『友紀恵』 第2部 ~運命の分かれ道~

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 3限目は体育。
 今日は、水泳だ。
 私が通っ ている学校は、体育の授業は男女が別れてやることになっている。
 2限目が終わってから、先生に使った資料を戻しておくように頼まれた。
 ちなみに、2限目と3限目の間は10分。
 10分以内に、資料を戻し、次の体育の用意を済ませなければいけない・・・ はっきり言って、自分の事などやっている間がないほど忙しくなってしまった。
 私は、慌てて資料室へと国語で使った資料を戻しに行った。
 資料室まで行って、教室に戻って見ると、後3分・・・ 大急ぎで教室から、更衣室まで行った。
本当は、トイレに寄って行きたかったのだけれど、時間がない・・・。
「体育の授業に遅れちゃうよ~」
 ブツブツ言いながら、更衣室へと急ぐ・・・ しかも、体育の先生は、かなり厳しい・・・ 厳しいのが悪いとは言わないけど、あそこまで厳しいのはどうかと思う。
 更衣室へ着くと、もう誰もいなかった。
  しかも、私が着替えているうちに、チャイムが鳴ってしまった・・・ 慌ててプールへ行くと、既に先生が来た後だった・・・。
「もう、チャイムはなったぞ。藤崎。」
 案の定、私は先生に怒られてしまった・・・
「先生、ごめんなさい。国語の授業の後、資料を戻しに行っていたら遅れてしまいま した・・・。」
 私は、きちんと事情を説明したら、
「今度は、もう少し早くに用意しろよ。」と、言われるだけで済みました。
  赦してもらえるなら、トイレに行って来れば良かった~! と、思いつつ、 既に整列している中に入りました。
  先生に、トイレに行かせて欲しいと、言えば済んだのに、 男の先生で、「トイレに行く」と、言いにくくてそのまま、準備運動を始めました。
 準備運動中に、友達の一人がつまずいて、私に倒れかかってきました。
 いきなり、後ろから倒れかかって来られて、 私は、
「きゃっ!」と、小さな悲鳴を上げて、その瞬間に思わずオシッコを漏らしてしまいました・・・ 自分の顔がどんどん上気していくのが解りました・・・ でも、自分の意志でオシッコを止めることが出来ません・・・ 私は、そのまま座り込んで顔を隠していました。
 そして、オシッコが止まって、顔から手をどけて、周りを見ると、みんなが私を見て いました・・・ その一瞬後に、みんなからの嘲笑と、罵声が浴びせられたのは言うまでもありません でした。
「藤崎さんが、オシッコ漏らしちゃいました~!」
 誰かが、大きな声で言いました・・・。
「わ、私・・・」
 私も、必死に弁解しようとしました。でも、恥ずかしさのあまり声が出ませんでした ・・・ 先生が、私の前に来て、
「そこまで我慢しなくても良いだろう?」と、言いました。
  私も、必死に謝りました。
 先生にも、みんなにも。
 少しして、先生が
「水着を洗って戻ってきなさい。」と、言ってくれました。
 私は、ホッとして水着を洗いに行こうとしました。
 その時、一人の友達が言った一言で、私は地獄に突き落とされた感じがしました・・ ・。
「友紀恵って、オムツしてデパートでオシッコしたことあるでしょ。」
 その一言を聞いて、目の前が真っ暗になりました。
 たちまち、周りがザワザワとし始めました。
「本当か?」
 先生が、私に尋ねて来ました。
「あ、あの・・・。」
 本当にやったことのある私は、ドモッてしまって否定することが出来ませんでした・ ・・ 更に、問いつめられると、したことがあることを認めてしまいました。
 そしたら、先生に、
「そんな変態趣味があるなら、一々水着なんか着なくてもいいな。この時間は、裸で 参加しろ。」と、言われました。
「そんなっ!」
 裸で、水泳の授業なんて・・・ 私が、反論しようとしました。
 しかし、
「それが嫌なら、学校中にその事を言いふらすぞ。」と、言われて、私は仕方なく返事をしました・・・
「・・・はい。」と・・・。
 そして、私は裸にさせられ、私のオシッコが付いた水着は、先生に没収されてしま いました・・・ 仕方なく、裸のまま、また自分の位置に戻りました。
 そして、さっきの続きで準備運動をする筈が、先生の、
「藤崎は、前に出て、他の生徒によく見えるように準備運動をするように。」と、いう一言で私は、クラスのみんなに自分の裸を晒して準備運動をすることになっ てしまいました。
 逆らったら、学校中に言われる。───と、いう一言で、仕方なくその時間中、辱めを受け ました・・・ 泳ぐときも、クロールではなく、平泳ぎをするように言われ、尚かつみんなに見本を 見せるように。───と、 みんなが見ている中で、裸で泳がされました・・・。
 ようやく3限目が終わり、更衣室に戻るときのみんなの目・・・ そして、私を避けていくのを見て、目に涙が浮かびました・・・。
「あんなことをしていなければ・・・」
 後悔の念が私の中でいっぱいになりました。
 でも、これだけ恥ずかしい目にあっても、私のオマンコは濡れている事に気が付きま した・・・ 着替え終わって、教室に戻っても誰も私のそばには寄ってきませんでした。
 普段と様子が違う私に気が付いた男子が何人か尋ねてきましたが、 とても答える気にはなれませんでした・・・。
 ・・・他の人に知られなくてよかった・・・ と、言う思いで一杯でした。

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