってくれた姉は、さっきからごめんなさいを繰り返している。そんな……。謝らなきゃいけないのは私の方なのに。頭がカーッとなって何も考えずに突っ走った。その結果がこれだ。姉は片目を失い、私は飯森に服従を誓い直した挙げ句、姉のことをマトモな呼び方で呼べなくなってしまった。私のせい。全部私のせいだ……!

    「ごめんなさい…… ごめんなさいっ!」

    七海も謝罪の言葉を口にした。ごめんなさい。本当に。私のせいで取り返しのつかないことになっちゃった! 左目…… 歯と一緒でもう二度と元には戻らないおねえちゃんの左目っ!!

    「謝らないでっ! 七海! 七海が謝ることないよ!」

    「違う! 違うの! 悪いのは私! 全部私っ!!」

    「悪いのは私だよ! 七海は何も悪くないっ!!」

    ……中継映像を見ながら飯森はニヤついていた。なんて麗しい姉妹愛なんだ。互いに相手を愛するあまり、相手の非を認めず、全ての非が自分にあると言い合っている。なんて美しい自己犠牲の精神なんだ。姉妹で性格は違っていても、根底の部分では似た者同士なのだ。なんて美しい…… そしてなんて愚かな姉妹なんだ! 悪いのは姉でも妹でもない、全て俺じゃないか!!

    映像の中で、七海がペロに説明している。いかに自分が悪いことをしたか。ペロは悪くないか……。そんなことないとペロが反論し、七海が再反論し、そして両者は感極まって抱き合い、和解する。ああ、なんて素晴らしい糞色の姉妹愛。最高だ。最高に陳腐だ。飯森は笑いを堪えながらマイクに向かって言った。

    「ペロも糞犬になれ。3人とも身体の中も外も糞一色になったら、今日はそのままそこで寝ろ。じゃあな糞ども」

    ……3人は早朝に目を覚ました。麻痺していた嗅覚や味覚は元に戻っており、凄まじい悪臭で息もできない。明かりの消えた地下室は真っ暗。シャワー室も外へ出る扉も鍵が掛かっている。……玲香が来るまであと2時間。二度寝しようにも臭すぎて眠れない。仕方なく、3人は再び嗅覚が麻痺することを願って、暗闇の中、レズプレイを再開した。

    その時、腹の中の赤ん坊が大きく動いた。身体の中も外も糞一色になり、膣の中すら糞便まみれの七海。「ママ、くさいよ」と赤ん坊が泣いているように感じて、七海はお腹を擦りながら糞色の涙を流し、ペロの糞色クリペニスを激しく舐めしゃぶるのだった。